アスペルガーの館の掲示板（旧）

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　№７２１６。
　妙なレスがあると思い、メールアドレス見てみたら……そうきましたか。

　わしは「死にたいやつ」ではないし、「不幸がって」もいません。
　「下半身の運動」って……

　目的がわかりません。　　　ミッドランド

ミッドランド wrote:
>　以前も書きましたが、わしは高校を一年通って中退しました。
>　極度の人間不信と、コミュニケーションの困難から、自ら放り出した、といったところです。
>
>　しかし、どうにかして大学へは進学したかったので、わしは東京近郊にある大検コースがある予備校へ行くことにしました。親元を離れて寮生活です。
>　それまでのわしは、「世間」「社会」というものを全くと言っていいほど意識も認識もしていませんでした。視野が狭かったのです。
>　
>　特に、わしは「金の上手な使い方」「上手な買い物の仕方」を全く知りません

　以前も書きましたが、わしは高校を一年通って中退しました。
　極度の人間不信と、コミュニケーションの困難から、自ら放り出した、といったところです。

　しかし、どうにかして大学へは進学したかったので、わしは東京近郊にある大検コースがある予備校へ行くことにしました。親元を離れて寮生活です。
　それまでのわしは、「世間」「社会」というものを全くと言っていいほど意識も認識もしていませんでした。視野が狭かったのです。
　
　特に、わしは「金の上手な使い方」「上手な買い物の仕方」を全く知りませんでした。
　幼いころなど、わしは品物に対しては値段ぴったりの金を払わなければならないと、本気で信じていました。そのため、９０円の品を買おうとして、１００円玉一枚しかなかったとき、どうしようとパニックになったことがあります。
　もともと、わしは物を買うという行為自体、それまであまり経験がなかったのです。

　単身で生活を始めてから、わしは確実に「世間」「社会」の意識・認識を身につけていきました。
　ひとりになって自由度が増した分、街へ出る機会が多くなり、そこでいろいろな社会勉強をすることとなったのです。
　電車のキップの買い方、役所への諸手続きの仕方を覚え、大検受検の申し込みも自分でやりました。
　金の使い方も勉強しました。「必要なものだけ買え」という意識がいつのまにか働くようになりました。自分の身を守るために、持つ金は必要最小限にするようにも。
　またその当時、わしは一度、電車の中に自分の荷物を忘れて降りてしまったことがありました。気づいたときはどうしようかと慌て、頭の中が真っ白になりました。しかし、わしは勇気を出して駅員さんにその旨を話しました。すると、駅員さんは電話で連絡をするなどして、荷物のありかを探してくれました。そして無事、荷物は戻ってきました。
　このとき「迷ったり困ったりしたら、関係者にたずねてみる」ことを学んだのでした。それまでのわしは、そんなことすらできない人間だったのです。

　これらの体験を一気にして、わしの視野は広がりました。
　このときがなかったら、今のわしはなかったと感じています。多感な思春期にこういった経験をしたのが、かえってよかったのかもしれません。
　もっとも、当時はわしにＡＳの傾向があるなどミジンも思っちゃいませんでしたので、「自分はどこかおかしい、なぜかわからないが」とは感じ続けることになりました。その事情がわかるようになるのは、それから約１０年の時間を要してからでした。

　以上、ミッドランドの「回想ミッドナイト」でした。

シンタロウくん wrote:
>昨日、僕のお母さんが「アスペルガーの館は役にたたん書き込みばっかりだ、
>話が偏ったものばかりだ、こんなの実生活に何の役にも立たない、」と言って
>ました。

　わたしには多くの人が「役に立つ」と言っているものがちっとも役に立たな
いです。　

シンタロウくん wrote:
＞昨日、僕のお母さんが「アスペルガーの館は役にたたん書き込みばっかりだ、
＞話が偏ったものばかりだ、こんなの実生活に何の役にも立たない」と言っ
＞てました。

