アスペルガーの館の掲示板(旧)

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Re: さげすむなかれ 11237へのコメント
No.11238  Mon, 25 Feb 2002 13:27:52 +0900  Mr.Moto [この発言にコメントする]

武田好史さん wrote:
>  バキュウムカーやゴミの収集車の人をさげすむなかれ!
> 彼らがいるから町はきれいになる。

 そういう視点というのはいかがなものかな(-_-;)。

 「役立っているから、蔑むな」という主張には、その根底に「役立ってはいるが、穢らわしい仕事」といった視点があるように思う。
 「役に立つから」という視点は確かに重要ではあるのだが、それ以前に「仕事における創造性」とか「仕事それ自身の価値」というものに目を向けるというのが正しいありかたのように思う。

 近代においては確かにゴミだの埃だの排泄物だのは単に無用のものという位置づけになってるのだが、そもそも中世においては生命の根源たる「聖なるもの」だったりもするのだ。古代日本においてもそれは同様で、『古事記』『日本書紀』を読んでいただければ、「穢れ→豊穣」という一貫した原則があることが見てとれる。
 また、屎尿というのは十分に醗酵・熟成させることによって安全かつ優良な肥料になる(筒井康隆の『最高級有機質肥料』とかを思い出す人もあろう)のはよく知られたことである。かくして江戸の町は世界に例のない清潔かつ安全な大都市として四百年の長きに渡り存在しえたのである。同時代のパリやロンドンや北京とかいったら伝染病は蔓延するわ犯罪は多いわと、お話にならんくらい不潔で危険な町だった。

 おれは「資源リサイクル」という発想自体がどっか違うと思っている。そもそも自然は循環しているのだ。それを「開発→利用→廃棄」という直線的な視点で捕えるところに発想の貧困を見てしまうのである。

>  町の道路に穴を掘ってそのなかで作業をしている人をさげすむなかれ。
> 彼らがいるから電気・水道・ガス・通信が正常に我々の元に届き、町は下水道で汚物に繁殖した悪い微生物から守られているのだ!

 どうでもいいことだが、「水道方式」で有名な遠山啓(とうやま・ひらく)さんと同じ字を書く遠山啓(とうやま・けい)さんという人がいて、その『下水道』という著作がある上下水道の専門家である。
 上水道が上で下水道が下、というのは単なる位置関係あるいは水圧の問題であり、動脈と静脈のどっちが上でどっちが下、という問題ではなかろう。
 さらには微生物濾過に使われる原生動物なんかは顕微鏡で見ているとまことに愛らしい。

>  堆肥混じりの泥まみれになって畑を耕す人をさげすむなかれ!
> 彼らがいるから我々は本当に美味しい野菜や米を口にできたり、呼吸に必要な酸素の一部を確保できる。

 「生きた土」というのはそれ自体美しいものである。まあ、ときに炭疽菌やら破傷風菌やらレジオネラ菌やらが巣食っていたりするのがちょっとイヤだが、子どもは土が大好きだ。とくにアスペっ子なんつったら「うふふふふふふふふ」である。北米インディアンの一部はこうした「聖なる土」をほじくり返すことをよしとしないので、原則として農耕というものをしない。彼らにとっての「農」は、神の許しを得て大地の恵みを戴く、という宗教行事の一部である。それは日本人にとっての「米」と同じものだ。そんなわけで、「米を作る」というのが天皇の重要な仕事だったりするのである。

>  在宅や病院に入院したり・作業所やデイケア施設で暮らしている精神障害者をさげすむなかれ!
>  彼らは今、自らの疲れた心に空色の希望の種がまかれ、ゆっくりと明るい明日という大樹が育っていくのを待っているのだから…

 この件についてはちょっとコメントしづらいのだが、回復の見込みがなかったらどうするのか、みたいな点だけは指摘しておこう。
 文化的にいうと、女・子ども・老人・白痴・狂人は「神に近い者」「神との通行の仲立ちをする者」という役割が古来からあった。人間の本来の性とはいかなるものか、というものを具現する者として、こうした者たちは世の標(しるべ)とされたのである。

 おれ自身にしても、分別臭いすれっからしの大人である自分より、アスペっ子である自分のほうがよほど好ましく思う。信じてもらえないかも知れんが。

 (Maria)


さげすむなかれ
No.11237  Mon, 25 Feb 2002 12:04:14 +0900  武田好史 [この発言にコメントする]

