アスペルガーの館の掲示板（旧）

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　（KILROY）
　そーか、ななはさんと私じゃ、同じ言葉を使っててもぜんぜん意味が違ってんだもんな。話が噛み合わないわけだ。
ななはさんwrote:
＞悪党プラス馬鹿は無敵ですよ（爆笑）。
という発言から察するに、ななはさんは「利己主義者＝悪党」と考えておられるようですな。確かに「悪党プラス馬鹿＝計算のできない利己主義者」はまったく手に負えないという点で「無敵」です。
　ですが、私のいう「悪党」というのは、楠木正成みたいな大悪党、すなわち「独自の美意識、独自の価値観、独自の方法論を持ち、それが社会通念と反するにもかかわらず、それを押し通すだけの狡猾さと実力を持った人間」なんですね。「お前も悪党だねぇ……」「あ、悪党」なんていうのは私にとって褒め言葉なんです。ですからななはさんがたぶん想像しておられるような、目先の利益に惑わされるはしっこい連中というのは、せいぜい「小悪党」でしかありません。

　ところが「いじめ」に走る奴なんていうのは、損得づくとはまったく関係のないところで動いてるんですね。本人にとってもなんの得もないうえに周りの人間にとってもはなはだしく迷惑、なんていう馬鹿がおるわけです。
　私もななはさんと同様、
＞いいじゃん、自分の物差しと他人の物差しが違っても。
と思ってまして、「ちゃんと仕事してくれるんだったら、他人のプライバシーに首なんかつっこみたくない」と思ってるし、「ちゃんと仕事してるんだから、プライベートは放っといてくれ」とか思っているわけですよ。ところがそういったクールな仕事人集団の中で、「周りに迷惑をかけまくってゴネることでしか自己主張をすることができない無能なバカ」というのが騒動を起こしたあげく、プロジェクトそのものが頓挫してしまい、その結果の重大さに驚いた当人は青くなって逃げ出してしまう、みたいなことがあるわけです。たとえば会社の中で「無能」と思われていた営業担当者が他の連中を見返してやろうと思って会社に内緒でヤバい取引に手を出し、その結果会社に大損害を与えて会社が倒れてしまったもんだから、本人は青くなって失踪しちゃったとかね。
　ところがですねぇ、こういう連中というのはいちいち監視しとる訳にいかんのですわ。たとえば捜査の過程で得た情報を元に被疑者女性に肉体関係を迫った警察官であるとか、立場上知り得た情報をこっそり外部に流して株式で儲けようとした取締役だとか、公共事業の入札にからんで業者に女を斡旋させた役場の助役だとか、そういうのを防止するには「綱紀粛正」みたいな抽象的な手段による以外には方法がないわけです。でなかったら、「個人のプライバシーにまで徹底的に立ち入って、私生活のあらゆる面に関して徹底的な監視を行なう」しかないんですね。そういうのは勘弁してほしいと思うんですよ、私としては。

　そこで、人類は「プロフェッショナル」というシステムを開発したわけです。つまり、同業者組合（医師会とか、弁護士会とか）を結成し、お互いを監視し、一種の「品質保証」を行なうことにしたんです。つまり、「我々は職業的倫理に忠実に働き、自らの利益よりも顧客の利益を優先します」と宣言（プロフェッション）し、その倫理規定に反した人間はその同業者組合から除名し、仕事ができないようにしちゃう、というシステムです。本当は被害者に対する保障のシステムも作りたいんだけど、そうすると大金を持逃げするのに手を貸した弁護士（またこういう奴が多かったりするんだ）が出たために同業者組合自体が崩壊しちゃうことにもなりかねないもんだから、こういうことになってます。だから、「プロ集団」というのは「馬鹿を排除するシステム」なんですが、企業というのは「労働基準法」という「労働者を保護するシステム」に縛られてるもんだから、経営上の都合で馬鹿がトップに立っちゃう、という事態を避けることができないんです。

＞そうかなあ？　たまたま日が当たっている時にそう勘違いしてるんじゃないですか？
＞善良さ＝笑顔をとりあえず武器に使う私。
というのは、事態がここまで切迫していないときには確かに有効なんですけど、こうなると「筋を通して相手をブッ潰し、業界全体の利益を守るか」「節を曲げて目先の利益を得て、業界の信用を守るか」という話になるんですね。
　で、こういうときに、プロとしての立場を貫いてきた人間には「大義名分」というものがありますから、周りの人間を動かして馬鹿をぶっ潰す、ということができます。ところが普段から自分の利益追求に熱心な奴だと、周りの人間はついて来ません。関ヶ原の闘いのときの石田三成みたいなもんです。

