アスペルガーの館の掲示板(旧)

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「健常者」という言葉 14324へのコメント
No.14371  Sat, 5 Oct 2002 19:51:07 +0900  りる [この発言にコメントする]

国外逃亡者さん wrote:

>私は「健常者」という言葉が嫌いです。ふさわしくない表現と思います。
>私を変人扱いしてのけものにし、嘲笑った人々のどこが「健やか」な人種だったのか。個々のあり方を尊ぶということのできない世間の人々が「健やか」であるはずがありません。
>「その他大勢者」で充分です。

私も「健常者」という言葉にはとても違和感と抵抗を感じます。

広辞苑(第五版)で引いてみたところ、
「(障害者に対して)障害がなく健康な人。」とありました…なんの説明にもなってないーーー(辞書にはありがちですが)

で、「健康」を引いてみたら、
「身体に悪いところがなく心身がすこやかなこと。達者。丈夫。壮健。
 また、病気の有無に関する、体の状態。」だそうです。

「障害」は「悪い」ところなのか?

更に、広辞苑と同じROMに入っていた漢字源で「健常」の「健」と「常」を引いてみました。

「健」
 1 すこやか。からだを高く伸ばして元気がよいさま。
 2 たけし。元気があふれて力が強いさま。
 3 疲れずに物事を続けるさま。

「常」
 1 つね。いつまでも同じ姿で長く続くこと。
 2 いつまでも同じ姿で長く続いてかわらない物事や道理。
 3 つねに。いつも。
 4 不常=一定しないこと。
 5 とこしえに。永遠に。いつまでもかわらず。
 6 普通の。並の。
  あと、7は「長さの単位」、8は「天使の旗印」でした。

「健常」というのは、
『「健」の1か2+「常」の6』あたりの意味でできている言葉なのでしょう。

「常」の1、2、(3)、4あたりも引っ掛かります。
ちょうど友人に「非アスペの人は一定でなくて臨機応変に変化するから私には理解が難しいんだ」というようなことを話したばかりなので。


引き続き愛情について 14324へのコメント
No.14370  Sat, 5 Oct 2002 19:35:21 +0900  りる [この発言にコメントする]

国外逃亡者さん wrote:

>自分のできる分野に自分の苦手がある りるさんの状況はホント大変ですね。

今はまったく無職状態で(一応「療養中」ではあるのですが)、
以前は「普通の人」のフリをしてこなせていた仕事も、もうできないのではないかと思います。
自分がおそらくアスペであると認識してしまったことで「普通人」の皮がどんどんはがれているような状態です。
そう考えると、この障害を自分で認識することは、はたしていいことなのか、いいことではないのか…
でも、少なくとも私の場合は、自己認知と自己受容は、私が何よりも一番必要としていたことだったと思います。
アスペという確信を固めつつある今、前よりも気分はとてもすっきりしていますし、しょうがないや、という感じです。


>パートナーに対しても、「自分を自分のやり方で表現する」時と、「相手について理解してみる」時間を区切って話し合いをすることはできないでしょうか。
>相手の性格にもよりますが、私はこのやり方で主人とのズレを修復してきました。
>
>時間はかかるけど、個々の性格とか感性とかは変えられないのですから、根気よくやっていくしかないですよね。
>そこで相手や自分をあまり変えることなく「受容できるか」相手が自分を理解できるまで「待てるか」自分自身はとりあえず置いておいて「歩み寄れるか」というのが「愛」を持続させていく鍵ではないかと。
>
>「御大切」・・・いい言葉ですね。常に「あなたは私の一番大切な人」というメッセージを自分なりに送り続けていくことが大切なのではないでしょうか。

とても共感します。
ですが、そもそも、現在私には「パートナー」が存在しない、パートナーになり得るような人も存在しないので、なんとも…
私の状況や状態を理解した上で、その人にとって私が「御大切」であると私にわかるように伝えてくれる人はいるのですが、どの人もいわゆる「1対1関係のライフパートナー」にはなり得ません。
まあ、それならそれでしょうがないや、という気分になってもいるのですが。


ここまで書いていて気づいたのですが、夫婦や恋愛関係等の、「1対1関係のライフパートナー関係」は、「御大切」だけでは成立しないのでは…。
「御大切」というのは「排他的ではない感情」と理解したので。


Re: あさかぜさんへ 14342へのコメント
No.14369  Sat, 5 Oct 2002 19:19:41 +0900  あんく [この発言にコメントする]

あさかぜ wrote:
> たぶん、いろいろなものから。
> 常に自問はしているんだけれど、どうにも分からないことばかり……。身体はくたくたなのに眠れなくなっていて、再び心療内科に通い安定剤を処方してもらっています。眠らないと仕事が続けられないから。
>
> やべーかな。このままはまっていくとまたSSRIのお世話になる必要があるかも? 明日心療内科へ行って相談してきます。
>
> もしかしたら夫はまっとうな人で、人づきあいが苦手で社会性のないのはわたしの方だけなのかもしれない。わたしのような女と一緒にならなければ夫も不幸にならなかったのかもしれないという姑の主張も、あながち間違いではないのかもしれないという気がします。もっとしっかり者で、世話好きで、面倒見が良くて、明るくて、気働きのいい嫁さんと一緒になっていればね、夫も気分良く幸せに暮らせたんでしょうに……。