 バキュウムカーやゴミの収集車の人をさげすむなかれ!
彼らがいるから町はきれいになる。
 町の道路に穴を掘ってそのなかで作業をしている人をさげすむなかれ。
彼らがいるから電気・水道・ガス・通信が正常に我々の元に届き、町は下水道で汚物に繁殖した悪い微生物から守られているのだ!
 堆肥混じりの泥まみれになって畑を耕す人をさげすむなかれ!
彼らがいるから我々は本当に美味しい野菜や米を口にできたり、呼吸に必要な酸素の一部を確保できる。
 在宅や病院に入院したり・作業所やデイケア施設で暮らしている精神障害者をさげすむなかれ!
 彼らは今、自らの疲れた心に空色の希望の種がまかれ、ゆっくりと明るい明日という大樹が育っていくのを待っているのだから…
 


虚無の魂(ソネット11)
No.11236  Mon, 25 Feb 2002 10:47:45 +0900  吟遊詩人 [この発言にコメントする]

我を殺せ
我が意志で
消すことの出来ぬ
この身体

汝の血を以って
我が身を描いてくれ
汝の命で
我が命を生かしてくれ

殺すことでしか
実体化出来ぬ
この存在

汝の吐息で
我が魂を
燃やしてくれ



http://plaza.rakuten.co.jp/minstrel/


Re: なぞなぞ 11234へのコメント
No.11235  Mon, 25 Feb 2002 08:27:49 +0900  武田好史 [この発言にコメントする]

くー wrote:
>
>
>
>“造った物が人に踏まれれば踏まれるほど嬉しい職業は何か?”
> 靴屋
>
> 
>“とても欲しいものなのに、手に入った瞬間は気がつかないものとは何か?”
> 向上心

こんなのは…
「私たち脊椎動物がもってる、ふにゃふにゃで傷つき易いが、一生を支えるという
仕事をしているパソコンは?」


なぞなぞ
No.11234  Mon, 25 Feb 2002 04:42:48 +0900  くー [この発言にコメントする]




“造った物が人に踏まれれば踏まれるほど嬉しい職業は何か?”
 靴屋

 
“とても欲しいものなのに、手に入った瞬間は気がつかないものとは何か?”
 向上心


Re:ないしょ話 11229へのコメント
No.11233  Mon, 25 Feb 2002 00:37:40 +0900  Maria [この発言にコメントする]

あんくさん wrote:
>  最もよくないのは、日和っていること。
>  最終的に勝利を収めるのは、我々だということを、奴には見せつけてやるつもり。
>  ごめんな。

 『アスペルガーの館の掲示板』って、ヤなサイトだなぁ……(T_T)。
 アスペっ子のお母さまがたが怖がるのも当然だと思う。

 だけど、自閉症方面の人間にとって(っていうか、ハンディキャップを負った人間にとって)、人生っていうのはある意味闘いの連続なんだよね。あたしが牙やら爪やらで武装しているというのも、そうした闘いの果てに得たものだったりするわけです。がう。

 あたしたち庶民は、いつまでもお姫さまや王子さまではいられません。成長すれば、世の中の穢い部分に向かい合わなければならないんです。「いじめ」は幼稚園からすでに始まってるしね。

 理想を失ってはいけないけれど、現実から目を逸らしてもいけないんだよね。

 「穢い自分」を認めてあげないと、自分がかわいそう。そう思います。

 (Maria)


三月三日
No.11232  Mon, 25 Feb 2002 00:35:28 +0900  ホウギョ改め芳魚 [この発言にコメントする]

芳魚(ヨシウオ)と申します。
ろくに発言や書き込み等をしている訳ではありませんが
三月三日の上野オフ会に参加したく打診しました。
ウジムシの中傷が少々イヤですがASについてもっと見聞を深めたいので
どうかよろしくお願いします。


Re: “鏡像段階”喪失 11204へのコメント
No.11231  Mon, 25 Feb 2002 00:28:09 +0900  あんく [この発言にコメントする]