　ですから、私は「日本人」の「勤勉で謹厳実直」というイメージを利用して海外でビジネスをしようとする人々を意識しちゃうもんだから、そういう「理想的な日本人」をついつい演じてしまうんですね。で、「日本人」って海外だと、「クールで温和なんだけど、カラテかジュードーを使う」っていうのがまず第一印象なわけです。たとえば「オレは喧嘩には自信がある」みたいなアメリカ人であっても、シャキーン！と手刀を構えて「アイヤァァァァァアッ！」と裂帛の気合を発したならば、「ひょ、ひょっとしたら、オレはとんでもない奴を相手にしちゃったのかも」とか思っちゃうんですね(^_^;)。
　一度なんかはつっ立ったまま新聞読んでたら、いきなり至近距離でぶん殴られそうになりました（アメリカ人はこういうことを平気でやる）。ところがパンチが顔面に届こうというかというその瞬間、「パッチィーン！」と音がして私の関節蹴りが極まってたんですね。もはや相手は声も出せずにその場にへたり込んでおりました。「おい、どうした、大丈夫か」。以来Hoos君というその彼は、私のことを「センセイ」と呼んでおりました(^_^:)。「双封斧刃脚」といって中国拳法の初歩の初歩なんだけどね(^_^:)。
　当時の同僚（というか、同時期に渡米した人）には中村さんという課長さんがいて、その人は居合の段持ちだったんですけど、「シリアスな彼にサムライ・サーベルを持たせたならば、あなたのヘッドは0.3秒でボディにフェアウェルを告げているであろう」「ジーザス！」。仕事はできるけど小柄で腰の低い中村さんは安く見られてた部分があったんですが、以来向こうのメンバーに一目置かれるようになりました。とはいえ我々は「ナカムラさんっ！　なーかーむーらーさんっ！　何やってんですかあなたは。ちゃんと仕事してくださいっ！」「はいはいはいはいはいはい」とかやってたんですが（読み筋はもちろん『必殺仕置人』）。

＞私の場合は、中国人で留学経験あり、みたいにいつも思われるんですね。
＞日本人に見られる事がまずありません。ただ目立とうとは決して思いませんし。
＞ただ、外国の方がいいなーと思うことがちょびっと日本より多いかなって感じ。
　能登の人間は「帰化人の子孫」だという意識があります。中国人（特に台湾人・客家人）やイラン人には疑いもなく「同胞」と見なされますし。べつに目立ちたいとは思っちゃいないけどさ、「目立つ」という特性を利用するのは当然だと思います。

＞私の変なレスにおつきあいありがとう。
　どういたしまして。

武田好史 wrote:
>武田好史 wrote:
>>Hiro wrote:
>>
>>>その後、ロールシャッハとかいうテストを受けさせられて”分裂”となってしまい
>>>突然のことだったので、「こんな病院やめてやる！」と言う感じで転院しました。
>>
>>
>>この検査のみで、分裂病と決めつけるのは無理で、幼少期の状態・IQ・脳波・ＭＲＩ・運動能力検査など総合的な判断に基づいて、診断がなされるべきだと私はおもいます。
>
　昨日のことですが私は、横浜のウィリング横浜での講演をした、イギリスの自閉症の専門家のパトリシア・ハウイン先生に、Hiro君のようなケースについて、聞いてみました。
　先生は、「ロールシャッハ・テストには私も疑問を感じます。というのはこのテストは、言葉に問題があるＡＳの人の状況を考慮したものではないからです。よくこのような誤診はあります。自閉症と分裂病の両方をよく理解した専門家の診断が
必要です。」とおっしゃいました。また、ＡＳの人が分裂病を発症するのはまれで、むしろ鬱状態などの感情障害・不安性障害の方が多いそうです。
なお正確な診断のためには、幼少期の状況をしっかり把握することが不可欠だということなので、その点から考えると、専門医を受診するときは、君は嫌なようですが、初診時は親御さんと一緒に行ったほうが無難なようです。

ぺりこ wrote:
>私はおそらくASではないのですが、同じ様な素質を持つAタイプであると思ってい
>ます。私もよく何を考えているのか分からないと言われます。
>原因として考えられることは、①何か質問されても答えをはぐらかす。（なぜかぼ>け役になる）②みんなでどうでもいい事を深刻ぶって話している時、とりあえず笑>う。（どう話して良いのか分からないため）③普段はただ笑っているだけの印象が>強いにもかかわらず、普通の人よりも感情的でなく、理詰めで行動する。（とても>クールだと言われる事が多い）

レスありがとうございました、ぺりこさん。参考になりました。
そうですね、言われてみると③が一番分かりやすかったです。
私の場合、殆ど職場では物言わずで周りに興味がない（別に他人の買いたい
コンピュータや来年の肩書き・人の夫の仕事なんて関係ない）し、相手のプライベートはお世辞でも尋ねてしまうと、こちらの方もいろいろ言わなければならなくなるので、殆ど聞かないんです。これも一因かと思います。

>何となく印象がアンバランスなので、他の人には分かりずらいのかも知れない。
>考えてみれば中学校くらいまで、いつも理屈っぽくてみんなに煙たがれていた
>からで、ある時いっさい自分を見せないと決めてからこんな風になったのでした。
>（自分を見せないのだから、相手に分かるはずがない。もし分かったとしても自分>を見せたくない人・・・くらいかな？）

そうですねーいつまでも子供っぽさが抜けず自分でも困ってます。
無邪気な表情をしているらしい？時と、でも妙に冷たく「ばかじゃん」って、
仕事を黙々とするときが多いので多分「掴めない＝パターン認識難しい人」
って思われている位なのかも知れません。
でもこのご意見には、痛切に同感できました。

>からみつくように感じる時があります。ちょっとむっとするけどその時の体調によ>って、乗ってあげたり、鈍いふりをしたりします。

そうですね、職場での無駄話も、きっと同党を確認する大切なルーチンワーク
なのだろうな、と最近痛感しています。私も乗って上げる振りはしますが。
面倒くさいですよね。職場の女性からでも、髪なんか触られるとぞっとするし。
いるでしょう？髪三つ編みに編んでくれたり、そうされるの好きな人。見てると、
親愛さを示すボディランゲージって猿でも人間でも似ているなあと思いますね。