　あーそーかよそりゃよかったなそれがどうしたバカヤロウ、みたいな気分だがとりあえず続行。

ミッドランドさん wrote:
＞周囲の雑音なんぞ気にせずにいきましょう

　まあ、おれはシンタロウくんのおふくろさんの意見を「雑音」と決めつけたもんでもないと思うのだがね。なにしろてめーんとこのガキがASなんぞという訳のわからん病気になっちまった（実際にシンタロウくんがASと診断された訳じゃないかもしれんし、そもそもASは生まれつきのものなのだから「なった」わけでもないのだが、まあこの文章の主旨には大して影響せんはずだ）、あるいはそういう片輪の息子を産んじまった（←いかにも差別的な表現だが、今は差別について論じているのだ。そこんとこの必然性を理解しろ）、なんつーのは、たぶん世間様には大っぴらにできないような「恥ずかしいこと」なのだろう。そんなわけで、おふくろさんとしてはシンタロウさんが「まとも」になってわしらのような「変な連中」と縁を切り、まっとうな社会人になってほしいと願っているのだろうと思う。

　たとえばの話、性同一障害の息子がそっち方面の掲示板（たぶんどっかにあるだろう）の「仲間」に触発されて、親に向かって「お父さんお母さん、ぼく、女として生きるよ」と言い出したとしたらどうなるか、みたいな状況を想像してほしい。そこで大いなるショックを受けたのちやや正気を取り戻し、最初に来るのはまず「怒り」の感情である。「なんで、よりにもよってうちの子が」といった感じだろう。次に来るのが「避妊」……じゃなくって「否認」のプロセスで、「うちの息子がオカマなどという穢らわしいものであるワケがない」（←まあ、世間の連中の性同一障害に対する認識なんてものはこの程度のもんだ）とかいったことになり、以下「悲嘆」「諦め」「受容」といったことになるのだが（詳しい話は終末医療（ターミナル・ケア）関連の文献を参照してくれ）、シンタロウくんのおふくろさんは、「怒り」とか「否認」あたりのプロセスをうろうろしているのだろうと思う。

　そもそもこの『アスペルガーの館の掲示板』というのは療育派のAS母のみなさんには非常に評判がよろしくないらしい。評判がよろしくないといっても「いろいろと問題点が指摘されている」という話ではなく、非常に怖いところだと言われておるのだそうだ。確かに自分の子供がこんなふうに育っちまったらやべーよなわははははは、とか思うのだが、呆れたことにMariaだけはそういったお母さまがたにも評判がよかったりする。さあ笑え。わはははははははは。（←狂言を知らんと理解不能なパターンである。日本の古典芸能は深いぞ。能・狂言は勉強しておいて損はない）

　わしらは根底のところで『いわゆる「健常者」』とは感性がズレている。それを「治そう」とする親（というか、教師や医師などを含む保護的立場の人間）と、『しょせん親なんつーのは「自分をなるべく曲げず世間にもそれほど迷惑をかけず、なるべく適当なポジションを見つけて世間と折合う」ことの手伝いしかできん』と悟った親がいる（青りんごさんやあさかぜさんやZunkoさんはおそらくこの後者のタイプだ）。
　とはいえ、人間っつーのは誰だって自分の思う通りには生きられないのだ。どこかで挫折しながら他のどこかで自己実現し、それで世の中と折合ってゆくしかないのである。その意味ではわしらはわしら以外の人間と変わりはない。
　ただし、わしらの場合は「ASとして世の中と折合ってゆく」という方策を、親が認めない、ということはある。性同一障害の息子にあえて男として生きることを要求する親がいるように、だ。で、この「要求」は、この日本という国においてはほとんどの場合に「強制」として働くのである。