武田好史 wrote:
> 私は小さい頃から、耳で聞いた情報を動作に変換することや、他の人の動きを模倣するのが苦手でした。
 
> ASの人が体の動きがぎこちなくって馬鹿にされるのは、この『観念運動失行』
>によるところが、かなり大きいと思います。

 耳だけでなく、“目を使っていない”ということも、原因の一つとして、考えられることでしょう。目の“ほんとうの使い方”とは、「動作の模範となっている人物を、自分に置き換えて想像する」、つまり相手の動作を、まさに「模倣者=他でもない自分、が映し出されている鏡」として捉えることで“共感”し、模倣する、ということです。As者には、どうもそういう発想が欠けているらしいんですね。
 『観念運動失行』のある者には「手に手を添えて」動作を教える、そういうことを知らない者が、「お前は何を教えてもできないヤツだ!」と怒るだけ怒っても、何ら成果がないと思う。

 小学校低学年のころ、父は私に走ることを教えていた。しかし私の走り方というのはひどくぎごちなく、スピードが出ない。そこで、父は、私に「もっととんで!とんで!」と声をかけたという。「とぶ」というのは、父の生まれ故郷の方言で、「走る」という意味だったのだが、もちろんそんなことを知らない当時の私は、その言葉どおりピョンピョン真上に飛び跳ねながら走り出し、ますます奇妙なことになってしまった。
 おかげで私はあとあとまで、家族から「お前の走り方はヘンだ」と笑われる結果になったのだが。「とぶ」ということの意味も教えず、笑うだけ笑われていたことへの怒りをある日、親に向かって表明したら、それ以来、嘲笑はぴたりとおさまったのだが。
 理不尽な侮辱には、疑問をもって向き合うべきだと思う。


Re: 質問(みなさんの得意なことは何ですか?) 11225へのコメント
No.11230  Mon, 25 Feb 2002 00:13:46 +0900  Maria [この発言にコメントする]

風呂糸さん wrote:
> ”夜目が利く”ことかな?

 人間の目には錐体と棹体というのあって、中心視野と周辺視野では使っている細胞が違うのですよ。

 そんなわけで、「見つめると、見えない」ということが、あるのですね。視野の中心から二十度くらいy離れたところで見ると、赤に近いところの、うんと暗い光が見えます。

 自閉症方面の人は、視野の端のほうでものを見るのに慣れているので、夜目が利くというのはありそうな話だと思います。天文関係でも、微光天体は視野の中心で見ると見つからない、というのがありますし。

 周辺視野でものを見ると、「動き」というのがよく見えます。運動選手には、「見つめない」というのがプラスに作用する場合がありそうに思います。

 ぜんぜん違う話ですが、うちのKILROYさんが先日の横浜のオフ会でそんなような話をしたと言っています。メールの返事をサボッてしまってごめんなさい、と伝えてほしい、とのこと。ついでに、「そのうち一緒に飲もう」というのは、お義理じゃないそうです。ちょっと家の中を整理したいのだけど、いちばん多いのが書籍。書籍の類(たぐい)を処分するにせよ、やっぱり大事にしてくれる人に譲りたい。インディアン関係の書籍を、できれば貰っていただきたい、と申しております。(←めいっぱい私用だな)

 ではでは。

 (Maria)


Re:ないしょ話 11228へのコメント
No.11229  Mon, 25 Feb 2002 00:06:35 +0900  あんく [この発言にコメントする]

ふれさん wrote:
>みんなが色々なコメント書くから、奴も調子に乗るのです。何にも言わないのがいいと思うのだけど。こういう私もコメントしちゃったことになるけどね。

 ご忠告は、真摯に受け止めさせていただくつもりです。
 しかしもう後戻りできないところまで来ているはず。
 奴はここに居座ることでしょう。許してはいけない人物です。
 これまでも彼に傷つけられた人、荒らされた場所は、ひとつやふたつでないはず。
 私は覚悟の上でコメントしているの。他の人々も同じ気持ちのはず。
 最もよくないのは、日和っていること。
 最終的に勝利を収めるのは、我々だということを、奴には見せつけてやるつもり。
 ごめんな。


妖精さんにレスしちゃだめ
No.11228  Sun, 24 Feb 2002 23:51:07 +0900  ふれ [この発言にコメントする]

みんなが色々なコメント書くから、奴も調子に乗るのです。何にも言わないのがいいと思うのだけど。こういう私もコメントしちゃったことになるけどね。


Re: 妖精へ 11223へのコメント
No.11227  Sun, 24 Feb 2002 23:44:40 +0900  あんく [この発言にコメントする]

Maria wrote:

> 出番がなかった……ずるい。ずるいぞー(T_T)。
>
> (黒Maria)

 うはは。これからは妖精ちゃん“争奪戦”になりそうな予感が...(^O^)。


Re: レオナルド・ダ・ヴィンチ“鏡文字”の謎 11224へのコメント
No.11226  Sun, 24 Feb 2002 23:42:13 +0900  あんく [この発言にコメントする]

あんく wrote:
> “造った物が人に踏まれれば踏まれるほど嬉しい職業は何か?”