貴重なレスありがとうございました。

KILROYさんへ
差別語について・・・の時はわかりやすく説明していただきありがとうございました。
まだ分からないのは、”いわゆるきちがいと言われた人たちはきちがいでない場合が多い”との事ですが、何故人はきちがいでもない人にきちがいと言うのか？という疑問です。
・・・これは無視して下さって結構です。（いつもの考えても仕方のないことなのかも知れません）

KILROYさん wrote:

>　（所長）
>　「他人になりきる」ことと「自分が多重化する」ことは、一枚のコインの裏表です。ただし「他人になりきる」というのは自己嫌悪だとか社会的コミュニケーション能力に対する自信のなさだとかいったネガティブな要素に関連してきますので、「自分が多重化する」ほうが「オトナ」だという気がします。あくまで「気がします」であって、「そうだ」と断言するつもりはありません。私は本質的に子供だし。

私の知り合いの場合、どうも前者のようです。
私は人と接するとき、その人のラベルでつき合い方を変える質のようです。
だから、同級生なのか、ただの知り合いなのか、何かに共感できる仲間なのか、特別な人なのかで、話し方も内容も態度も変わります。
でもこれって当たり前のような気もするけど・・・
それなので、目の前で他人になりきってしまう知り合いを、どうとらえて良いのか分からず混乱したというわけです。

>　つまり、人間は、ある関係において、際立たせたい特性を集め、排除したい特性を除いた仮面（ペルソナ）というものを作り、それを通してコミュニケートするということで人間関係を円滑にする、といことをしています。で、大多数の日本人が無意識に行なっているその行為を、私は「意図的に」、しかも「明示的に」しているんですね。
　
世の中わからないことだらけで、ある時ふと疑問に思ったことを、どうしても人に聞いてみたくなる。”ぺりこ”は、私の個性の中のそんな一部分を際だたせた人格を持っています。
KILROYさんの”多重化”にうまく合わせられるようになれば、私もオトナになれるのかもしれない。

　文月立斎さんへ
どうもコメントありがとです。

文月立斎 wrote:
>表題に書いてしまいましたが、お互いの事をよく理解した上
>でコミュニケーションをとっていないから意思疎通がうまく
>いかずお互い気持ちが読み取れいないんじゃないかな？と思
>います。

そうです。でも、ASやLDでない人たちは自分たちだけは相手
の気持ちを理解できていると思いこんでいるようにみえます。
「おまえの気持ちはわかる。」と言われても、的外れな理解の
仕方をされていたことがよくありました。

>別に特別扱いして欲しいとは思わないのですが、健常者の方
>の中には「口で言わなくても考えれば理解できるだろ」的な
>方が多く、私も職場で何度も悩み苦しみました。

　わたしは非言語情報を読み取るのが苦手なので、そのような
職場でやっていけるかどうか自信がありません。高飛車な命令
でもいいから、きちんと指示を出してほしいと思います。

>私自身何度も病気のことにはふれず、きちんと指示して欲しい
>ことをお願いするのですが「本を見ればわかるだろ」「仕事は
>盗むものだ」「言っても成長しない」の一点張り、他人はすぐ
>に変われるはずもないので、しかたなく私が無理して失敗し非
>難を浴び孤立すると言ったこともしばしばです。

　文月立斎さんの方がよほど相手のことを理解しようとしながら
仕事をしているような気がします。たぶん、わたしたちの方が
仕事の指示は的確に出しているんでしょうね。

>愚痴のようになってしまいましたが、要は意思疎通の方法の選
>択をきちんとしてもらえれば、何の問題もなく片づくはずなの
>に、融通のきく人達が全然方法を変えようとしないことが最大
>の問題のような気がします。

　同感です。（くると）

KILROY wrote:
>（以下すべてKILROY）
>わはははは、来たな「ななは」。私はお前のそのツッコミを待っていたぞっ！　
>ビシッ！（と指差している）

そう期待されても困ります．．．。
別の話になるけど、基本的にほっといて欲しいタイプなので。
だから部活とか論外でした。

>　うーん……だからこそななはさんはこうしてここで私と議論してるんだと思うん>ですよね。私の場合、うちのおじいちゃんが私と同じような「まっとうな」物差を>持ってたひとで、しかも一族の長、といった感じのひとでしたから、いわゆる「世>の中の風潮」っていうのは「どっかおかしい」と常に思ってました。だけど、それ>に振り回されている連中というのは、「自分は正しいんだ！」みたいに自分が押し>つけられている物差にしがみついて、自分とは違う物差を持ったひとを否定するん>ですね。で、この軋轢を解消するために、私は政治運動みたいなものに興味を持っ>てみたり、宗教に興味を持ってみたりしたんだけど。

いいじゃん、自分の物差しと他人の物差しが違っても。

>　私とななはさんは同じことを別の言い方で言っているような気がします。根っか>らの善人は、自分の「善良さ」を武器に世の中を渡っていけて、その「武器」の使>い方を心得ている人間は「世の中を動かしているのはわれわれだ」といった「自分>は世の中の主役である」という確信を得ることができます。ですから世の中に絶望>しにくいんですね。
>　自分の「善良さ」の有効な使い方を知らないひとにとっては、ななはさんの言う>とおりだと思います。