 「しっかり者で、世話好きで、面倒見が良くて、明るくて、気働きのいい完璧な嫁」が、自分にかけてくるプレッシャーというものに疲れ果て、ある日突然蒸発してしまう夫、というのも、この世にはおりますからね。
  それに、お姑さんが、自分の息子の肩を持つのは、当然なんですよ。なんといったって、彼女にとっての息子という存在は、「自分で生み育てた異性」なのですから。「お前のような女と一緒になったから息子は不幸になったのだ」というのは、母親であるとか姑である以前に、女として、異性に対して「妄執」し、あさかぜさんという「同姓」を疎んじた発言のような感じがします。こんな人と息子にめとられたが最後、どんな嫁であろうと命がいくつあったって、もちゃしないって気がします。これはもう古代ギリシャ悲劇の時代からの、男女間の因業とでもいう他ないのかも知れないな。
 ただ、本気であさかぜさんを幸せにする気があったら、旦那様だって、母親の言いなりになどならず、自分の家庭のことを優先して考えるはずなんですよ。

 さんざ人の家庭のメンバーの悪口を言ってしまいましたが(きっとこの悪口、ぜんぶあんくに返ってくるのだろうなー(^_^!)。しかし私はもとより穢れた女、この上なんでも来やがれッスよ)、お姑さんと旦那様の関係のような話、日本全国、津々浦々で聞かれますよね。ということは、程度の差はあれ、これが日本の一般的家庭状況なのかも知れませぬ。
 だからといって、「だからこれはもうしょうがないんだ、みんな同じで、それでも我慢しているんだから、お前も我慢しろ」みたいな、集団主義的大合唱では、あさかぜさんのようなドクターストップ寸前者を、いたずらに増加させるだけではないかという気がします。

> 結婚も異文化コミュニケーションのひとつだと感じています。本人同士の関係なのだけど、お互いが背負っている背景が違うから。わたしだって夫をとやかく言えないくらいコミュニケーションが下手です。必死で努力してもこの程度かと、我ながらあきれるほどに。
>
> でも、努力はやめない。娘の卒業まで約二年半……いろいろなことが起きるでしょう。何も面倒なことが起きなければいいと言ったのは、安定性を好む娘。そんなわけにはいかないだろうと知りつつ、できるだけ守ってやりたいと思います。
>
> 離婚するとしても、旧姓に戻るのもイヤなんだ。発想が根無し草かも? 結局のところ、たいして進歩もしていないのはわたし。結婚して十年の間でたくさんのことを学び、できないと思いこんでいたことのいくつかができることに気づいたけど、振り出しにもどりそうな感じがしています。それでもいいのかもしれないですが。

 私も今まで何度か「人生の転機」みたいなものを迎えて(とんでもなく抽象的な言い方になってしまうけれど、Asの常ってやつで、お世辞にも「幸」とか「順風」という文字を冠することのできる性質のものとは言えなかったし、常に「異例中の異例」、「前例なし」、「青天の霹靂(大笑)」などと、周囲に呆れられてばかりだった)、「あの時はあれでよかったのか、これでよかったのか」と、ひとり悶々とすることはあります。
 自分のことを言ってしまえば、今まで自分の意思で動いてみて、後悔しなかったことなど、ただの一度もありません。ただ昔と違うのは、「後悔するという覚悟が
できた」ということぐらいです。それさえ娘さんに分かってもらえればね。しかし子供の問題というのは、何とも微妙だ。

 あさかぜさんが余計にお疲れになっているのは、パソコンの電磁波の影響の可能性ということも、あるかも知れません。すくなくとも、娘さんには、ネットを心の支えにしすぎてしまっている親の様子を目撃させて(隠しているつもりでも、何となく分かるということもある)、余計な不安を与えてしまうということのないように、ご自愛下さいね。


Re: 名前と引用 14367へのコメント
No.14368  Sat, 5 Oct 2002 19:10:15 +0900  りる [この発言にコメントする]

みどりさん wrote:

>りるさんは本名とハンドルで感覚に違いがあるのですね。

かなりあります。

最初に私が必要としていた匿名性というのは、実は私自身にはそれほど強い意志はなかったのですが、「絶対に!」という他者からの強い要求によるものでした。それが刷り込みのようになっているのかもしれません。
更に、パソ全般に関してのアドバイザーである人から、最初にさんざんネットの危険性と個人情報保護の必要性を叩き込まれたため、というのもあります。

>実は「みどり」は単なるハンドルで、私の本名ではないのです。(あ、カミングアウトしちゃった)
>
>……と知ったところで、「みどり」呼び捨ては気にならなくなりますか?

う〜〜ん。
ハンドルでも、呼び捨てにはやはり抵抗があります。
ハンドルであれ本名であれ、「その個人を識別するなまえ」には違いないので。
(犬猫や二次元の人物にもよく「さん」等をつけます。他者を呼び捨てにするのは、私にとっては「その人は私にとって重要でない」「私はその人を低く見ている」ということの表出であるらしいです)

「本名っぽいハンドルの人」に、いちいち「それは本名ですかハンドルですか」と確認するわけにもいかないので、
「ここでは私は手動で『さん』を入れることにしよう!」というルールが私の中でできてしまいました。
(「『○○ちゃん』さん」はさすがにやらないつもりですが)
でも、もしみどりさんが「みどりさん wrote:」に違和感を感じてなんかイヤというのでしたら、みどりさんへのレスには入れないよう努力します。うっかり忘れそうですが…。


>>初めて引用入りのメールを受け取ったとき、とても失礼なことに感じてものすごく驚いたので。
>
>これはとても新鮮。そうか、そういう風に思う人がいるのね〜。目からウロコです。

私はまったく逆方向に目からウロコ(というかびっくり)だったのです。
相手は私に対して何かの理由で怒っていて、イヤミのような意味でやっているのかと思って、真相を知るまで動揺しっぱなしでした。

>FAXなんかだと、こちらから出したFAXに直接返事を書込んでそのまま返事が来る、なんてこともよくありますけど、それも失礼に感じますか?