 私が考えたのは“建築家”、“道路職人”といったものなんだけど、正解は“靴職人”なのだそう。他にも“足踏みミシン(造り職人)”、“パイプオルガン(造り職人)”など、いろいろと想像の翼が広がりそうである。

> “とても欲しいものなのに、手に入った瞬間は気がつかないものとは何か?”

 答えは“眠り”。私は“(眠っているときに見る)夢”かな?と、思ったのだけれど、前者の方がスマートやね。“幸せ”などを考えた方もいらっしゃるかも知れないが、その場合後半は“〜手に入った瞬間から色褪せてしまうもの”などとしたほうが、現代らしくてイイかも知れない(笑)。


> “名画『モナ・リザ(ジォコンダ夫人)』を遺し、また螺旋式回転翼を持つ飛行船など、様々な発明品を考案し、天才と謳われたレオナルド・ダ・ヴィンチが、生前成し得なかったことは何か?”

 色々と考えられるが、“生体の解剖”というのはどうか。レオナルドに、日本の寿司職人の、活魚の“解体ショー”を見せたら、彼はどう見ただろう?この男に哲学的な答えを求めるのは、無理があるのかもしれないけれども。


Re: 質問(みなさんの得意なことは何ですか?) 11216へのコメント
No.11225  Sun, 24 Feb 2002 23:34:32 +0900  風呂糸 [この発言にコメントする]

僕の得意な事は、

”夜目が利く”ことかな?

去年、海岸の砂浜で夕陽を眺めてボーっとしていたら、いつのまにか日が暮れて
新月で月も出ておらず、
闇夜の砂浜から宿泊場所に帰るハメになりました。
海岸線の砂利道に出て、
その時乗って来ていたライト無しのMTBに乗り、ゆっくり走り出したら闇夜に目が慣れてきて、辺りが見えてくるようになりました。
その場所は、かなりの田舎で街灯も一切無く海岸沿いは全て自然公園になっており、
道の両側はススキ?か葦のような背の高い草で覆われていて、すごく真っ暗でした。(^^;

またその他にも、
日帰り登山して帰りが遅くなり(日帰り予定だったので懐中電灯は当然持って行かなかった(T_T)
真っ暗な杉林の山道を歩いて帰って来た事も有りました。
その時も、しばらくじっとしていて目を慣らすと結構見えてくるんです、まわりが。

あと、子供の頃、友人宅のTVのリモコンをいじっていて、
リモコンの赤外線発光部を見ながらリモコンのボタンを押すと、
発光するのが見えました。
当時のリモコンなどは、恐らく現在の高性能なLEDなどではなく、
可視光線領域の赤の光も出ているLEDを使っていたと思われますが、
その時友人に、リモコンのボタンを押しながら「光が見える?」と尋ねたら、
「全然見えない」と言ってました。

ローナ・ウイングさんが、
「自閉の子は暗い部屋でも、まるで見えているように行動できる」と書いていましたが、
僕の目はそうだったのか……
昼間の直射日光は眩しいし、蛍光灯も嫌いだし。

でもこれって、もしかしてみなさんも余裕で出来ることですか?!

文章がまとまらない?(^^;

風呂


レオナルド・ダ・ヴィンチ“鏡文字”の謎
No.11224  Sun, 24 Feb 2002 23:34:24 +0900  あんく [この発言にコメントする]

 “造った物が人に踏まれれば踏まれるほど嬉しい職業は何か?”
 “とても欲しいものなのに、手に入った瞬間は気がつかないものとは何か?”

 これはレオナルド・ダ・ヴィンチが、後世の人々に残したとされる、なぞなぞの一部なのだが。みなさんはどのような解答を見つけましたか?

