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Oliviaさんこんばんは。Oliviaさんはフランス語の難易度の高い文章に四苦八苦しているという事ですが、もしかすると、音節記号であるフランス語は、私やOliviaの様な視覚優位の人にはちょっとハードルが高いのかもしれません。(以下の内容は私の勝手な意見であり仮説なので、そのまま鵜呑みにはしないで下さい。出鱈目の空説である可能性があります。その積もりの心構えで読んでくれれば私としてもとても有難いのです)
さて、言語表記には書き言葉と話言葉の大筋二つしかありませんが、日本語とフランス語のそれぞれの書き言葉と話言葉をみた時大きな違いがあります。
まず日本語の話し言葉は音節記号ですが、書き言葉である文字記号の性質は明らかに、脳に視覚的な刺激を与えている絵としても理解した方がいいです。(特に数万字にものぼる漢字は純粋に絵そのものであり、人間の脳はその漢字ひとつひとつの指す概念を視覚的な刺激として受け取ります)従って、私の様に視覚性優位で言語性に少し難のある人が日本語という言語を学習する場合に、日本語を音節記号としてではなく文字記号として学習すれば、自分の言語性の難をかなり補う事が出来ます。日本語は言語性優位の人にも視覚性優位の人にも優しいんですね。
しかし、フランス語の書き言葉は英語と同じく、話し言葉の音節記号をそのまま文字へ移入する事を重視した言語なので、(音節記号文字)文字の絵柄「アルファべ」の数はそれだけ少なくて済むし、そしてフランス語は実際に少ないのです。(もし日本語の話し言葉を文字によって音節表記化するだけならたった51音ですみます)このため視覚優位の人にとって、日本語の書き言葉とフランス語の書き言葉を比較した場合、(仮にどちらの言語も習得率の点においては同じだと仮定して)日本語の書き言葉で書かれた内容の方が頭に入って来やすいのだと思います。
上記の理由から、Oliviaさんの日本語での語学力に匹敵するくらい、フランス語での語学力を引き上げようとしても、Oliviaさんが視覚優位であるがゆえにどうしてもどこかで難点をかかえて仕舞うのだと思います。ただ、勉強には何事も工夫の仕方というものがあって、自分の適性に応じた工夫をすれば、自分の欠点はかなり克服する事が出来ます。たとえば、Oliviaさんが現にやっている様に、蛍光ペンで文章の内容や意味を視覚的な区別の別によって文節化したり、あるいはフランス語一行の内容の意味を、日本語訳の要約した形に置き換えて全文意訳し、そこから文章の全体の流れや意味を汲み取る、といった様な工夫です。
それからもう一点。
外国語を学ぶ者にとって、母国語はとても重要であり、母国語は無視の出来ない学習要素だと思います。なぜなら、外国語を学ぶとは、「母国語によって外国語を理解する」という「間接的」な学習法によってしか行う事が出来ないのですから。母国語の習得が未熟だと、その欠点をそのまま外国語の習得の際に持ち込んで仕舞うのです。たとえば、母国語の習得がまだ未熟な中学生が外国へいって外国語を学ぶのと、母国語をしっかり習得した大人が外国へいって外国語を学ぶのとでは、明らかに後者の方が短時間で外国語を習得できます。ただし何事にも例外があるように、0歳や1歳等のまだ脳の発達にのりしろの多い幼子は、外国語も母国語も「直接的」に、誰からも教わる事なく学ぶという離れ業でもって理解していきます。
Oliviaさんは非常に読書家という事もあり、日本語力についてはどこにも問題ないと思いますが、日本語の現代文の中でも難易度の高いと呼ばれる文章を簡単にこなす様になれる等、日本語力を今以上に育成するのは外国語を学ぶ者にとっても決して無駄とはならない財産となるのだと思います。
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