　親としては「非・AS」として生きることを当然と思い（当然じゃないのだが）、その結果として「立派な社会人」になることを期待し（期待されても困るのだが）、さらには幸せになれると信じているのだろうけれど（必ずしもそうならないことはうちのJoshya氏を始めとして多くの人によって証明されているのだが）、かといってその結果についてはまったく責任は取れないのである。
　「ダメだったらどうすんだよ」みたいな理屈は通じない。『「非・AS」として生きなければ必ず不幸になるのだから、「非・AS」として生きる以外に選択肢はない』と思っているとすれば、「非・AS」として生きた結果がダメだったら、それは「本人のがんばりが足りなかった」とか「運が悪かった」とか、「本人に才能がなかった」とか、そういった原因に帰せられてしまうのである。
　あるいは、「だったら他にどうしろと言うんだ」とかいった居直りもあるかもしれない。そういえば、バブルがはじけて大損こいた経営者は軒並みこういったセリフを吐いていた。つまりは、「世間様に合わせておけば、失敗しても後ろ指をさされない」といった計算があるのだと思う。

　まあ、しかたがないといえば、しかたがない。自分の子供が何かの病気かもしれない、といった覚悟をしたうえで親になった親というのはそう多くはないはずである。「世間様にご迷惑をおかけするような子供に育ったら、子供を殺して私も死ぬ」とかいった親は、おれ自身はそういう親の子供に生まれたくはないにせよ、確かに評価できる。

　考えたら、「我々の子供はぜったいASだな」とか思われてて実際生まれてきたのがAS、とかいう子供というのは、おそらく「障害児」の範疇に入らないのではないかと思う。そりゃまあ診断上は「障害」あるいは「病気」なんでしょうがね、最初っからそういうもんだと思ったらそれで済んじゃいそうな気がする。だからといってASがその他の障害と区別されるべきだとかいう気は毛頭なくて、社会にいかなる形で受入れられるかというのがあらかじめ予想され、それに対する準備が社会の側に整っているならば、そもそも障害者を（制度上の扱いは別にして）特別扱いする必要はないと思うのだよ。

　お父さんが消防士だったから僕も消防士だとかいうのはべつに違和感がない。警察官だって自衛官だってそうだ。まあ、向き不向きはあろうけれど、おおむね「ありうべき将来像」というのが決まっている。

　「障害は個性だ」というフレーズは、いかにも嘘臭い。むしろ「障害は適性だ」と言ったほうが実感に合ってんじゃないのか？

　そんなわけで、シンタロウさんには『アスペルガーの館の掲示板』を、「生き方のカタログ」として活用していただきたい。ついでに「俺はこいつらみたいなクソな生き方はしたくない。俺はビッグになる！」くらいのことは言ってほしい気はする。私の愛するXanadiiちゃんあたりは大喜びしそうな気もする。

　つまりは、『親が想定した「ありうべき将来像」』とのギャップがたぶん問題なのである。そこんところは明確にしておいたほうがよいぞ。

　（Mr.Moto）

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シンタロウさん wrote:
>昨日、僕のお母さんが「アスペルガーの館は役にたたん書き込みばっかりだ、話が偏ったものばかりだ、こんなの実生活に何の役にも立たない、」と言ってました。

　「役に立たない」ですか……多分わしらの興味の対象が「あまりに限局的」と思われているのでしょうね。

　まあ、この掲示板は「A－type人間の聖域」の色彩が濃いのは否めませんが、「役に立たない」というのは違うんじゃーないかと、わしは思います。

　そもそも「役に立たない」こととは何なのか？　
　わしは人間にとって「役に立たない」ことなどないと思っています。
　わし自身、「電気抵抗器の色帯」だとか、「大相撲の知識」「どの都道府県に○○市があるのか」など、はたから見れば「知っててどーする！？」と思われるようなことを記憶していますが、わしは決してそれらが「役に立たない」とは思っていません。
　興味を持ったから頭にとどめている、わしにとっては思考回路を安定させるために「役に立っている」大切なものなのです。

　しかしそれを「いわゆる普通の人」に理解してもらうのはやはり難しいようです。
　だからといって、興味の対象を「いわゆる普通の人」並み（どないなもんかわかりませんが）にすることはありません。わしらはわしらで独自の「共通の話題」で盛り上がれるのですから。