そうかなあ？たまたま日が当たっている時にそう勘違いしてるんじゃないですか？
善良さ＝笑顔をとりあえず武器に使う私。

>ですが、真に「善良な人」というのは「自分にとってもっとも有利な選択肢」を選>ばないで、「『悪』に対してもっとも強烈な報復たりうる選択肢」を選んじゃうん>ですよ。その意味では「善人」と「悪人」は、一枚のコインの裏表なんです。
>だから、「真に利己的」という意味で悪辣な人間は、「予測可能」「制禦可能」と>いう点でそれほど有害ではないわけです。だから私は悪党よりバカが怖いと思って>るんですね。

悪党プラス馬鹿は無敵ですよ（爆笑）。

>　「外国」っていうのが具体的にどういった場所を指しているのかが不明なので答>えに窮するんですが、日本人の団体観光客の観光ルートから外れた場所に関してい>えば、「自分」に対する心理的な「構え」というものを相手が持ってないことと、>相手が自分に対して興味を持ってくれているからだと思います。つまり、「日本人>が珍しい」場所だと、私はリラックスできます。なんでかっていうと、「自分」の>姿がそのまま相手に伝わるからなんですね。
>　ただしその「自分」は相手にとってはそのまま「日本人」なものだから、ちょっ>と「日本人として恥ずかしくないように」とかいった似合わないことを考えちゃう>わけですが。これでも合気道はそこそこ自信があるもんだから、アメリカのどっか>の州のアマチュア・レスリングのチャンピオンを小手返しでぶん投げてみたりと
>か……あとはオクラホマ州の「さくらんぼの女王」に選ばれたこともあるとかいう>テコンドー使いの女性とハイキック空中戦を演じて相手の踵落としを外回し蹴りで>叩き落として「まいった」を言わせたり……言うとくけど私はぜんぜん強くないん>ですよ？　相手がこっちの手の内を知らなかっただけで。なにしろアメリカ人の日>本に対する知識と日本人のアメリカに対する知識にはとんでもないギャップがある>わけで、その落差を利用させてもらっただけです。
>　長期滞在とかいうとボロが出るから、ってことなんじゃないでしょうか。

私の場合は、中国人で留学経験あり、みたいにいつも思われるんですね。
日本人に見られる事がまずありません。ただ目立とうとは決して思いませんし。
ただ、外国の方がいいなーと思うことがちょびっと日本より多いかなって感じ。

私の変なレスにおつきあいありがとう。

ぺりこさんwrote:
＞直接会って話をするときにそんな事するのと、ネット上でいくつも名前を使い
＞分けて人格を変えるのとは訳が違うと思うんです。
＞なんのために他人になりきるのか？・・・それは嘘ではないのか？・・・本人
＞は人を騙しているという自覚があるのか？・・・
＞もし分かるよ～と思う方がいたら教えてほしいのです。
　（所長）
　「他人になりきる」ことと「自分が多重化する」ことは、一枚のコインの裏表です。ただし「他人になりきる」というのは自己嫌悪だとか社会的コミュニケーション能力に対する自信のなさだとかいったネガティブな要素に関連してきますので、「自分が多重化する」ほうが「オトナ」だという気がします。あくまで「気がします」であって、「そうだ」と断言するつもりはありません。私は本質的に子供だし。

　たとえばここにある男性がいたとします。その人は会社の専務さんで、父親が社長だったとしましょう。で、その人はお婿さんであり、社長の一人娘であり大株主の一人でもある奥さんとの間に二人の子供がいて、その会社の部長取締役は社長の甥で、その人の義理の従弟だとします。中小企業なんかにこういう感じのところって珍しくありませんね。
　さて、この人にはいったいいくつの顔があるでしょうか？

　「社長と専務」の関係と「義父と娘婿」の関係は、なかなか両立しにくいものと想像されます。「雇われ経営者とオーナーの娘」の関係と「夫と妻」の関係も、けっこう両立させるのには難儀だと思います。ですが、お互いがどういう関係に基いて話すかによて態度が違う、というのは日本の企業では当たり前なんですね。これに対して欧米（というか、ピューリタンの家庭）では家庭だろうが職場だろうが親子は親子だ、みたいな発想が普通であるように思います。

　つまり、人間は、ある関係において、際立たせたい特性を集め、排除したい特性を除いた仮面（ペルソナ）というものを作り、それを通してコミュニケートするということで人間関係を円滑にする、といことをしています。で、大多数の日本人が無意識に行なっているその行為を、私は「意図的に」、しかも「明示的に」しているんですね。

　「非数値処理アルゴリズム開発のプロ」であるKILROY氏は「理論派」であって「現場の苦労」や「人間的な心のつながり」みたいなウェットなものは嫌いだろう、みたいに思われがちです。一方で私こと「所長」は町工場の町である大森の土地っ子でペンキ屋の倅で、切削油の焼ける臭いが好きな「モノ作り職人」の一人です。この二つの「顔」を一つにしてしまうと、「なんだか訳のわかんない顔」ができあがってしまいそうに思います。ですから、「世間で一般的と言われる傾向（別名を「偏見」と言います）」に合わせて、イメージを整理して提示する必要もあったりするんですね。

