|
▼花大根さん:
はじめまして。秋桜と言います。言語聴覚士(ST)で発達障害児の専門病院で働いています。今は身体を壊して自宅療養をしています。私自身幼い頃療育(専門家による家庭教師)を受けていました。
最近病気が悪化してPCの画面を見るとめまいがするためあまりこちらのサイトも見ることができていなかったのですが、花大根さんのレスを読んで少し心配になったので書かせていただきます。落ち着いたときに読んでいただけると幸いです。
発達障害を抱えて医療分野で仕事をするというのは大きなメリットとデメリットがあります。メリットはやはり患者さんの気持ちが分かるし、言動の理由が分かるため対処がしやすいということです。一方デメリットはなかなか客観視ができないので判断ミスをしやすいということでしょう。
私も学生時代は周囲からかなり浮いた存在でしたし、仕事についてからも注意すべきことがなかなか分からなくてすごく大変でした(その辺のことは[#2778]に書いてあります)。
花大根さんの場合は感情のコントロールが難しいようですからまずその辺りをうまく折り合いをつける練習をされるといいと思います。仕事をするようになったらたとえ患者さんに嫌なことを言われても、その場は我慢して気持ちとは裏腹な態度で接しなくてはならない時は山のようにあります。また病院はチームで動きますが、日本の医療制度の性質上医師たちと意見が合わないこともよくあります。そこでいかに相手を尊重しつつ自分の意見を通していくかという交渉術も覚えていかないと仕事に支障をきたします。
私の職場にもASらしき後輩が就職してきて最初は大分お互い苦労しましたが、自分の問題を自覚してもらい、こちらからの要望を根気強く伝えていくことでその人は随分変わりました。
これから臨床実習などで大変でしょうが、ぜひ実習を通して自分の長所・短所を学んでください。学生時代に失敗した経験が社会に出てから役に立つと思います。そして人との関わりを大切にしてください。
あとぜひストレスを発散する方法(趣味など)を見つけてください。長く仕事を続けるには欠かせないことです。私は最初「5年はがんばる!」という目標を掲げました。5年経った時に感じたのは「やっと一人前になった」ということでした。その位医療関係の仕事ってキャリアを身に付けるのに時間がかかりますし、覚えることがたくさんあります。学校で学ぶのは必要最低限のことに過ぎません。
私も最初の数年は「こんな情けない対応でお金をもらうなんて、申し訳ない」と思っていましたが、「その分一生懸命がんばってキャリアアップするぞ!!」と自分に言い聞かせて職場で知り合ったベテランの先生に厳しく指導してもらいました。
医療職はハードだし色々気を遣うことも多い職業ですが、その分やりがいも多いです。私もまた体調がよくなったら無理のない範囲で仕事を続けたいと考えています。
色々書きましたが、医療関係者で発達障害を理解する人が少しでも増えて欲しいのでがんばって、というエールのつもりです。
|
|