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▼ゆうこうまあさん:
管理人の秋桜です。言語聴覚士として病院や行政機関で支援してきました。子どもの頃は自閉症やアスペルガーの特性が強かったのですが、療育などの支援を受けて育ち、今は日常生活や仕事は問題なく暮らせています。我が家は発達障害の特性が強い人も多いし、夫の方も多かれ少なかれそんな感じです。
細かい内容は他の方のレスにあったのでそちらをお読みください。
今回ゆうこうまあさんがうまくこちらの掲示板でコミュニケーションできなかったのは以下のような理由があると思います。
1.書き方の件
今回ゆうこうまあさんが話題にされたのは「親子アスペ」ということばについてで、親子でアスペルガーであることで相互関係やコミュニケーションなどに問題が生じることを指していると思いました。
しかし、このような意味で使われている「親子アスペ」ということばをこの掲示板では検索したら1件だけで、しかも1年前の書き込みでした。
この掲示板の場合、主に「親子アスペ」は「親も子もアスペルガー」という意味で使われています。そこには特に否定的な意味は含まれていません。そのため他の方はゆうこうまあさんが何を気にされているのかが分からなかったのだと思います。
この掲示板はだれでも参加できる掲示板です。このような掲示板の強みは情報量の多さと色々な視点からのレスです。その分不特定多数の人に分かるよう、背景なども詳しく説明する必要があります。
今回の場合はゆうこうまあさんが気になった「親子アスペ」について説明したり、それについて書かれたリンクを貼るといった配慮が必要でした。
この掲示板は子育て中のお母様方も多いのですが、成人当事者も多く集まります。
なぜ自分がそのように感じたのか、その時自分の気持ちはどうだったのかといった経過が分からないと多くの参加者は困惑してしまいます。
その辺りを今後気をつけていただけたら、と思いました。
2.感情的な共感を求めてしまった
この掲示板で行き違いが生じやすい話題は「感情的な共感を求めるスレッド」です。表面上スレ主は自分の状態を伝えたり、相談の形を取っていますが、本当はそれについて相手が感情的かつ無批判に共感してくれることを求めている場合です。
しかしネットの掲示板というのはこの手の話題はとても難しいのです。理由は
2-1 文字だけの情報であり、この手の状況を判断するのに必要な情報が不足している。
本来人間コミュニケーションには視覚、聴覚、触覚など様々な情報を通して行われるが、書き方などからだけでは入ってくる情報が限られてしまう。
2-2 コミュニケーションにタイムラグがある。
手紙などを除けば人間のコミュニケーションはすぐに行き来することがポイントになります。特に感情的な共感の場合これが重視されます。やはりこの手の話題は対面や電話などができる環境で行われるのが一番いいのです。そうすればその場で確認したり質問できるので行き違いを防げます。
中には「身近に共感できる人がいないから、ここに書いているんだ」と言う人もいるかもしれません。だとしたらなおさらそういう人ができるために必要なことは何なのかを考え、そう言える人を作る方法をこちらに質問してみてください。
2-3 本人の一方的な見解であり、判断するのに重要な情報を隠されていることがある(これは意図的でなくても多くみられます)。またその場にいた他の人からの情報などが得られないことでどうしても情報に偏りが出てしまいます。
※「発言小町」(http://komachi.yomiuri.co.jp/)のような有名な掲示板でのやりとりを見てもそう感じます。
3.感情で物事を判断してしまった
ゆうこうまあさんは
>「親子アスぺ」という言葉に、私は衝撃を受けました。
>今まで批判が怖くて、自分の意見は書かず、
>このような場でさえも、読むだけの世界でした。
と書かれていますし、最後に「ここに参加するのは金輪際やめます。」と書かれています。
ここから分かるのはゆうこうまあさんは感情を判断の根拠にしている、ということです。そして「嫌い」「怖い」となったら関係をいきなり絶ってしまうことも厭わない人なのだな、ということです。
もちろんここは職場などではないので好き嫌いで書き込みや参加・不参加を決めても構いません。
ただ感情に任せて関係をぷっつり切ってしまうのはちょっと大人気ないかなと私は思いました。
特に仕事関係や親族関係など自分の感情では解決できない状況でこれをやったら「責任感のない人」「自分の都合を優先させる人」というイメージを相手に与えてよけい不利な状況になってしまいます。
皆さんゆうこうまあさんのことが気になるからこそ質問をしてくれているのです。それはご理解いただけると嬉しいです。
答えられないのなら「すみません。今は気持ちが落ち着かなくて答えられません。しばらく待って下さい」「気持ちに任せて書いたので、私自身どうしたらいいのか分からないのです」といった返事をしてもいいのです。
自分がミスをしたと思った時「もう駄目だ」とあきらめるのはコミュニケーションではしこりが残りやすいです。すぐに謝る、フォローするという行動を取らないと相手はますます疑問に感じます。自分がどういう状態かを相手に伝える努力はした方がいいでしょう。
4.他の人が続けざまに質問してしまった
「なぜ?」という質問は続けて行うと責められているように相手に伝わってしまいます。特に気持ちに余裕がない時は被害的な解釈になりがちです。
発達障害、特に自閉症の特性を持っていると相手の感情よりも自分が知りたいことに焦点が向いてしまって次々質問してしまいますが、状況によっては相手に負担になってしまうということだけは覚えてほしいと思います。
特に今回のような感情がメインの書き込みの場合、感情的なものが分かりにくい、気づきにくい人は控えた方がいいと思います。それでも書き込む場合は質問は1度に1回だけにする、もしくは「ここがよく分からないのでもう少し教えてください」といった書き込みにしてください。
よろしくお願いいたします。
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