そういうFAXは私は受けたことはないです。受けたらやっぱりとても失礼に感じると思います。
私の中(と周囲)では、FAXもやはり普通の手紙と同じ位置づけでした。

>ええと、全文を引用するのはやめた方がいいと思います。引用は「ああ、あの話ね」と思い出せれば十分ではないでしょうか。それでも思い出せない人は元記事リンクをクリックすれば全文が読めるわけですから。

全文引用は今のところ基本的にしていないと思います。必要と思う部分だけにしているつもりです。
それでも、私の感覚で通常やっている引用より、ここでする引用はかなり多めです。

#やっぱり親記事クリックでそのスレッドを全文表示、という形式があれば、私にはとてもわかりやすいんですが…掲示板の形式ばっかりはどうしようもないですよね〜…。


名前と引用 14364へのコメント
No.14367  Sat, 5 Oct 2002 18:19:20 +0900  みどり [この発言にコメントする]

りる wrote:
>相手先で「To: みどり <midori@foo.bar>」と、ハンドルでなく本名が呼び捨てで出るのは失礼なのだろうか?と思い、
>返信時にはメールアドレス本体以外の部分をわざわざ全部消してしまう習慣があります。

りるさんは本名とハンドルで感覚に違いがあるのですね。

実は「みどり」は単なるハンドルで、私の本名ではないのです。(あ、カミングアウトしちゃった)

……と知ったところで、「みどり」呼び捨ては気にならなくなりますか?

>と、書いていて、改めて不思議に思ったのですが、アドレスに本名を使っているなら、その上更に「本名(差出人の名前)」欄がある必要はないと思うのですが…。通常は署名等も入れるわけですし。

自分の名前ではないメールアドレスを使うこともできる以上、同じであっても名前欄があった方がまぎらわしくないですね。

一人暮らしの人や私書箱では住所だけあれば十分手紙は届くはずなのに、実際には名前も書くようなもんではないでしょうか。

>初めて引用入りのメールを受け取ったとき、とても失礼なことに感じてものすごく驚いたので。

これはとても新鮮。そうか、そういう風に思う人がいるのね〜。目からウロコです。

>私にとってメールは、形式や速さが違うだけで、意味的には「普通の郵便で出す手紙」と同じ位置づけです。(紙の手紙をコピーして行間に返事を書いたらすごく失礼ですよね)

FAXなんかだと、こちらから出したFAXに直接返事を書込んでそのまま返事が来る、なんてこともよくありますけど、それも失礼に感じますか?

>ただ、こういう(意見交換や議論系の)掲示板では、適切な引用があった方が読む人に親切な場合が多いことは承知しています。

ええと、全文を引用するのはやめた方がいいと思います。引用は「ああ、あの話ね」と思い出せれば十分ではないでしょうか。それでも思い出せない人は元記事リンクをクリックすれば全文が読めるわけですから。


Re: ふと思い出したこと 14345へのコメント
No.14366  Sat, 5 Oct 2002 17:58:44 +0900  りる [この発言にコメントする]

鷲羽丸さん wrote:

> ある医療法人のHPに、自閉症は「心理的なストレスが引き起こす精神障害」「精神病の代表的なもの」などというとんでもない記述があったため、わしはHP管理者宛に抗議メールを出しました。
>
> ↓その全文です。
>====================================
>はじめまして。私は岡山県に住む、鷲羽丸(注・原文ではわしの本名)というものです。
>
> 本日、○△会(原文は実名)さまのHPを拝見しました。
> そのなかで、放っては置けないと思った箇所があったので、言わせて頂きます。
>
> 「病気のお話」のページの「008 こころの健康」の、自閉症に関する部分です。
>
> まず、自閉症が「心理的ストレスが引き起こす様々な精神障害」として扱っているのが大きな間違いです。自閉症とは、生まれついての脳の障害による、先天的な発達障害の一種です。精神障害ではありません。
> この障害の特徴は、興味の限局(特定のものにやたらこだわる)、コミュニケーションの困難が主だったもので、「自分の世界に閉じこもる」などというものではありません。
>
> 「精神病の代表的なもの」というのも間違いです。前述したように、自閉症は「障害」であり、「精神病」ではないのです。
> また、自閉症の人は決して「非社交的」ではありません。彼らは社交的になりたがっているのです。なのに、コミュニケーションが困難なため、人間関係を作ることがうまくできないのです。
>
> 私はあることがきっかけで、自閉症と言うものに関心を持ちました。そしてそれは、世間で言われている「自閉症」というものが、いかに間違いと偏見の目で見られているかを知ったことでもありました。
>
> 今回、このメールを出したのは、医療に携わる団体が、このような間違った情報を流すことによって、それを鵜呑みにし、自閉症というものに偏見を持つ人が増殖しかねないのではないか、という不安からです。
>
> HP製作者の方へ。一度「子どものためのバリアフリーブック・自閉症の子どもたち(大月書店)」という本をご覧になってください。HPに書かれたことがいかに間違いだらけかがわかることと思います。
>
> そして、一刻もはやく訂正がなされることを願います。
>
> 以上。
>====================================

ということは、広辞苑の2つの意味の記述の1つ目は専門的には誤りで、私の認識であった

>私は、(1)の意は「自閉的傾向/状態」という「症状」を指すものであり、
>「自閉症」という語は、先天性障害の意である(2)として使われるのが正確なのだと思っていました。
> その上で、世間的には、
>「自閉傾向という病態=(1)」と「自閉症という先天性障害=(2)」がごっちゃにされてしまっているのではないかと思っていた

というのは、間違ってはいないということですよね?
それなら安心しました。


> その後、管理者から丁重な返信が来ました。「問題箇所は削除します。」とのことでした。
> それからそのHPを見たのですが、その部分はあっという間に削除されていたのでした。
>
> 後で「しまった!」と思いましたねー。
> これでは間違った情報を流していた証拠が、全部消えてしまったことになるのです。「お詫びを掲載してください」とでも書いとけばよかった……と思っても時すでに遅し。

