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▼ジョンさん：
ジョンです。
「アスペルガーは愛情を持たないといわれており、感情は持つのですが」と書きましたが、以下に詳しく引用します。私の表現が不十分でしたが、正確には、「健常者の持つ愛情とは異なる」という表現ではないかと思います。
そのため、「結婚は、人により千差万別ではないかと思います」という結論になるのではないかと思います。
著作権の問題はお許し下さいますよう、出版社にお願い致します。
以下アトウッドの著書「ガイドブック アスペルガー症候群」より引用（257−260頁）
もし、ロマンチックな関係に進んだならば、相手の言葉やしぐさの「信号」をどう読むかを学習することが重要です。彼らは相手に対して一方的に、強烈な片思いや、熱烈な愛情を発展させます。これはティーンエイジャーではとくに珍しいことではありませんが、アスペルガー症候群の人は特別な特徴がいくつかあります。そのひとつは、相手も自分に対して全く同じ気持ちであるだろうと勝手に解釈してしまい、片思いであることを相手が遠回しに知らせても、気づかないのです。誰かがこのシグナルを教えなくてはなりません。もう一つは、相手の意図がロマンチックでなかったり、友好的でなかったりしても気づかないということです。（途中略）
親密な深い関係は、情緒的な思春期が長いことと、社会的なスキルの獲得の遅れとで、同年齢の仲間たちよりはるかに遅れてしまいます。十代の時には、特にそのような関係は考えられないかもしれません。しかし、私の長い経験から見ると、アスペルガー症候群の人すべてが社会的に孤立していたり、生涯独身でいるわけではないのです。彼らのパートナーは似たような趣味や仕事を持っていることが多く、それらが彼らの最初の出会いになっています。
彼らのパートナーは、愛情の強さや、信頼性や、正直さや、貞節さを評価します。私はアスペルガー症候群の人の結婚相手を見てきて、特に同じ性質や興味を分かち合っているのではない場合、社会的困難を補って大切に保護するような性格の人であることに気づきました。この症候群の多くの男性はパートナーを見つけるのに苦労し、外国に行って、文化の違いや収入の格差などを理由に個人差を気にしないような人を捜す場合もあります。
アスペルガー症候群の人に必要な分野は、結婚カウンセリング・サービスです。私の臨床上の経験からも、彼らがパートナーを混乱させたり、相手の怒りの対象になることがよくあるからです。不和の原因は、身体面と情緒面での親密さと、特別な興味の２つがあります。
例えば、アスペルガー症候群の妻を持つ夫は、彼女が冷たくよそよそしいと不満を述べ、愛情を示すときには、「まるで丸太ん棒を抱いているようだ」と言いました。パートナーは、それぞれの背景やものの見方について、カウンセリングを受けるとよいでしょう。このような結婚は、まるで非常にかけ離れた文化をもつ人同士の結婚だと形容されることがあるからです。お互いの習慣や、相手が何を求めているかが分からないのです。無神経にお互いのつま先を踏んだりしてしまいます。私は、アスペルガー症候群の人と彼らが出会う人たちの関係を、異なった文化をもつ人同士の出会いに例えて説明します。
付き合い始めた頃、なぜ身体的な親密さや愛情についての言葉や身振りをほとんど表さないのかという理由を、親御さんが代わって説明することが必要な場合もあるかもしれません。（途中略）もうひとつ例を挙げましょう。夫が妻にいつどのように愛情を表現すればよいか分からないカップルがいました。でも、彼は手紙なら、雄弁に情熱を込めて書くことができたのです。そこで彼は、もっと沢山手紙を書いて奥さんの前で読むようにとアドバイスされたのでした。
（途中略）生涯、性的な関係を避ける人もいます。これは、テンプル・グランディンの最近の自伝（1995年）でも述べられています。
性的な関わりをもたないことは、情緒的、肉体的な親密さを持たずに済み、関係が壊れた時の苦しみを避けることができる１つの方法かもしれません。しかし、親密な関係を持とうとして失敗した結果、独身で過ごそうという決意に至ったのなら、カウンセリングとサポートが必要です。
以上のように、アスペルガー症候群の人は普通の関係を築いていくことが出来ます。普通の意味する幅が非常に広いのですから。関係が成功するためには、お互いにそれ相当の愛情と理解、忍耐と寛容が必要です。
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- 04/10/5(火) 0:49 -
