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こんにちは。
小学校で教員をしています。
まず,お友達に意地悪やズルをしてしまうとありましたが,
たぶん本人にとっては意地悪やズルではないのだと思います。
自分がやりたいことをまっすぐにやり,
自分が思ったことを素直にいい,
どうして泣いちゃうのか,注意されちゃうのか,
わからないのかもしれません。
わたしは,お子さんがASであることを理解することよりも,
こういう場合にはこういう言葉を言うんだよ,とか,
こう思ってもそれは言ったらいけないよ,
と1つ1つ教えていくことが有効のように思われます。
わたしの出会ったASの子は,
太っている子に「でぶ。」と言ってしまったり,
体育でペアを作る時,足の遅い子と一緒になると,
「○○ちゃんは足が遅いから一緒になりたくない。絶対にいや。」
と言ってしまったりして泣かせてしまうことがありました。
そういうことがあったら,
「でぶとか,足が遅いっていうのは,とても心を傷つけることなんだよ。
太っているなぁと思っても,でぶは言ってはいけないんだよ。
この人とペアになりたくないなぁと思っても
「頑張ろうね。」って言うんだよ。」
と毎回根気強く教えていきました。
もちろんたった一回ですぐにできるようになったわけではありませんが,
何度も何度も繰り返すうちに,
足の遅い子とペアになってもいやーな顔をしつつ
「がんばろうね。」と言えるようになりました。
特に成果があったのは,ペアになるような場面がある前の日に
「もしその子とペアになったらなんていうんだったっけ?」というふうに
場面を想定して練習したことです。
もちろん,当日の朝も,
「今日はペアになる日だけど,昨日練習したとおりに,
誰となっても「頑張ろうね。」っていえるようにしようね。」と言いました。
そして,ちゃんと言えた時は,思いっきりほめました。
人の傷つくことを言わないんだよ…と教えても
本人は傷つけるつもりがないので,
一体どの言葉で傷つけるのかわからないのかもしれません。
この言葉はだめだよ。
この言葉を言いたくなったら,代わりにこうやって言おうね。
と具体的に教えたほうがいい気がします。
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