　「弁護士・脳外科医・バスケットボール選手」と「ユダヤ人・アングロサクソン・黒人」という組合せを考えてみてください。べつにユダヤ人のバスケットボール選手がいたって黒人の脳外科医がいたってなんにも問題ないし、アングロサクソンの弁護士というのがどいつもこいつもビル・クリントンのような鼻持ちならない野郎だとは限らないわけですよ。でまあ、私はそのステレオタイプを演じることで、するっと人間関係の中に納まる、ということをするわけです。

　だから皆さんのハンドル名を眺めていると、「うーん……何なんだろうなぁ」と思います。「マザー」さんや「さくらかのえ」さんや「みどりちゃん」さんは「提示したい自分のイメージ」というものに即したネーミングをしている感じがあるし、qwertさんはそういうイメージをあえて排除している感じがありそうに思うんですが、他の多くの皆さんというと、「はて、この人は自分についてどういう印象を持ってもらいたいと思っているんだろう？」とか考えこんでしまいます。

　「所長」は「下町のシンクタンク」である「大森総合研究所」の所長だし、KILROYは大きな辞書を引けば出ている通り、「あらゆる場所に出没する」というのと「KILROYが来れば勝ったも同然・万事解決」といった「仕事屋」というイメージがあります。Mr.Moto（I.A.Moto）といえば悪魔の化身を思わせる権謀術数の男で知る人ぞ知る国粋主義者・民族主義者という不動のイメージがあるし、救世義也（Joshya）は熱心なクリスチャンが見ればイエス・キリストのパクリだというのは歴然としています。つまりは全員ステレオタイプに寄っかかっているという点では「他人を演じている」のだけれど、「解る人には解る」というマイナーな名前を選んでいるという点では「私自身の仮面（ペルソナ）である」という微妙な線を狙っているわけです。

　できればみなさんのハンドル名の命名由来も知りたいところですが……やめとこう。みんなあんまりそういうの好きそうでないみたいだし。

　所長

　『「指紋があるはずです」刑事はそれをあらためながらいった。「いや、待ってくださいよ。あんたはこれをいじられましたな」
　と非難するような声を出したが、カードが透明なセロファン・ケースに入れてあるのに気がついて、「慎重な配慮で助かりました。さすがはユダヤの名探偵（ミスター・モト）だ」と、賞賛にかかったが、すぐにまた、がっかりしたようにカラスの顔を見て、「なかのカードも直接手を触れられましたな、カーク・ダグラス君？」こんどは非難の口調でいった。』
　ウィリアム・ピーター・ブラッティ『エクソシスト』、文庫版 P.263

文月立斎さんwrote:
＞よくベテランと呼ばれる中高年の方が好んで使う表現で「仕事は盗んでおぼえ
＞るものだ。」とか言われるのですが、私には何をどうするのかまるで理解でき
＞ないのです。
＞これがパソコンやゲームの操作だったら説明書をよんでこの操作はこうしてな
＞んてわかるのですが、「盗め」と言われても、具体的な他者が所有する物を何
＞の了解もなく私の所有物にしてしまうといったことしか思い浮かばず、”仕事”
＞がどんな物なのかもわからないし、どこにあるかもわからないし、ましてや盗
＞み方すらわかりません。
　（以下、所長）
　わしは「中高年」だな、その分類だと(^_^;)。「仕事は盗むもんだよ」はちょくちょく使う言葉です。
　「盗む」が「教わる」の対極に位置する言葉である、というのは立斎さんにも見当はつこうと思います。じゃあ、なんで「教わる」んじゃダメか、なんですね。

　ひとつは「教えられないから」という点があります。「教える」には、その「教える」べきことを対象化（あるいは客観化）した上で、「説明」する必要があるんだけど、その「対象化」そのものができなかったり、うまい説明が見当たらなかったりするということがあります。たとえば「気働き」だとか「仕事全体の流れを掴む」だとか言われても、「じゃあ具体的にどうするの？」って言われても、「気働き」とか「仕事全体の流れ」とかいったものがどういうもので、どうやったらそれができるのか、というのはまったく説明不能だったりします。ですが、「自分でマニュアルを作り、それぞれの項目にどういう意味があるかを考え、改善案を検討する」「PERT/CPMを活用する」とか言われれば、具体的な「気働き（先行予測とルーチンワークからの逸脱に対する予備的な対処）」とか「仕事全体の流れを掴む（スケジュールおよび工数配分の把握と、現在の自分のしている作業の全体における位置付けの確認）」とかいったものが浮かび上がってくるわけですね。

　で、こうした「意欲」とか「前向きの取組み」とかいったものを持っていない人に「教えて」も、身につかんのですわ。そもそも「教える」というのは「仕事」のうちに入ってませんから、「教える」ことでトータルな作業効率が向上するようには思えないときには「教える」なんていうことはしたくない。つまり、「教える」効率というのはイコール「学ぶ」効率でもあるわけですから、「必ずメモを取り、ノートにまとめる」「同じ質問を二度しない」といったことを学ぶ側がきちんと実行していれば、教える方だってただ「盗め」じゃなくて懇切丁寧に教えてくれたりもします。