　周囲の雑音なんぞ気にせずにいきましょう　　　ミッドランド

シンタロウさん wrote:
＞昨日、僕のお母さんが「アスペルガーの館は役にたたん書き込みばっかりだ、
＞話が偏ったものばかりだ、こんなの実生活に何の役にも立たない。」と言っ
＞てました。

　『アスペルガーの館の掲示板』の書込みは、健常者にはほとんど役に立たない書込みばかりです。その話題はといえば、自閉症だとかASだとかLDだとかADHDだとか、そういった発達障害関係の話題に偏っています。そのうえあたしのような人間が、またどーしよーもなく偏った、しかもぜってー実生活には役立たない話題を提供していたりするのですね。

　シンタロウくんのお母さんがおっしゃる通り、確かにあまり普通の人の実生活には役立ちそうにありません。あたしもそう思います。シンタロウくんのお母さんはたぶん健常者なのでしょう。

　それでも、少なくとも「共通の話題ができる」というメリットはあります。少なくとも発達障害者とその家族にとって、かなり重要な話題にはなるはずです。もっとも親子共にASとかいうと、重要な話題というより笑いのタネだったりするらしいですが。まあ、家庭に笑いを提供するという意味で、役には立っていると言えなくもありません。

　あるいは、『アスペルガーの館の掲示板』を通じて友人ができる、というメリットもあります。実生活に何の役にも立たない書込みばかりしている友人が、友人として実生活に何の役にも立たないと決めつけたものでもないでしょうし。

　もっとも、あたしは「実生活に何の役にも立たない友人」というのは、それこそ貴重なのではないだろうか、と思っているのですが。

　（Maria）

シンタロウさん wrote:
>昨日、僕のお母さんが「アスペルガーの館は役にたたん書き込みばっかりだ、話が偏ったものばかりだ、こんなの実生活に何の役にも立たない、」と言ってました。

あなたのお母さんとって実生活の役にたたなくても、ここが心の役に立っている人はいます。そしてそのことが実生活に変化を与えている人達もいます。
…ですが、そのことはこのレスとは内容が少し別のことなので、今日は置いておきます。

お母さんのその言葉は、あなたの心に何か響きましたか？
お母さんがあなたに対して心配する気持ちは、世間一般では「親だから当たり前」と言われる類のものです。だから、その言葉に対して「うっとうしい」とか「ほっといてくれ」などと言ってもムダです。お母さんだって感情的になって腹を立てるだけでしょう。実際「普通」の人達にはここは「甘え｣にしか見えないこともあるのですから。

もし私なら？
お母さんを納得させるだけのものを探して、それで「説得」しようとするでしょう。では何を見つければいいのでしょうか？私の場合は仕事を見つけることでした。そしてもうひとつ、私が何者か、アスペルガーが何かを両親に教えることでした。なんて簡単に言っていても、13年かかりました（アスペルガーについてはもっと最近からだけど）。その間、両親とはずっと戦いでした。でも、私もやはり彼等の「子供」です。だからどうにか説得したかったし納得してほしかったのです。

たまたま、社会的にはなんとかなってるだけに過ぎない私です。それでも、ここの人達の書き込みがなければ、まだ暗中模索していたと思います。これからもまだまだ手探りです。
あなたのお母さんとあなたにとって納得できる答えが見つかるといいなあと思います。

…自分の場合と重なって感傷的なレスになってしまいました。
へなちょこ

昨日、僕のお母さんが「アスペルガーの館は役にたたん書き込みばっかりだ、話が偏ったものばかりだ、こんなの実生活に何の役にも立たない、」と言ってました。

一穂(いちほ) さん、色々教えてくださって嬉しかったです。なんだか素敵なオフ会だったのですね。。そしてやっぱりアフリカ料理もとても美味しそう！！！！！
いいなあ！！！！文章からも美味しさと素敵さがとても伝わってきましたよ。