おそらく、「お詫びを掲載してください」だけでは「全削除+お詫び(ほんとに単なるお詫びだけ)」となり、
結果としてたいして違わなかったのではないかと思います。
「訂正と、以上のような正確な記述の掲載をお願いします」くらい言わないとダメなのかも…(言ってもダメなのかも…)
自分達が誤った記述をしていたと認めるのは体裁が悪いのでしょうし。
「とんでもない誤り」を最初からなかったことにしてしまえるというのは、WEBならではの問題ともいえますよね。


偶然だけど 14361へのコメント
No.14365  Sat, 5 Oct 2002 17:36:31 +0900  みどり [この発言にコメントする]

Maria wrote:
> (KILROY)

14363 wrote:
>(土屋 旭/infostand)

MariaちゃんとKILROYさんの関係はなんとなく知っているのだけど、14363さんと土屋さんの関係はいかに?
(もしくは14363さんがただの物知らずなのか)

# lisp は使うけど、 lisp 使いとは言えないかも。
# しかし、foo/bar/baz って lisp 限定なの?


Re: お答えありがとうございますー/Re: 今気がつきましたー! 14358へのコメント
No.14364  Sat, 5 Oct 2002 17:34:56 +0900  りる [この発言にコメントする]

みどりさんwrote:
>りる wrote:
>>>> ここの常連さんの無言のローカルルールなのでしょうか?私はすごく失礼なことをしていたのでしょうか?
>
>常連と言うほどは書いてませんが、私はあえて「つけない」派です。
>(ごくたまに気まぐれでつけることもありますが、それは遊びの一種であって、礼儀でやってるわけではありません)
>
>メールの宛先の
>
>> To: みどり <midori@foo.bar>
>
>というのを
>
>> To: みどりさん <midori@foo.bar>
>
>にはしないのと同じです。(たまにしてる人もみますが、冗談ならともかく、まじめにやるのは「あなた様」みたいな滑稽さを感じます。)

私は仕事でネットを使ったことがなく、初めてメールアドレスを取得した頃には、ネット上の交流はもちろん、メールのやりとりも匿名でする必要があるという(たぶん)特殊な状況でした。
ですので、メインのアカウント(本名を知られてもいい相手に使うもの)にもいまだに本名は使っていませんし、メーラの「本名(差出人の名前)」のところにも、アカウントと同じ文字列(ハンドル)しか入れません。
「To:(もしくはFrom:) riru <riru@untara.com>」となるわけです。
「本名(差出人の名前)」のところに、本当に本名を入れる人がいるというのはしばらくしてから知ったので、
相手先で「To: みどり <midori@foo.bar>」と、ハンドルでなく本名が呼び捨てで出るのは失礼なのだろうか?と思い、
返信時にはメールアドレス本体以外の部分をわざわざ全部消してしまう習慣があります。
「To:midori@foo.bar」となるわけです。
みどりさんのあげられた例の「To: みどりさん <midori@foo.bar>」とは逆のパターンといえるかもしれませんね。

と、書いていて、改めて不思議に思ったのですが、アドレスに本名を使っているなら、その上更に「本名(差出人の名前)」欄がある必要はないと思うのですが…。通常は署名等も入れるわけですし。

また、事務的な用件でない、個人的なメール(それがほとんどなのですが)のときには、基本的に引用返信は絶対にしません。初めて引用入りのメールを受け取ったとき、とても失礼なことに感じてものすごく驚いたので。
私にとってメールは、形式や速さが違うだけで、意味的には「普通の郵便で出す手紙」と同じ位置づけです。(紙の手紙をコピーして行間に返事を書いたらすごく失礼ですよね)

ただ、こういう(意見交換や議論系の)掲示板では、適切な引用があった方が読む人に親切な場合が多いことは承知しています。

WEBがこれほど一般的でなかった頃から「ネット」を使っておられる方、仕事でネットを使われる方とは、かなり意識が違うなーと以前から思っています。


世界で最もおもしろいジョーク
No.14363  Sat, 5 Oct 2002 16:41:56 +0900  14363 [この発言にコメントする]

2002-10-04

■「世界で最もおもしろいジョーク」 オンライン調査結果発表
 オンラインで「世界で最もおもしろいジョーク」を募集していたウェブサイトの英ラフラボが最終結果を発表した。英ハートフォードシャー大学の心理学者リチャード・ワイズマン博士らのユーモアの社会文化的研究の一環で、ユーモアのセンスは国や地域ではっきりした差異があることが分かったという。
 訪問者に好きなジョークをエントリーしてもらい、5段階方式の人気投票にかけた。70カ国から4万件の応募があり、英マンチェスターの精神科医の応募作品が1位になった。ラフラボによると、英国、アイルランド、オーストラリアなどでは言葉の遊びが、米国、カナダでは他人の愚かな行為の話が、欧州の多くでは現実離れした話が好まれていたという。

 この間世界を広く旅行して実地調査したワイズマン博士によると、日本だけは他の国と違って、ジョークの習慣自体を見つ出すのが非常に難しかったという。

 さて1位になったジョークは、ジョークを解さないという日本人に世界1と受け取れるだろうか。

 「米ニュージャージー州のハンター2人が狩りに出た。1人が木から落ちてしまった。仰天した連れのハンターが携帯電話で『息がない』と緊急通報した。救急隊のオペレーターが『落ち着いて。大丈夫。まず死んでるか死んでないか、はっきりしなさい』と声をかける。一瞬の静寂後、オペレーターの耳に1発の銃声。続いて『死んでる。これからどうしたらいい?』というハンターの声が響いた」

[ラフラボ]
http://www.laughlab.co.uk/


(土屋 旭/infostand)


Re: 「理性(知性)」 14359へのコメント
No.14362  Sat, 5 Oct 2002 16:01:45 +0900  ぽんこ [この発言にコメントする]

Maria さんwrote:
>
> 橋本さんは「植物にも感情がある」と言っています。昆虫は「梯子状神経系」という神経のネットワークだけがあって脳らしき脳はないのですが、「威嚇」をするくらいだから感情はあるのでしょう。星状神経系しかないナマコやアメフラシも外敵に反応するので、植物に情報処理能力がないということにはならないと思います。じっさい、植物でも葉っぱを齧られると警戒物質を出し、周囲にある植物が毒素を生産して食害に対抗しようとすることが知られています。
>
 Mariaさんて物識り博士みたいで、すごいですね。いろいろ教えて下さり、ありがとうございます。またこれからも、変な質問するかも知れませんが、その時はよろしくお願いします。ところで、この話聞いたら、ASの人の中には、野菜まで食べられなくなる人が出てくるかな?