　三番目の理由。「教わる」ことにはその結論に達するまでのプロセスが欠けているため、発見の喜びが欠けています。安易に答えを教えちゃうとその発見の喜びが失われちゃいます。それに、「その結論に至るプロセスを省いて結論だけを教える」ということをすると単なる押しつけになっちゃいますし、「自分の頭を使ってプロセスを検証する」という大事な作業をサボる馬鹿も出てきます。つまり頭を使わなくなっちゃうんですね。
　ですから、日本には「とりあえずやらせて、理由は自分で考えさせる」という教育スタイルがあったりします（もっともこれは教師のサボりの口実に使われることが多いという問題点がありますが）。で、これのもっとも標準的なシステムが、「遺題継承」のシステムです。
　「遺題継承」自体は日本の伝統数学である「和算」から来ているんですが、ソフトウェア開発の世界では、代々伝えられてきた有名な問題というのがあって、新人にはそれを解かせる、というのがあります。で、「正解」を先輩のところに持っていっちゃあ突っ返される。ところが、ある時点で「自分がこの問題を理解したことを理解する」という劇的な瞬間が訪れます。で、これが奇妙な話なんですが、それは先輩の側にも伝わるんですね。ところがですね、「じゃあ具体的には何が解ったか」というのを説明しようとすると……これが困るんですわ(^_^;)。「すでに解っている人にとってはまったく自明なんだけど、まだ解っていない人には説明のしようがない」みたいなこと、というのは世の中には山ほどあるんですね。「エントロピー」だとか、「特殊相対論における『時空』の概念」だとか。で、ソフトウェアの世界だと、「その問題が本来持っている構造」なんていうものが、それにあたるわけです。
　これ、じつはAS傾向のプログラマの特技でして（ぴよさんあたりは痛感してるんじゃないかな）、非AS系のプログラマが設計を「下から積み上げてゆく」のに対して、AS系プログラマの設計は「設計が天から降りてくる」ことがしばしばあります。
　非AS系のプログラマの代表格とも呼べそうな藤本っちゃんが、しみじみと口にした言葉があります。「頭のええ奴っちゅうのは、けっきょく同じことを考えるんやなぁ……」。AS系プログラマというのは、あるレベルを越えてしまうと、「まったく同じプログラム」を書きます。たしかデニス・リッチーとブライアン・カーニハンは、「あるとき二人が変数名まで含めて一字一句違わないプログラムを書いたことを期に、我々は相談して同じ仕様のプログラムを書かないことに決めた」そうです。

　AS傾向の人間というのは、非AS傾向の人間を気紛れで理不尽なものと過剰に考えがちですが、じつは彼らもわれわれ以上に自らの内なる法則に翻弄されていたりするんですよ(^_^)。それは多くの人にとって牢獄のようなものに見えるんですが、私にとっては強固な砦です。こうした思想に興味がおありの方は、いわゆるストア哲学について学ばれると面白いかと存じます。

　ストア哲学は登山靴の思想　鬼子

文月立斎 wrote:
>初めまして、熊本在住でアスペルガー症候群の文月立斎といいます。
>現在病気のことは伏せて公務員をしているのですが、どうにも仕事をする上で困っていることがあって書き込む次第です。
>
>よくベテランと呼ばれる中高年の方が好んで使う表現で「仕事は盗んでおぼえるものだ。」とか言われるのですが、私には何をどうするのかまるで理解できないのです。
>これがパソコンやゲームの操作だったら説明書をよんでこの操作はこうしてなんてわかるのですが、「盗め」と言われても、具体的な他者が所有する物を何の了解もなく私の所有物にしてしまうといったことしか思い浮かばず、”仕事”がどんな物なのかもわからないし、どこにあるかもわからないし、ましてや盗み方すらわかりません。
>ホントは真面目に聞きたくなる時もあったのですが、相手のリアクションがさすがに予想できるため、いつも言えずわからなくなって失敗しています。
>
>わかる方からはバカバカしい悩みかと思いますが、私にとってはとても重大な悩みなのです。
>皆さんはわかりますか？
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

　こんにちは、シアトル在住、42歳になるＡＳの頑固な寿司屋です。
　ＨＮのとおり寿司屋であります。「仕事を盗む」とは寿司屋の世界ではよく
言われる言葉です。思うに過去の寿司屋の職人などの世界では、仕事の内
容を的確な言葉で表現することが出来ずに伝えることが出来なかったために
(ここら辺はかつての職人たちがＡＳが多かったからであると思っております
が)、「仕事は見て覚えろ」、と言うことであったと思います。結局「真似」
なのです。
　
　真似して失敗しても、成功しても体験的な学習でありますので、確かに説明
出来ない部分も多くあるかと思います。公務員と言われるとき、事務職なので
しょうか?　いわゆる普通の人の中に見られる、行動パターンが観察できるの
ではないでしょうか?　「盗む」とは「盗み見る」、自分の仕事からはみ出して
他から学べと言う場合もあるかと思います。これは我々にとってはかなり難し
いのですが、、、、

　先輩たちの仕事の仕方を良く見てみるのも一手であると思います。

はじめまして。gontaといいます。去年の夏頃からここの板はちょくちょく読ませて頂いてます。

文月立斎 wrote:

