|
▼羽入さん:
私も就職が決まらず焦燥感に苛まれた時期はあります。
なんでもいいから次の「身分」を手に入れたかったです。
実際に就職が決まったのは年が明けてから、ハローワークを通してでした。
経験上言えることは、
文学部では文章の技巧は磨けません。まして大学院では。
なぜなら、文学部は科学的学問をするところだからです。
国文科でも文章の技巧云々ではなく、資料を集め、裏づけを取り、
文学作品の背景を分析し、論文にまとめるといった機械的作業です。
文章構成力は当り前の前提となっていますし、技巧よりも
理論的に論文をまとめる能力が必要で、この能力は小説などを書くには
あまり役に立たないと思います。
但し、会社に入って議事録や企画書をまとめるには役に立ちます。
文学部はただでさえ法学部より就職に不利です。
法学部卒ですと、少なくとも実利的な知識を持っていると思われますが、
文学部卒は企業に必要な実利的知識はあまりないと思われがちです。
まして大学院卒ですと、そもそも初任給を高く設定しないといけない
ので企業には敬遠されがちです。
私の同級生で院に進んだひとは、みな専門職か大学助手になっています。
一般企業に就職したひとはありません。
院に残るのは
・ぜひ師事したい教授がいる
・ぜひ深く研究したい学問分野が決まっている
以外の場合は、あまりおすすめできないと思います。
おそらく羽入さんは上級公務員試験を目指されてらしたのでしょうが、
それは果たして本当に羽入さんのご希望なのでしょうか。
かなり世間体や他人の目を気になさってらっしゃいますが、
他人の目に合わせてご自分の進路をあれこれ悩むより、
ご自分の本当の希望は何か、きちんとご自分と向き合わない限り、
どの道をとっても不平不満になりそうな気がします。
いいチャンスですので、カウンセリング等を受けてはいかがでしょうか。
|
|