Re: お答えありがとうございます 14358へのコメント
No.14361  Sat, 5 Oct 2002 15:58:48 +0900  Maria [この発言にコメントする]

みどりさん wrote:
> To: みどり <midori@foo.bar>

 もしやみどりさんは Lisp 使いか?

 ちなみにMITでは foo の次に bar が、スタンフォード大では baz が使われる傾向がわずかに見られるそうである。

 なお、 baz は bar の変化形で、語源は“FUOBAR”(fuck up beyond all repair(どうしようもない))であるという説が有力だが、そもそもはイディッシュ語の感嘆詞“Feh!”あたりに由来するという説もある。

 (KILROY)


卵かけご飯はこわい 14356へのコメント
No.14360  Sat, 5 Oct 2002 15:46:04 +0900  ペンペン [この発言にコメントする]

卵をご飯にかけようとしたら、ひよこがご飯の上にでてきたというのは、昔の田舎では時々聞く話です。『エッグスタンド』も田舎で育った少年の話ですね。わたしの近所の子もそれから、卵かけご飯がだめになり、わたしもその話を聞いてから、生卵がだめになりました。案外、生卵がだめな人は田舎に結構います。それはひよこご飯がトラウマになっている場合が多いように思います。どこかに孵りかけのひよこを珍味とする国もあるようですが……。


Re: 「理性(知性)」 14354へのコメント
No.14359  Sat, 5 Oct 2002 15:43:34 +0900  Maria [この発言にコメントする]

ぽんこさん wrote:
>  植物でも同じようなこと聞いたことがあります。同じ種類の植木鉢を2つテーブルに並べ、Aさんが一つの植木を切り刻んで破壊したあと、部屋を出ます。残った方の植木鉢をそのままにして、5人の人間が(Aさんを含む)順番に一人ずつ部屋に入っていくと、残った植木鉢はAさんにのみ、ある機械装置を通して激しく反応しているのが証明されたそうです。

 そういうのを「バクスター効果」といい、一九六六年にクリーブ・バクスターという人が発見したとされています。日本では工学博士の橋本健さん(←うろおぼえ)という人をはじめとして多くの人が追試を行なったのですが、残念ながら有意なデータは出ていません。

 橋本さんは「植物にも感情がある」と言っています。昆虫は「梯子状神経系」という神経のネットワークだけがあって脳らしき脳はないのですが、「威嚇」をするくらいだから感情はあるのでしょう。星状神経系しかないナマコやアメフラシも外敵に反応するので、植物に情報処理能力がないということにはならないと思います。じっさい、植物でも葉っぱを齧られると警戒物質を出し、周囲にある植物が毒素を生産して食害に対抗しようとすることが知られています。

 植物にはろくすっぽ感覚器官と呼べるものがないので、人間を認識することもできなければ個人の識別もできないと思います。できるとすれば、それは超能力か何か、つまり現代の科学技術ではその実在を検出することがほとんど不可能な何か、ということになりそうです。

 超能力を持った人間はほとんどいないようなので、超能力を持った植物というのもほとんどいないのでしょう。ただ、“自称”超能力者の大部分はイカサマ師ですが、植物は嘘をつかないので、「超能力を持った短毛丸(サボテンの一種)」「超能力を持ったペパーミント」とかいうのが発見された場合、とても貴重だと思います。もし発見されたらあたしも一鉢育ててみたい気はしますが、増えすぎて始末に困ったり扱いが悪くて呪われたりするのはちょっとイヤ。

 『雑魚亭BBS』の掲示板が不調で書込みができないので精神状態が不安定なMariaでした。まる。

 (Maria)


Re: お答えありがとうございますー/Re: 今気がつきましたー! 14357へのコメント
No.14358  Sat, 5 Oct 2002 15:38:29 +0900  みどり [この発言にコメントする]

りる wrote:
>>> ここの常連さんの無言のローカルルールなのでしょうか?私はすごく失礼なことをしていたのでしょうか?

常連と言うほどは書いてませんが、私はあえて「つけない」派です。
(ごくたまに気まぐれでつけることもありますが、それは遊びの一種であって、礼儀でやってるわけではありません)

メールの宛先の

> To: みどり <midori@foo.bar>

というのを

> To: みどりさん <midori@foo.bar>

にはしないのと同じです。(たまにしてる人もみますが、冗談ならともかく、まじめにやるのは「あなた様」みたいな滑稽さを感じます。)


お答えありがとうございますー/Re: 今気がつきましたー! 14340へのコメント
No.14357  Sat, 5 Oct 2002 15:20:59 +0900  りる [この発言にコメントする]