>よくベテランと呼ばれる中高年の方が好んで使う表現で「仕事は盗んでおぼえるも>のだ。」とか言われるのですが、私には何をどうするのかまるで理解できないので>す。

私は現在これといった定職をもっていないのですが、でもアルバイト先や、研究室での共同作業などの場面で、あなたとよく似た思いをもったことが何度もあります。（もっとも、もう少し若い時はそれでなんとなく落ち込んだこともありましたが、最近はあまり深く考えなくなってきました。）

とりあえず、「仕事（のやり方）を盗む」ということを言い換えるなら、或る仕事をほかの人（先輩）がどのようにやっているかを自分なりに真似てみる、ということですよね。仕事は物ではなく、各人の体の動きを通して具体的に形を結んでいく事柄ですよね、言ってみれば。そして、それを盗むとは、すなわち、他の人が既に各人のやり方でなにげに実践している事柄を－その形を－自分でも同じように、黙って（あるいは思い切って）やってみるしかないのではないでしょうか。もちろん具体的にどうやるのかとか、うまくやるためのコツについては質問すべきでしょうけど、基本的には、失敗をおそれずに（こんな感じ？と思いつつ）自分でもやってみる、ということしかなくて、それがあまりに我流になってはいけないので、先輩のやり方を手本にする、というようなことではないでしょうか。

…と、かなり曖昧な（というか抽象的な）書き方になってしまいましたが、これが私なりの意見です。

実際には、先輩のほうこそまず、もっと的確に、積極的に（後輩であるわれわれに）仕事上の指示を出すべきなのに、無関心を決め込んで、そうすることを単に怠っている、と思われる場面も多々あるかと思います。（でも、そういうのは順送りというか…。）　でも、とにかく理想論を言っても仕方ないので、「結局みんなよくわかってなくてもそれなりにやれているようだから、自分もあまり神経質にならないようにしよう」と言い聞かせるようにしています。わからない、わからない、と思い始めると、ますます一人の世界に閉じこもってしまうというか、自分で自分を追いつめてしまうことになると思うし。

以上、gontaでした。

初めまして、熊本在住でアスペルガー症候群の文月立斎といいます。
現在病気のことは伏せて公務員をしているのですが、どうにも仕事をする上で困っていることがあって書き込む次第です。

よくベテランと呼ばれる中高年の方が好んで使う表現で「仕事は盗んでおぼえるものだ。」とか言われるのですが、私には何をどうするのかまるで理解できないのです。
これがパソコンやゲームの操作だったら説明書をよんでこの操作はこうしてなんてわかるのですが、「盗め」と言われても、具体的な他者が所有する物を何の了解もなく私の所有物にしてしまうといったことしか思い浮かばず、”仕事”がどんな物なのかもわからないし、どこにあるかもわからないし、ましてや盗み方すらわかりません。
ホントは真面目に聞きたくなる時もあったのですが、相手のリアクションがさすがに予想できるため、いつも言えずわからなくなって失敗しています。

わかる方からはバカバカしい悩みかと思いますが、私にとってはとても重大な悩みなのです。
皆さんはわかりますか？

>（くるとの疑問点）
>
>　ASやLDの人は他人の気持ちを読み取るのが苦手だと評価される
>ことが多い。しかし、よく考えてみると、健常者とされる人も、
>ASやLDとされる人たちの気持ちを読み取れていることはあまりな
>いような気がする。いわゆる「コミュ二ケーション能力の欠如」
>というやつは一方的にASやLD本人の問題とは言えないのではない
>だろうか？（俗に言えば「お互い様」というやつ）
>
>　この疑問について、意見をいただければ幸いです。

表題に書いてしまいましたが、お互いの事をよく理解した上でコミュニケーションをとっていないから意思疎通がうまくいかずお互い気持ちが読み取れいないんじゃないかな？と思います。
別に特別扱いして欲しいとは思わないのですが、健常者の方の中には「口で言わなくても考えれば理解できるだろ」的な方が多く、私も職場で何度も悩み苦しみました。
私自身何度も病気のことにはふれず、きちんと指示して欲しいことをお願いするのですが「本を見ればわかるだろ」「仕事は盗むものだ」「言っても成長しない」の一点張り、他人はすぐに変われるはずもないので、しかたなく私が無理して失敗し非難を浴び孤立すると言ったこともしばしばです。
愚痴のようになってしまいましたが、要は意思疎通の方法の選択をきちんとしてもらえれば、何の問題もなく片づくはずなのに、融通のきく人達が全然方法を変えようとしないことが最大の問題のような気がします。
お互いの目線でないと理解できないのは、私のようなアスペルガー症候群のものもそうですし、他のハンディを抱えた方々にも共通する悩みだと思います。
私自身はできるだけ理解したいと思うから、わかりやすいように説明をしてくれたらなと考えてます。

初めまして、唐突にすみません。
私はアスペルガー症候群なので、よければ参考にして下さい。

ぺりこ wrote:
>唐突に・・・ASの方はうそがつけない。と言われていますが、全くの別の人間になりきってしまう人もいる。と聞きました。
>ある子供は、のび太君になりきってしまうそうです。
>大人でも私の知人（おそらくAS）がそんな感じになるときがありました。
>歳も経歴も今までの出来事もどこかで聞いてきたのをそのまま言ってるだけみたいな感じ・・・