 しばらく前、深夜にオンエアーされているTV番組『芸術に恋して』で、レオナルド・ダ・ヴィンチが、後世の人々に残したいくつかの謎について、特集を組んでいたのね。見た人もいるかも知れないけれど、そこで取り上げられていたのは「なぜ彼は、彼の仕事に“鏡面文字”を用いたか?」という問題だった。
 それまではダ・ヴィンチ識字障害説(もしこれが本当だったら、世のLD者達には、多大な福音であったことだろう)、暗号説(当時の教会による異端視を恐れてわざわざ読みにくくしたという説なのだが、彼の字は鏡に映し出せば簡単に判読できてしまうというので、これはボツになった)、両手利き説(実際彼のデッサンを見ると、筆の運び方が、右利き、左利き双方の特徴ある跡を残しているので、なにしろ最も矛盾のすくない説であろう)等、諸説あったのだが、最近になって、日本のとあるグラフィック・デザイナーが、これらの説を覆す考察をした、という。
 それは「下書き逆版説」とでも呼べばいいのか、当時、のちに世界三大発明と称されたもののひとつ「活版印刷」が、ヨハネス・グーテンベルグによって考案され、進取の気性に富んだレオナルドは、その製版過程で逆版になることを考慮して、わざわざ最初から、鏡文字を用いたというのだが、確かに印刷と関わりの深い、デザイナーならではの、革新的発想ではある。
 ちょっと聞いただけなら、「ふむなるほど」と、思ってしまいそうなのだけれど、でもこの説も、考えてみたらばやっぱりおかしいんだよね。どこいらへんかというと、まず当時の活版印刷術というのは、葡萄絞り機を改良したという印刷機に、合金製の凸型の活字(“鉛の兵士”と呼ばれたという)を組み込んで印刷するのだが、確かに“鉛の兵士”達に掘り込まれるのは、ちょうど鏡に映したような、左右反対のアルファベットだ。小学校の頃作った「イモ判」を思い出していただければ分かるけれど、うっかり“正しい”文字を彫り込んじゃって泣いた方も、中にはおられるのではないだろうか。レオナルドは、それを恐れて、下書きの段階で鏡文字にしたというのだろうか。
 いま私の手元にある資料といえば、1986年、西部美術館にて開催された、『レオナルド・ダ・ヴィンチ“最後の晩餐”展』のカタログくらいなものなのだが、それに『最後の晩餐』の習作でダ・ヴィンチ筆とされる素描が、何点か載っている。それらを見れば確かに、彼の下書きには、私はイタリア語には明るくはないけれど、文字列が専門用語で言う“右寄せ”になっている。横書きをする欧文というのは、通常、文字列を左に揃えて書くので、それが逆になっているということは、いわゆる鏡文字だからであろう。
 ただ、もっとよく見ると、彼がメモ的に使ったとおぼしき“計算式”らしきものも、同じ紙の上に散在している。中には「12かける12」なんて、しかも立算で書き残されているのを見ると、彼のような人物でも、四則計算に四苦八苦するケがあったのかな?などと想像できて、親近感を持ってしまう(笑)。これらの数字なのだが、正しく読み取れる向きになっているものも少なくない。しかも、鏡文字の文章、正しい向きの数字が、ひとつの紙の上に混在しているものも、すくなくない。「下書き逆版説」が、正しいとするならば、これらはどう説明すればよいのか?
 手元の資料だけだと、こういった“証拠物件”は、量的に少ないという恨みがあるにしろ、ここではなるべく無理や矛盾のすくなさそうな手順で、私なりに補足説明をこころみてみると、レオナルドが、自分の文章を活字化してもらうためには、まず製版屋のおっちゃん達が、活字を拾うときの苦労を少しでも減らしてやるためにも、ナマ原稿の段階で、文字を逆にしておく必要があった、ということだろうか。
 それにしてもどう考えても文字化する必要のない計算式までが、ときどき鏡文字になっているのはどういうことだろう?さらにルドヴィコ・スフォルザなる人物へ宛てた、私的な手紙の草稿に使用されている文字も、すべて鏡文字である。レオナルドは、当時画期的だった活版印刷術というものに、すっかり取り憑かれたあげく、正しい文字が書けなくなってしまったのか?レオナルドという人は、あんがいいい加減な人物であったという、これまたいい加減な結論にたどり着く前に、彼は識字障害であったという説のほうが、まだしも信憑性を帯びてくるような気がしてきてしまう。彼の文章の、正式に活字化されたものの資料が、手元にはないので、私としてはいまのところ留保するしかないのだが。どなたかこれらの疑問に、光を与えてはいただけないものか? 