Mariaさん wrote:
>りるさん wrote:
>> 返信書き込みで最初につけられる「○○wrote:」の部分、
>> 「○○」+「さん」となっている場合が多いのに、
>> 最近の私の書き込みを改めて見ていたら、そうなってないな〜、ヘンだな〜と思って初めて気がついたのですが、
>> デフォルトだと「さん」は入らないのですね?
>> みなさん手動で「さん」を加えているということなのでしょうか?
>> ここの常連さんの無言のローカルルールなのでしょうか?私はすごく失礼なことをしていたのでしょうか?
>
> 『ねこ会議(ネチケット向上会議)』へようこそ。m(_ _)m
>
> 記録によれば、qwertさんが 2001年3月2日にNo.3233の書込みで始めたのが嚆矢ということになっています。で、その後3月11日以降、あたしたち大森総研のスタッフが意識的に使いはじめ、4月18日以降ローカルルールとしてほぼ定着した、ということになっています。べつにつけなかったからといって「失礼」ということではありません。なお、うちには“Mr.Moto”というのがおり、「やんちゃん」さんや「みどりちゃん」さんもおられるので、特に“厳格なルール”が成立しているわけでもありません。
>
> そもそもの主旨は、テキストベースの表現だと、感情を伝えにくい部分があるので、「KILROY」「KILROYさん」「KILROYちゃん」「KILROYの野郎」「KILROY殿」といった具合に、相手に対する心理的スタンスを表現するためには「〜さん」を標準にしておいたほうがいいかなー、という配慮でした。ですから、「〜さん」を付けることに気がつかなかったから失礼、とかいった話になると本意ではなかったりします。
>
> (Maria)

すっきりしました。丁寧に教えていただいてありがとうございます!
私は「人を呼び捨てるのは失礼」というのをどうしても強く感じてしまうので
(自分がされるのは相手の方の考えや状況もあるだろうし別にかまわないんですが、経緯や実状を知ってしまった以上、自分が「失礼になるかもしれないことをしてる」と思うとたまらない)、
今後はよっぽど急いでるとかでない限り、きちんと手動で「さん」をつけようと思います。
スクリプトにその二文字を加えていただければ楽だと思うんですが(^_^;)、まあそれは管理人さんの裁量ですものね。

「嚆矢」という言葉は知りませんでした。(文脈からして「発端」の意味だろうなとは思ったのですが)
「コウシ」と読むのですね〜。(最初「コウヤ」と読んでしまったので辞書でも見つけられなかった)またひとつ勉強になりました。
Mariaさんの広いのに深い知識にはいつも感嘆します(^_^)


Re: 実話 14351へのコメント
No.14356  Sat, 5 Oct 2002 14:58:31 +0900  りる [この発言にコメントする]

キリコさん、お久しぶりです〜

キリコさんwrote:

>土産に渡されたゆで卵は食べようとしたら半分、ひよこになってた・・

ぎゃーーーーーー!!
ホントに経験した方がいるとは・・・。

私はずっと前に、萩尾望都さんのマンガ(『エッグ・スタンド』。第二次大戦中のナチス占領下のパリの、今思うと「自閉スペクトラムに属する少年?」のお話)でそういうシーンが強烈に印象に残ってしまって、以来卵は「有精卵」は絶対に買いません。
以前ここで卵かけごはんの話でくだくだ語ってしまいましたが、いくらおいしそうな高めの卵でも有精卵だけはぜーったいに買わない…。産まれちゃったらまだしも、その状態が一番こわいーーー。


アスペの掲示板と発達障害者(3)
No.14355  Sat, 5 Oct 2002 14:34:36 +0900  蝙蝠(内省型) [この発言にコメントする]

 このテーマの第3弾……。これが最後である……

 自閉度の重さから来る問題について……。

 この掲示板の管理人氏が1度「ここに参加するためには、やはりコミュ
ニケーション能力が必要とされてしまう」という問題を指摘されたことが
ある……。自閉性障害を許容範囲の障害という風に説明する専門家もいる
が、自閉人の間でもその許容範囲の広さは多様である……。こうもりのよ
うにオフ会に何の抵抗もなく参加できるような許容範囲が広めな自閉人も
いれば、オフ会はおろか掲示板やメールでコミュニケーションを取ること
さえ困難だという自閉人もいる……。この掲示板を見ている人の中には自
閉人は議論好きだというイメージを持たれている人もいるかもしれないが
、全てに自閉人がそうなのではなく、やはり個体差がある……。対人交流
の許容範囲が狭めな自閉人から見れば、自閉人同士でオフ会を開いたり、
活発な議論をしている姿には違和感を感じる人だっているかもしれない…
…。もっとも、アスペの館の議論スタイルはある種の自閉人にとっては、
心地がいいというのは事実である……。掲示板に書きこみをしている常連
たちが自分たちと違っているという理由で、「あいつらは自閉じゃない」
と考えているような輩がいるとすれば、もちろん容赦なく反論を加えるつ
もりである……。その輩がどんな事情を背負って発言しているにしても…
…。逆に、俺は自分よりもっと対人交流の許容範囲の狭い自閉人がいたと
しても不思議ではないし、彼らを自分とは違うと考えたことはない……。

 以上のように問題を整理した上で、本論には入ろう……。この掲示板に
書きこみをしている人の中には診断・未診断を含めて自閉人が多い……。
ただし、対人交流の許容範囲が広い自閉人の方がより活発にコメントを書
いたり、意見交換をしたり、世間話をすることが可能なのである……。対
人交流の許容範囲が狭い自閉人は確かにコメントがしにくいだろう……。
苦手な土俵でやりとりをしなければならないのだから……。

 結果的にオープンな掲示板では対人交流の許容範囲が広い自閉人のコメ
ントが多く集積し、許容範囲の狭い自閉人の書きこみは極めて少なくなっ
てしまうことになる……。事情を知らない人がこの掲示板を見れば、「こ
この自閉人たちはなんでこんなに対人交流ができるんだ?」という疑問を
持ってしまうかもしれない……。あるいは、コメントをよく投稿するよう
な自閉人だけが典型的な自閉人であるかのような誤解をしてしまうことも
あるだろう……。健常者と呼ばれる人々が実際は多様であるように、自閉
人と呼ばれる人々が多様であることを理解できずにである……。

