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▼florさんへ
こんばんわ。
アスペの子供を持つ、当事者でもあるKAZEと申します。
実は、私は、日本自然保護協会の自然観察指導員をやっています。
自然観察会でも、基本的には、お花は摘まないことを薦めていますが、
それは、植物自体が、花が咲くときだけではなくて、芽を出すところ、つぼみがつくところ、花が咲くところ、種がつくところ、やがて枯れるところと、その植物の一生を楽しみ、観察していくには、今花を摘まないほうがいいよという指導をします。
しかし、私がやる自然観察会では、希少種で無い限り、例えばたんぽぽであるとかクローバーでは、摘んで、たんぽぽ水車を作ったり、クローバーで花冠を作ったりします。
実は、最近のたんぽぽも、良く見ると西洋たんぽぽと言って、日本固有のたんぽぽでない物があったり、クローバーも牧畜用に外国から持ってこられたものだったりします。
今年は、多分どこの町でも、たんぽぽなどは当たり年で、凄い数が咲いていると思います。
ほんの少しだけ、楽しむ程度ならと私は考えています。
私の観察会では、子供に話すときには特に、『自然のおこぼれにあずかるという事。』そして、それにはお返しが必要な事を話しています。
たんぽぽで遊ばせてもらったら、自然の中に、自然に返らないゴミを捨てない。
取って無くなってしまうものは、手折らないと教えています。
例えば、最近かぶとむしなどの甲虫がブームですが、これには少し危険を感じます。
虫も生きている。
もし、おこぼれに預かる程度なら、他人の山に分け入って、何十匹も取る必要なないわけです。
1匹の甲虫でも、大事に最後まで育ててあげることが大事だと思います。
かぶとむしなどは、ひと夏しか生きられません。
多く取ってきては、夏ごとに子孫も残せぬまま死んでいったら、使い捨てと一緒です。
手折ることで、楽しむ事も、その他に手折らず種になるまで見守る・・・
是非、両方楽しんでみてください。
どちらも、きっと素敵な体験になると思います。
長くなりますが、もう一つ、書いておきます。
親というものは、時々狡猾になります。
例えば、『虫』が嫌いな親の中には、家庭に虫を持ち込ませないために、
虫が死んだら可哀相よと教える方もいます。
また、枯れた花を始末するのが嫌で、手折る事を否定する方もいます。
全てではないですよ。
たまにいます。
そういう方は、観察会でも、そこをとても強調されますが、実は『何故、手折ってはいけないか』という、根本的なところは理解されてない方が、いる事も確かです。
そのお子さんは、どうかはわかりませんが、花を摘んだら可哀相・・・
では、毎日食卓に上がる『野菜』は可哀相ではないのか?
花は悪くて、野菜は良い なんて言うのは、人間の傲慢です。
本当に大切なのは、生きているものは大切だよ。
でも、手折られてしまうものに、今自分にとって楽しい時間をくれて、ありがとうと言う感謝の気持ちの方が大切だと、私は思います。
感謝の気持ちが大切だからこそ、『おこぼれに預かる』程度の謙虚さが必要なのだと思います。
全国、あちこちで、私の仲間達、自然観察員が、自然観察会を開いています。
特に、この春先は多いです。
是非、参加してみてください。
HPもあります。
日本自然保護協会 NACS-J で検索してみてください。
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