お久しぶりです。自分がMariaさんのいう「一般人」でも「自閉人」でもないことに気づいて、
しばらくROMっておりました。

Mariaさん、勝手に文章を削って順番を入れ替えてすみませんが、これで少し見通しが良く
なったと思います。

Maria wrote:
>　「とりあえずあらん限りの方法を用いてコミュニケーションをはかり、気のおけない関係（緊張したり気をつかったりする必要のない関係）になるか、敵対的／忌避的関係（怖いとか鬱陶しいとか気持悪いとか思われて相手が去ってゆく関係）になるかする」というのが「積極奇異型」の対応。
>
>　積極奇異型の人間に対しては、一般人は「疎まれている」という感じを受けることが多いのですね。で、やたらプライベートについて詮索されたり、態度だとか言葉遣いに対していちいち口を挟んだりしてきます。
>
>　「とりあえずはいはいと言うことをきく。決して逆らわない」のが「受動型」の対応。十分に人間に慣れていて、頭のいい犬とか猫とかは、幼児に対してこういう対応をします。触られてもじっとしている。いよいよ不快だと、「う゛ー」とか呻いてみたりします。
>
>　受動型の人間に対しては、「攻撃的ないじめ」と「仲間はずれ」が待ち構えています。
>
>　「逃げる・無視する・避ける・冷たくあしらう」が「孤立型」の対応
>
>　孤立型の場合、個人的なことにしつこく干渉されたり、生活習慣についてうるさく指図されたりします。
>
>　この件について、あたしの分析が間違っているのか、それともこうした印象を裏付ける積極的な理由があるのかはいまのところ不明です。ただ、何かけっこう重要なものが、ここにはありそうな気がしています。単なる勘ですが。
>　（Maria）

「一般人」は多分「自閉人」よりも対人関係でたくさんの情報をやりとりできる、つまり
脳の働きとして多くの手段（多分感覚的なもの）を持っていると思います。そして、この
感覚が一部でも「遮断」された状態に「一般人」は不安を感じるのではないかと思います。

そこで「一般人」が「自閉人」を見た場合、「自閉人」が表現している範囲では「一般人」
が一部の感覚が遮断されたのと同じ不安を持つとすれば、Mariaさんが上記で指摘して
いる「一般人」の行動(攻撃）は必ず「自閉人」が表現していないものに向けられていると
説明できるように思います。

では。

一穂さん wrote:
＞カンガルーの肉を(そうと知らず)ひとくち食べました。
＞おいしかったですよ。
＞だちょうの唐揚げや、ワニ肉のお料理はわたしは食べなかったんですが、おい
＞しそうでした。

　アフリカ料理店でカンガルーとはこれいかに。あれはオーストラリアですよね？　ワニ肉もオーストラリアから輸入されるのが多いようです。

　駝鳥はさいきん日本でも養殖されるようになりました。駝鳥はダチョウ科のダチョウえすが、よく似た鳥にエミュー科のエミューがいます。こちらはオーストラリア原産。

　なお、ダチョウの代わりにエミューで間に合わせることを、「エミュレーション」というのだそうです。できすぎです。本当なのでしょうか。

　話は全然変わりますが、アフリカ大陸には、かつて「暗黒大陸」という別名がありました。なんだかイメージが暗いのですが、「暗黒」というのは「未知の」の言い換えなのだそうです。
　そういえば、天文学者は「わからん」という言葉を「不安定な」で言い換えるそうです。ブラックホールのシュバルツシルト限界（いわゆる「事象の地平線」）よりも内側の領域のことを、「不安定領域」というのがその例だとか。そうしたら、数値計算の世界では、「わからん」というのを「収束が悪い」というのだそうです。
　そんなわけで、知ったかぶりをする場合は、「わからない」ではなく、「その問題については、まだ定説と呼ぶべきものが存在していないのだ」とか答えるのが有効のようです。で、「現在有望とされている説は三つほどあって……」とかいって、その三つの「説」をその場で適当にでっち上げます。そうすると、なんだかよくわかんないけど説得力が出ます。