 だからと言って、ここによく書きこみをしているメンバーに自粛を求め
るのは筋違いであるだ……。常連メンバーにとっては、メールや掲示板で
のやりとりがその自閉人の許容範囲に合っていた可能性も高いからである
……。感覚過敏があって身体の接触を嫌う自閉児でも、全ての接触を嫌っ
ている訳ではない……。本人の許容範囲でのスキンシップはむしろ喜ぶ…
…。掲示板やメールでのやりとりも同じようなことが言えよう……。

 掲示板を障害を補う代理手段として活用しつつ、コメントをしている自
閉人の特徴だけが自閉人全体の特徴ではないということを伝えていくよう
な働きかけもある意味では重要と言えよう……。


Re: 「理性(知性)」 14349へのコメント
No.14354  Sat, 5 Oct 2002 14:14:25 +0900  ぽんこ [この発言にコメントする]

 
 丁寧なお答えに感謝します。そう言えば、知り合いの人が飼っていたカメ(種類は知らない)は、御主人が帰宅すると、必ず足をバタバタさせて反応したそうです。餌をやるのは、もちろん御主人の仕事だったということですから、なるほどなーというように思いました。

 植物でも同じようなこと聞いたことがあります。同じ種類の植木鉢を2つテーブルに並べ、Aさんが一つの植木を切り刻んで破壊したあと、部屋を出ます。残った方の植木鉢をそのままにして、5人の人間が(Aさんを含む)順番に一人ずつ部屋に入っていくと、残った植木鉢はAさんにのみ、ある機械装置を通して激しく反応しているのが証明されたそうです。


Re: アスペの館の掲示板と発達障害者(2) 14352へのコメント
No.14353  Sat, 5 Oct 2002 13:47:36 +0900  蝙蝠(内省型) [この発言にコメントする]

蝙蝠(内省型) wrote:

> 近年、発達障害当事者向けのサイトが多く登場している……。アスペの館
>の掲示板もその1つと言えよう……。これによって多くの発達障害当事者は
>当事者同士の交流の場を持つことに成功したのである……。いや、「多く」
>のというのは正確な表現ではないかも知れない……。掲示板というシステム
>がある種の発達障害者にとって新たなバリアになる可能性はおおいにありう
>るからである……。

 という訳で続編……。今度は病識のない発達障害者について……。

 物議をかもした123さんのコメントの中で、「病識のあるLDやASは
皆無である」という発言があった……。これは正確には事実ではない……。
発達障害者の中には病識を持っている人もいるし、信じられないくらい長い
年月をかけて病識を獲得する人も存在する……。こうもりが述べたように発
達障害は「障害を抱えながら発達する障害者」なのであって、発達の仕方に
よっては病識を獲得することは可能である……。

 ただし、いわゆる脳の機能障害を抱える障害者は他の障害に比べると病識
の獲得には苦労することになる……。最近出席した学会で、あるLD児の保
護者は、障害の告知について「家族ですら理解するのが難しいし、発達障害
当事者にうまく説明することができない。」と述べていた……。その事情は
発達障害者にとっても同様である……。「また、障害そのものが障害の自己
理解を妨げてしまうことがある」というのは、やはりこうもりが指摘してい
る……。極端な話、こうもりが「自分の対人交流が何か周囲とうまくいって
いないと感じるようになったのは、こうもりがある程度の対人交流ができる
ようになってからのことだったのである……。

 そういう意味で、「LD,ASの中で病識のある者は皆無である」という
意見には同意しないが、病識に獲得に長い年月を要する発達障害者も多いと
いうことだけは確かである……。

 話題を「アスペの館の掲示板と発達障害者という本旨に戻そう……。診断
・未診断を問わず発達障害者本人がこの掲示板のやりとりに参加するために
は1つの超えなければならない壁がある……。それがまさに前述した病識の
獲得なのである……。つまり、少なくとも自分の障害に対して病識を持ち、
それに対して問いを持っている発達障害者でなければ、掲示板に参加するの
は難しい……。なぜならば、この掲示板は発達障害に関する情報が盛んに飛
び交う場所だからである……。本人が病識を持っていなかったり、自分は発
達障害者であることを承認していない場合はこの掲示板は決して発達障害者
本人には有益とは言えないのである……。

 これは自助グループ活動にも言えることなのだが、発達障害者本人が自身
の障害を強く意識している場合と、意識していなかったり意識していてもそ
れほど問題意識を持っていない場合では、当事者のニーズは大きく変わって
くる……。例えば、こうもりが参加している発達障害相互支援ネットワーク
の場合ならば、前者のニーズには合う可能性があるが、後者のニーズには合
わなくなってしまう危険性はある……。ネットワークとして、まだ病識が育
っていない発達障害者や彼らを支援する団体や家族に協力するという形での
活動ならば可能かもしれないが……。逆の立場でまだ病識が十分に育ってい
ない発達障害者が中心となっていてサポーターがついてくれるような自助グ
ループの活動は病識がはっきりしている発達障害者のニーズには合わなくな
ってしまう可能性がある……。病識のはっきりしている発達障害者にはあま
りにも面倒見のいい支援プログラムになってしまうからである……。このよ
うな発達障害者の場合、障害者による自主運営という活動の形態はある意味
でニーズに合っていると言える……。

 上記のような事情は発達障害当事者向けのサイト全体についても言えるこ
とである……。アスペの館のように障害名をタイトルにしたサイトである以
上、ここに来るのはある程度病識が育った発達障害者に限られてしまう……。
その結果として、病識がまだ十分に育っていない発達障害者には敷居の高い
サイトであるし、彼らの考えや世界観が反映されていないというのはあなが
ち間違いではない……。それでも、病識がある程度育った発達障害者のたま
り場としては十分すぎるぐらい機能しているし、存在価値は限りなく大きい
のだが……。