 歴史の流れは彼という人物をして、考えれば考えるほど、ますます謎を深からしめることになった。

 けれど、「天才の条件」というのは、後世まで謎を残して、知的好奇心を揺さぶってやまない人物というのが、ひとつにはあるのだと、私は思う。

 最後に、私からの出題。
 “名画『モナ・リザ(ジォコンダ夫人)』を遺し、また螺旋式回転翼を持つ飛行船など、様々な発明品を考案し、天才と謳われたレオナルド・ダ・ヴィンチが、生前成し得なかったことは何か?”

 答えは次レスにて。


Re: 妖精へ 11219へのコメント
No.11223  Sun, 24 Feb 2002 23:08:13 +0900  Maria [この発言にコメントする]

あんくさん wrote:
>  でもって、これ以上ごりっぱな妖精ちゃんのお守りしているほど閑人ではないのでバイバイね。

こうもりさん wrote:
> どうもまともにコメントをする気が失せていて。

 出番がなかった……ずるい。ずるいぞー(T_T)。

 (黒Maria)


Re: 質問(みなさんの得意なことは何ですか?) 11217へのコメント
No.11222  Sun, 24 Feb 2002 22:58:49 +0900  武田好史 [この発言にコメントする]

satie wrote:
>某漫才師ではありませんが、
>「大きな事はできませんが、小さな事からコツコツと.....。」
>という人なのかもしれません。
>話が逸れましたが、ご了承くださいませ。

私もそんなところです。
 まあ唯一誇れるのは、歩くのが速いということくらいでしょうか。
この前1時間思いっきり歩いたら、7.5kmほど歩けました(゜_゜)


Re: アイデンティティ 11170へのコメント
No.11221  Sun, 24 Feb 2002 21:45:52 +0900  Lingko [この発言にコメントする]

百日紅(さるすべり)さん wrote:
>
>Lingko wrote:
>>自分はどんな価値観に貢献したいのか。
>>
>>ある価値観に貢献するためには、どんな仕事があるのか。
>
>私はそもそも、「(仕事に)貢献する」ということがわかりません。自分の能力を何らかの形で発揮することととっていいのでしょうか。

あー、私の書き方が不親切でした。「貢献する」って書いたのは、「仕事に」じゃなくて、「価値観に」です。

自分の主義とか、理想とか、好みとか。

そういうものに貢献する手段として、仕事という場所と機会、仕事の時間を使う。そういう意味です。

「自然環境」「省エネルギー」「使いやすい道具が普及すべきだ」「多様な生き方が認められる社会を」「子どもたちは大事」「子どもたちはかわいい」「自転車で移動しやすい街に住みたい」「動物が好き」等々、何でもいいんです。

別に、仕事はお金を稼ぐ手段と割り切って、余暇の時間にボランティアなどで貢献するとか、よぶんの収入を寄付金として寄付するって方法もないわけじゃないんですが、疲れやすい人たちには余暇をひねり出すのは大変だし、ハンディのある人間が寄付できるほどよぶんの収入を得るのは大変です。

だから、仕事の中で自分の価値観や主義に貢献するってのは、二度でまが省けて効率的なんです。

それと、自分の大切な価値のためだと思えば、苦しいときももうひと頑張りが効く、ってこともあります。

もう一つ、「自分が貢献したい価値観」を言語化しておけば、具体的にある職業がダメだったとき、「なら、次は何を?」と考えるときに効率的になります。第二候補として、「見かけが似てる職業」を選ぶより、「価値観が共通してる職業」を選ぶ方が成功率が高い可能性があるから。


Re: アイデンティティ 11197へのコメント
No.11220  Sun, 24 Feb 2002 21:39:02 +0900  あんく [この発言にコメントする]

>たかよさん

 どこぞの人間の言葉には、どうか耳を貸さないでおいていただきたい。
 巻き込んでしまって申し訳なかった。


Re: 妖精へ 11215へのコメント
No.11219  Sun, 24 Feb 2002 21:34:13 +0900  こうもり [この発言にコメントする]

Mr.Motoさん wrote:

> おーい、こうもりさんや。『アスペルガーの館の掲示板』のメールアド
>レスは自己申告制である。そのメールアドレスが正しいという保証はある
>まい。

まあ、二セアドレスから相手の身元を特定していく方法もなくはないの
ですが、基本的には妖精氏からの中傷コメントには蝙蝠(激怒型)か(悪
魔型)にいいかげんに対応させるつもりです。どうもまともにコメントを
する気が失せていて。

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