　これに対して、「中世の暗黒時代」というのは、「暗愚な」「無知蒙昧な（「蒙」＝「くらい」）」という意味で、「理性の光」の時代であるルネッサンスに対応して、後から命名されたのだそうです。だから、中世というのはそんなに暗い時代ではなくて（『黄金のバックル』でジョー・コロンボ警部もそう言っていました）、あんまり考えないお気楽な時代であったようです。
　日本の中世というのもそんな感じがあって、『とりかえばや物語』とか、『堤中納言物語』とかいった、お気楽な物語文学が隆盛を迎えたのがこの時代。Tienさんのお好きな「虫愛ずる姫君」が登場するのは『堤中納言物語』です。「シリーズ・日本の古典」という本があって、その中に坂田靖子さんが描いたマンガによる『堤中納言物語』があります。お薦めです。

　アフリカで「こんにちは」の意味の「ジャンボ」がなぜ「大きい」という意味になったか、みたいな話もしたくはあるのですが、忙しくて裏付けを取っている暇がありません。だれか代わりにお願いします。

　（Maria）

Mariaさん wrote:
>　「白河夜船（しらかわよふね）」は、「舟を漕ぐ」と同義。「こっくりこっくりと居眠りをすること」。この場合は「退屈のあまり居眠りをしそうになる」ということですね。「胡椒の丸呑」は、粒胡椒を粒のまま呑みこんでも辛くない、ということ。ちゃんとミルしてから舐めれば辛い。
>
>　「矢も盾も堪らぬ」というのは、「矢を射かけられようが、盾で遮られようが、堪らず突き進んでしまう」という意味。
>
>　「魚鳥木のこ麺類のくひ合せ」の「木のこ」は、「茸」。昔は「菌」とも書いて、「くさびら」と読みました。「菌神社（くさびらじんじゃ）」という神社もあるし、『菌（くさびら）』という狂言もあります。
>　「製法細末をあやまたず、かんれいうんの三つを考え」というのは、「寒・冷・温」だと思います。「温気」と書いて「うんき」と読む例があります。
>
>　「薫風のんど（喉？）より来り口中微涼を生ず」というのは、「のど」の語源が「呑む」＋「戸」（入口）というところから。「瀬戸」も「瀬」（白く波立つ場所）＋「戸」から。

ありがとうございます、長年の疑問（笑）がとけた（笑）。特にのんど。
ずーっと、語呂合わせのために言葉を変えてるにしては、結局あんまり語呂がよくなってないなと
思ってたものです（笑）

>
>　「其の外淡を切りて声を大声に出す」というのは、「痰を切りて」です。手元の『新明解国語辞典』で「ういろう」を引くと、「〔元からの帰化人、陳外郎の名から〕小田原名産の痰の薬。透頂香（トウチンコウ）。「－外郎売り」」と出ています。

「淡・痰」は私の誤植です。普通に変換できそうな単語に限って変換ミスみのがしちゃいますね。てへ。
とりあえずいっぺん全部打ち込みおわったら、また読み返してまちがいチェックしますね。
そのくらいなら、自分でWordででも一回うちあげとけってもんですが。

とりあえず、今宵はおやすみなさいなのです。
明日は医学ボランティア登録と千と千尋鑑賞だぁ。

大槻いつきさん wrote:
＞＃「白川夜船」の意味がわからん。まあわからんところはいっぱいあるけど。
＞＃半粒づつふるまったのに途中で「一粒おあがりになってみてください」と
＞言ってる（笑）
＞＃矢も盾もとまらぬ、でなく、たまらぬ、と書いてある。昔はそうだったのか？
＞＃今でも正式にはそうなのか？

　「白河夜船（しらかわよふね）」は、「舟を漕ぐ」と同義。「こっくりこっくりと居眠りをすること」。この場合は「退屈のあまり居眠りをしそうになる」ということですね。「胡椒の丸呑」は、粒胡椒を粒のまま呑みこんでも辛くない、ということ。ちゃんとミルしてから舐めれば辛い。