 ここに来ている障害者の障害を否定することは冒涜以外の何物でもないが
、このサイトに参加ができないぐらいの困難を抱えた発達障害者は確かに存
在する……。当然彼らはこの掲示板で発言することもできない……。そのこ
とだけは押えておいた方がいいだろう……。


アスペの館の掲示板と発達障害者(1) 14344へのコメント
No.14352  Sat, 5 Oct 2002 12:33:31 +0900  蝙蝠(内省型) [この発言にコメントする]

 蝙蝠(内省型)……。久しぶりに登場する……。このコメントはこうもり
がある学会のミニシンポジウムにパネリストとして出席した時の成果をまと
めたものである……。

 近年、発達障害当事者向けのサイトが多く登場している……。アスペの館
の掲示板もその1つと言えよう……。これによって多くの発達障害当事者は
当事者同士の交流の場を持つことに成功したのである……。いや、「多く」
のというのは正確な表現ではないかも知れない……。掲示板というシステム
がある種の発達障害者にとって新たなバリアになる可能性はおおいにありう
るからである……。

よし(陽疾)さん wrote:

> 重度のAS児の母親の心理として、「自分の才能や能力を信じたり誇っ
>たり」できる他のAS者に嫉妬してしまい(本当は、ある意味仲間だから
>助け合っていくべき関係なのに)、その嫉妬する自分を責めてしまう、重
>度AS児の母親の苦しみを訴えたかったのだと思います。

よしさんのように医学的にはより重度とされる発達障害者やその家族の
の感情を汲みつつ問題を論じていくという方向もあるのだが、ここではそ
のような立場を取らず、交流の場としてみた掲示板の問題構造について論
じておくことにする……。

(LDについて)

 ここで言うLDとは医学で言う書字,読字,計算などに困難を抱える障
害に意味を限定している……。

スレッドNo.14317「果たしてLDはAタイプなのか?」14317さんのコメ
ント……

>なんかココに居るLDが浮いた存在みたいに感じるけど皆はどうよ?

 14317さんのコメントはハンドルネームをスレッドナンバーと合わ
せようとする余り、問題提起の内容が雑になりすぎている……。ご自身が
提示した問題をどこまで真摯に考えていこうとしているのか、あるいはL
D児・者の抱える苦悩をどこまで理解して発言したものなのか疑問なのだ
が、問題の取りかかりとしては利用しやすいコメントなので引用しておく
ことにする……。

 本論の、掲示板に来るLDについてだが、こうもりはそのほとんどとは
オフ会でお会いしたことがある……。「浮いていた」ということは未だか
つてない……。しかし、掲示板という交流の場で他の発達障害者と交流す
る場合、LDには大きなハンディーが発生する……。掲示板での交流は文
章によるやりとりがほとんどなのだが、その文章によるやりとりに困難を
抱えているのがLDという障害なのである……。特に言語性LDの人にと
って、そのハンディーは深刻である……。

 文章力が高いとされる発達障害者が配慮すればいい話ではないか、とい
う意見もあるが、ことはそれほど単純ではない……。文章力が高いとされ
る発達障害者が「簡単に噛み砕いて説明する」ことに困難を抱えている場
合だってあるし、自分の考えや気持ちを正確に表現しようとするとどうし
ても文章が難解になってしまうという場合もある……。また、相手が自分
の言っていることを理解できているかどうかを察知していくことに困難を
抱えているという発達障害者も存在するからである……。この問題は特に
ディスレキシア(難読)とハイパーレキシア(過読)の発達障害者の意見
が対立した時に深刻になる……。どちらの意見が正しいかに関係なく、文
章による話し合いはディスレキシアの発達障害者に不利に働くし、話題に
ついていくのが困難になってしまう場合もある……。しかも意見が対立し
ている場合、ハイパーレキシアの発達障害者も意見の対立している相手に
配慮をすることは難しくなってしまうのである……。

 そう言った意味で、LDを抱える発達障害者には掲示板での交流のきび
しさは確かにある……。こうもりのように文章によるコミュニケーション
がもっともやりやすい発達障害者とは事情が異なるのである……。

 そして、もう1つの問題点……。以上のような問題点はLD当事者が実
体験を込めて語ることが最も理想的なのだが、それを掲示板に書きこむた
めにはそれなりの文章力を必要とする……。LD当事者がもっとも苦手と
する能力が要求されてしまうのだ……、こともあろうに……。そして、私
が書いたこのコメントを理解するにも、やはりそれなりの読字能力が必要
とされる……。悪意がある訳ではないのだが、ここにはやはりLD当事者
にとって残酷な構造が存在する……。

 LDに限らず、言語性困難の重い発達障害者にとって有利な手段で交流
できるサイトを作ることはできないのか……?考えておく必要があろう…
…。ただし、一言付け加えておけば、この掲示板自体は今の状態でも、別
の種類の発達障害者には救いになっている部分もある……。元々、社会性
やコミュニケーションに困難があったり、2次的障害で引きこもりになっ
てしまっているが、文章でのやりとりなら得意だという発達障害者にはむ
しろバリアフリーとしての機能を果たしているからである……。

 シンポジウムでは、視覚障害者向けに作られたあるソフトが

(1)画像や視覚による補助機能が充実している
(2)音声による補助機能が充実している

という意味でLD当事者向けであると紹介されていた……。視覚や聴覚
に困難を抱えている障害者向け機能がついたものは、LD当事者にとっ
ても有効なのであろう……。これをたたき台にしていけば、LD当事者
向けのサイトを作れる可能性を秘めている……。

 掲示板とLD当事者の問題についてはここまでにしておこう……。ス
レッドを変えて、病識のない発達障害者の問題について考察していきた
いと思う……。

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