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★ウェクスラー法知能検査『WAIS−R』の結果★
(1)言語性検査
1.知識・・・粗点22、評価点13
3.数唱・・・19、12
5.単語・・・45、13
7.算数・・・17、11
9.理解・・・22、12
11.類似・・・19、11
※言語性評価点合計(VSS)・・・72
※言語性IQ・・・113(平均の上)
(2)動作性検査
2.絵画完成・・・粗点9、評価点5
4.絵画配列・・・13、7
6.積木模様・・・38、8
8.組合せ・・・17、3
10.符号・・・63、8
※動作性評価点合計(PSS)・・・31
※動作性IQ・・・70(境界)
◎全検査評価点合計103
◎全検査IQ・・・94(平均)
☆分類・・・平均
<他の心理検査との総合による医師所見>
1.一般的な知識・理解、経験的に学習したことを辞書的に理解して自分の言葉で説明すること、抽象的・概念的に思考していく力は有している。
2.しかし、知覚的観察や分析、集中力といった点に欠け、目と手の協応があまり良くなく、見よう見まねで覚えていくことは苦手。他者や外界に対する関心や興味が薄く、視覚的な観察や社会的な認識の仕方が不十分となってしまう。
3.ペーパー的勉強やテストは結構出来ても、相手とのやり取りや動きを伴う課題に関しては、外的情報の取入れがスムーズにいかないこともあって、課題達成が困難になってしまう。
4.視野が狭く、全体的な視点からの吟味や判断ということが難しいため、マニュアルに即した一つ一つの動きは比較的スムーズであるが、場に応じて臨機応変な対応等を求められる場面では、まず状況の把握が出来ず、どう動き出せばいいか分からずに固まってしまうことになる。
5.特に対人関係では様々な要因が輻輳するため、理解しがたく対応に窮してしまうことが多くなる。また、苦手意識から、関わりに際して緊張が高まりやすい。
6.視野の狭さから目の前の対人関係のことが気になり、そのことに囚われて、視点を変えたり他のことに興味を向けられず、気分転換が図りにくくなっている。
以上の点から、被験者がアスペルガー症候群などの自閉症スペクトラムにあることが示唆される。また、知能検査結果の著しい偏り(言語性IQ113、動作性IQ70、全検査IQ94)から、非言語性(動作性)学習障害であると示唆される。
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