　「矢も盾も堪らぬ」というのは、「矢を射かけられようが、盾で遮られようが、堪らず突き進んでしまう」という意味。

　「魚鳥木のこ麺類のくひ合せ」の「木のこ」は、「茸」。昔は「菌」とも書いて、「くさびら」と読みました。「菌神社（くさびらじんじゃ）」という神社もあるし、『菌（くさびら）』という狂言もあります。

　「其の外淡を切りて声を大声に出す」というのは、「痰を切りて」です。手元の『新明解国語辞典』で「ういろう」を引くと、「〔元からの帰化人、陳外郎の名から〕小田原名産の痰の薬。透頂香（トウチンコウ）。「－外郎売り」」と出ています。

　「製法細末をあやまたず、かんれいうんの三つを考え」というのは、「寒・冷・温」だと思います。「温気」と書いて「うんき」と読む例があります。

　「薫風のんど（喉？）より来り口中微涼を生ず」というのは、「のど」の語源が「呑む」＋「戸」（入口）というところから。「瀬戸」も「瀬」（白く波立つ場所）＋「戸」から。

＞＃はいここでまた一段落。なんか武具馬具のくだりを言ってるとバグ取れ教という
＞＃宗教団体を思い出してしまうのですが。
＞＃そこの信者さんにすればいやな早口言葉なんだろうなぁ。

　「一寸（ちょっと）のバグにも五分（ごふん）のデバッグ」。なかなかに手間のかかるものでございます。

　（Maria）

一穂さん wrote:
＞そう言われてはじめてわたしは「大好物」というのは単純に好きなものを指すこ
＞とばではなく、好きな食べ物のことなんだとわかりました。
＞あのときは、ちょ～はずかしかった……。

青りんごさん wrote in 『我が家の食卓』（No.4408、25 Apr 2001）:
＞わたし、半袖が「だいこうぶつ」なの（１０歳、自閉児）
＞「だいこうぶつ」は食べ物で使うんじゃないかい？
＞洋服だから「わたし、半袖がすきなの」でいいんじゃない？（三十ん歳、母）

I wrote in 『Re: 我が家の食卓』（No.4416 Thu, 26 Apr 2001）:
＞　ですけど、「名物」というと「有名な品物」という意味で使うんですね。
＞「名物茶碗」とか。
＞　ですから、「大好物」を使って悪いことはない、と国語学者さんはたぶん
＞言うと思います。ですけど、通じるか通じないか、というのが問題になるわ
＞けで……とはいえ仮に姪（五歳）に「あーたん」と呼ばれたからといって、
＞「一般性がないからあたしは『あーたん』ではない」と言えるかどうかはま
＞た別問題だし……
＞
＞　この場合は娘さんが正しいのではないかと思います。

　この場合、自閉症方面の人間としては、「間違えた」ことよりも、「ベタな間違えかたをした」ことを恥じなければならないと思います。

　修行してください。

　（Maria）

大槻いつき wrote:

>のら如来のら如来、みのら如来にむのら如来、一寸のお小仏（こぼとけ）におけつまづきやるな細溝（ほそどぶ）にどぢょにょろり、
>京のなま鱈なま鰹、ちょと四五貫目、お茶たちよ茶たちよ、ちゃっと立ちよ、青竹茶煎でお茶ちゃと立ちや、

　ayaと申します。はじめまして。
　いやーめちゃなつかしいです。中学の放送部で、これがテキストに
載っていて、せっせと暗記しました。

　で、たぶん上のあたりで、そのテキスト切れていたんです。
　続きが気になって気になって…。

　次回投稿楽しみにしています。

シンタロウ wrote:
>僕は今日もお母さんに反抗的な態度を取ってしまった・・・・・

人のこと言えないが・・・あまりおふくろさんに心配かけるなよ。

トンボ追う　子どもによぎる　思い出が
レモン色　桑の葉散って　秋来る
空の下　巻きひげ踊る　瓜のつる
虫の声　じじばば寂し　北の家
赤き実の　エノキをたてる　椋の木が

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