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次に相談に乗ることについて書きたいと思います。
僕は中年の当事者です。資格なんて何も持っていません。
それでここで相談に乗っているという話になりますが、ここで支援者と当事者との違いになってきます。支援者の場合はあくまで僕の聞いた話ですが、臨床心理士とか精神保健福祉士とかになる場合、まずいろんな当事者と交わります。多彩多様な当事者と関わった上で、自身の成長の糧になるのです。中には、精神分析みたいにある程度自分自身を追い込んでまで勉強している方もいます。医師でもそうです。精神保健指定医なんて、まず経験という論文を提出してから、審議して学会に認められて初めて一人前の指定医になります。中には精神分析みたいに自分を追い込んでまで勉強している方もいます。
つまり、僕たち当事者が言い方悪いですが、若い臨床心理士と医師の卵たちの実験台になるしかないのです。それが彼らの経験の糧になるのですから。
特に発達障害なんてまだ治療の土台が出来ていません。今の当事者の僕らが若い支援者にどう支援していけばいいのか・・・という論文の種を提供しなければいけません。臨床心理士も精神保健福祉士も看護師も日々勉強しているはずですから。彼らも影で相当泣いているはずです。
(まあ、泣かせている当事者も原因がありますが、それは話は別ですね)
当事者の場合ですが、これは僕の経験です。
ユーンさんは言いっぱなし聞きっぱなしの自助グループを経験していませんか?
僕も若い頃、まくいるさんや百合奈さんみたいにまったく日本語が通じない状態でした。そこで、僕は自助グループに行ってみてはどうですか?と言われたのです。
詳しくは http://asia.selfhelp.jp/contents/information/grjyoho.html
を見てください。まだ発達障害がクローズアップしてない頃、とにかく人の話を聞くこと・・・(まあ僕は横のつながりが欲しいという単純な理由で通ってましたが)を勧められたのです。
そこで他人はどう悩みを持っているかどうかをまず聞くわけです。そこではアドバイスは禁止です。他人の話を聞いているうちに僕はここいう言い方があるわけだという感じになってきて僕は13年間経験を積みました。まあ・・・・グループによっては文献もありますが、それは話が別になりますのでここでは触れませんが。僕はあるアノニマスグループのステップ本を読んで電車の始発から終点まで夢中になって読んだことは今でも鮮明に覚えています。
僕は他人の話を聞いて、真似をしただけだという感じになりまして、経験を積んでいっただけです。段々事情がわかってきて、僕も経験談を伝えられるようになりました。それをどう聞くのかは相手の問題ですから。僕は考えなくてもいいと考えています。
昨今、発達障害者に対するピアカウンセリング講座が開設されて、若干カウンセラー気取りになっている困った当事者がいるのも事実です。
ここでユーンさんに言いたいのは一度このグループには発達障害者以外の精神障害者の話を聞いたほうがいいということだけはお伝えしておきます。彼らは少なくとも定型者に近い考えを持っています。僕は彼らから色々と学びました。逆に僕が発達障害と名乗ったから相手も「私も発達障害ではないかしら」と気づかれた方もいたくらいです。
以上です。ご回答になりましたでしょうか。
ご清聴ありがとうございました。
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