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▼razberyさん:
>はじめまして。ASの診断を受けている者です。今までの社会での生きにくさがASや発達障害から所以していたことに驚きと未だ自分の中で受け入れられていない状態です・・・。もともと対人関係を築くのが苦手だった自分が、社会性やコミュニケーションの障害が主体のASだと分かり、とてもショックだったのといろんな事に対して、過敏だったのも五感の障害からきてるものだと知り、大変ショックでした・・・。
razberyさん、はじめまして、ジョンと申します。
アスペルガーと診断された、52歳、会社員です。
アスペルガー診断の場合、「子供が自閉症と診断された
場合の母親と同じ」ケースになる場合と、razberyさんや
私のようにショックを受ける場合の2ケースがあります。
前のケースは「ああ、私のせいではないんだ」という
安心感が生まれる場合です。後のケースは、後天的な
精神障害であれば、治療によって治る可能性がありますが、
障害の場合は、治療できないからです。私も後のケースで
ショックを受けました。
この場合、どういうプロセスをたどるかと言うと、
まず、最初はショック期ですが、次に、何とかしようと
必死に対策を探す時期だと思います。現在はこの時期では
ないでしょうか。
しかし、私が医師から受けたアドバイスは、「診断は
あくまでスタートであって、今後、より良く生きる
ための戦略を立てる材料とするのが、診断の目的」だ
ということです。決して、ラベルやレッテルを貼るのが
目的ではないということです。
>加えて、どこに行っても自分は周りとの違和感があり、また様々なところで疎外されたり、人格非難されたりしてきたので、他人に対する恐怖感が一層強い人間になってしまいました・・・。最近自分が気づいたのは、私は「分からないものに対する不安」がすごくあるんだなと分かりました。自分にとって、「分からないもの」「理解できないもの」に対しては、ものすごくイライラしてしまいます・・・。大方の人が分かって理解できていることでも、私だけ分かっていなくてイライラしていたんだな・・・ということが改めて分かりました。
これは、アスペルガー者の場合の一般的な症状です。
つまり、これまでうまく行っていなかった関係上、
自己に対する評価が非常に低くなっています。
他人から見れば、できることもあるのに、自分では
できないことに目が行きがちで、自己評価が低くなって
しまいます。私も同じです。
辻井先生の講演でもありましたが、人は皆、できることと
できないことがあるのに、どうしてもできないことに目が
行き勝ちだそうです。
http://www.geocities.jp/johnhealing/Lectureandworkshop.html
そんな時には、自分のできることに目を向けることで
改善できるそうです。
自分はできない、他人からは差別されていると考えると
どうしても追い詰められて、他人からはそうでもないことでも、
自分でだめだと思い込んでしまいます。私もずっとそうでした。
特に女性の場合、羞恥心が強い関係上、その傾向が強いと
思います。
>今まで、家族を含め周りの人達で私のことを心から理解してくれる人達に恵まれてこなかったせいで、あちこちであらぬ誤解をされてきたり、疎外されてきました。そのためか、未だ自分のアイデンティティが確立していなくて生きるのが苦しいです・・・。人の評価ばかり気にして生きてきて、何も確立していない自分に気づき、自己嫌悪のような感覚を持っています。
辻井先生は非常にアスペルガーに好意的な考えをお持ちで、
「障害者とは、できるまでに準備が必要な人」という定義を
持っておられます。だから、近い将来「障害者」という言葉は
なくなると言っておられました。
先生は障害者はできることと、できないこととがあると考えて
います。
私の考え方では、例えば成人知能検査、WAIS-Rを受けると
できることとできないことがわかりますが、意外とできることが
あるんだな、ということに気づくと思います。
アスペルガーは、できないこともありますが、できることも多い
のです。自分は何もできない、という考え方からスタートすると
自己を確立できなくなります。私は、診断を受けた後、
生きていてもしょうがない、と思うようになったことも
ありましたが、自分にできることがあると気づくことによって
自己否定も緩和されます。
>今まで、自分の言動で嘲笑されたり注目を浴びたりすることも多く、そのせいで傷つきやすい人間になり、人が信用できない性格になってしまいました。自分で自分を護っていないと人に、いつ貶められるか分からない・・・という不安と恐怖が常にあり、簡単には人を信用しないし、常に嘲られるんじゃないかと気を張っていないとならないようになってしまってすごく疲れています。一人で生きられるなら生きたいと昔は切に思っていましたが、今は発達障害でASだから余計に、「一人で生きるのはかなり困難なのだ」という結論に達しました。でも、周りから敬遠されたり疎外されたりばかりで人との関係が築けません。
他人との関係が作れないのは、自閉症スペクトルの場合だから
ということもあると思います。ただ、人生、常に緊張状態で、
すぐパニックになってしまう場合があるのは、アスペルガーの
共通点ですが、不安が大きい場合は診断していただいた先生に
ご相談されて、不安を緩和する方法を探すことも必要ではないかと
思います。
将来的には、自己評価の低さを対策することで、徐々に
不安は解消されると思いますので、主治医の先生と二人三脚で
長期的に取り組んでください。
>ですが、心の中はすごく孤独感で押し潰されています・・・。周りの人達や友達などから敬遠されたりしないようにはどうすればいいのでしょうか・・・?
>どうか教えてください。。。
周囲との調和をいかに作るか、孤独感をいかに克服するかですが、
一般的にアスペルガーの人がやっている方法を説明しますので、
チャレンジしてみてください。
razuberyさんはどうか分かりませんが、私の診断は、ワーキング
メモリーが大きくはないのですが、記憶容量が大きいので、
過去にあった出来事を記憶しておくことができます。
健常者の場合は、ワーキングメモリーが大きいので、
一瞬にして、最も適切な行動は何かを考えることができます。
わたしの家内は、健常者ですが、私と話をしているとイライラ
するそうです。その間、私は過去の出来事から最も適切な回答を
探しているからです。つまり、アスペルガーは、即座には
的確な行動をとれない、周囲と調和が取れないのですが、過去の
出来事から、このケースの場合には、こう判断して、行動することが
社会通念上、ベストだな、と分析的に判断することはできるのです。
自分は健常者と同じように、即座に判断できると思うとがっかり
しますが、周囲との調和を重要視するならば、過去の事例を
たくさん記憶しておき、もっともベストな行動を選択するという
分析的なほうほうならば、アスペルガーにも可能です。
これがうまくいくと自信もついてきます。徐々に、これが自然になり
健常者と区別がつかなくなります。自閉症スペクトルが、年齢と共に
社会に適応できる、というのは、このことです。
これまで、人の2倍努力して、人並みだった自分をほめてあげて
ください。「これまでよくがんばったね。」と。
さぞ辛かったと思います。社会はアスペルガーに対して、理解が
ありません。その中で、一人で生き抜いて来ただけでも、立派だと
思います。ですが、razberyさんだけではないんです。
私たちもいますから、辛くなったら、またご訪問ください。
http://www.geocities.jp/johnhealing/
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