ドナ・ウィリアムス著「自閉症だったわたしへ」のウィリーとかがいい例だと思います。
普通の方（こんな表現は嫌なのですが）の言う”罪悪感”や”罪の意識”という”考え”自体わからないし、それ以前になりきりが”悪い”ということが理解できません。
私自身マンガや本で読んでいるうちに、知らず知らずのうちに物語の主人公のような振る舞いや行動になっていたりすることもしばしばなので、お話しの子供さんの話は、何か私の事のように感じました。

ですが、別に病気等関係なく人は誰しも変身願望をもっているものだと思います。
オタクと呼ばれる人達がアニメキャラやゲームキャラと言った虚構の存在の外観を真似する「コスプレ」なんてそうですし、プロレスのマスクマン、さらにはアムラーや絶滅したガングロなんてのもそうだと思います。
変身願望を満たすこと自体にアスペルガー云々は関係ないと思います。
ただ度を過ぎて真似る傾向があるので、奇異に感じることは否定できないかなと思う次第です。

唐突に・・・ASの方はうそがつけない。と言われていますが、全くの別の人間になりきってしまう人もいる。と聞きました。
ある子供は、のび太君になりきってしまうそうです。
大人でも私の知人（おそらくAS）がそんな感じになるときがありました。
歳も経歴も今までの出来事もどこかで聞いてきたのをそのまま言ってるだけみたいな感じ・・・
どう見ても本人は嘘をついてる自覚がないようで・・・でも話をしていくうちにどんつじつまが合わなくなってくる・・・。
その人には”あなたは誰のまねをしたいですか？”と真顔で聞かれて、笑ってごまかしてしまいました。
直接会って話をするときにそんな事するのと、ネット上でいくつも名前を使い分けて人格を変えるのとは訳が違うと思うんです。
なんのために他人になりきるのか？・・・それは嘘ではないのか？・・・本人は人を騙しているという自覚があるのか？・・・
もし分かるよ～と思う方がいたら教えてほしいのです。

　武田好史さんwrote
>　私には、一点を凝視し続けることができないという、注視障害という障害があります。千葉の幕張にある障害者職業訓練センターで、視野の状態を見る検査の際に指摘されました。　

　ご無沙汰してます。以前武田さんにＲＥＳした事もあるmakichanです。わけ有ってしばらくカキコできませんでした。（大したわけでもないけどね。）私も注視障害あります。（ただそれを苦にしていないけども。）人前で緊張した時なんかついキョロキョロしてしまって怪しまれたりということはしょちゅうです。昔女性とデートしてた時なんか（私にもこういう時期があったのだ！）あんまり視線がウロチョロするので「他の女性と比べてるんでしょ。」と誤解されちゃいました。（それも少しはあったんだけどね。）それからそれとは逆のタイプの人にも会ったことあります。ある心理カウンセラーだったけど、人の顔も見ずに斜め下の方ー点をじっと見つめたまま視線ピクリとも動かさずに話続ける人いましたね。５０分ばかりの会話して最後にはやっと顔を上げましたがね。いろんな人もいるものです。

Re: 高機能広汎性発達障害とは何か 3606へのコメント
ななはwrote:
＞こんばんは、KILROYさん。なんかしつこくてごめんなさい。
　（以下すべてKILROY）
　わはははは、来たな「ななは」。私はお前のそのツッコミを待っていたぞっ！　ビシッ！（と指差している）

ななはさんwrote:
＞でも、「自明性の崩壊に対する不安ないし嫌悪」は私は全く逆に思います。
＞自分の中でルールあるいは定規があって、あくまでその中で判断をします。
＞ただ、社会規範や一般概念は自力で学習しましたが。（大変だったです）
　うーん……だからこそななはさんはこうしてここで私と議論してるんだと思うんですよね。私の場合、うちのおじいちゃんが私と同じような「まっとうな」物差を持ってたひとで、しかも一族の長、といった感じのひとでしたから、いわゆる「世の中の風潮」っていうのは「どっかおかしい」と常に思ってました。だけど、それに振り回されている連中というのは、「自分は正しいんだ！」みたいに自分が押しつけられている物差にしがみついて、自分とは違う物差を持ったひとを否定するんですね。で、この軋轢を解消するために、私は政治運動みたいなものに興味を持ってみたり、宗教に興味を持ってみたりしたんだけど。

＞＞ですが、世の中には裏表のないひとというのがいます。「あたりまえのこと」を
＞＞「あたりまえのことだ」と判断するひとがいます。そういうひとが世の中にはちゃ
＞＞んといる、と知ったもんだから、私は人間というものに絶望せずにすんだんです
＞＞ね。
＞
＞そうなんですか？　よく分かりません。まあ私が分からなくてもいいか……。
　それを言うから Joshya が泣いちゃうんだってば(T_T) 。そういう「絶対零度の孤独」というのは……うーん……コメントしづらいな。すくなくとも私は痛ましいと思ってます。ななはさんにとってはどうでもいいことだというのは理解してるけど。

＞＞だけど、こういうものの考え方に理論で到達できる人というのはまだまだ少なく
＞＞て、普通の人は「特に理由があるわけでなく、なんとなく善良」なんですね。だか
＞＞ら世の中に絶望しちゃうんです。
＞
＞それもあると思いますが、どうやっても自分の思い通りにならないであろう、
＞みたいな考えで絶望する人もいるのではないですか？
　私とななはさんは同じことを別の言い方で言っているような気がします。根っからの善人は、自分の「善良さ」を武器に世の中を渡っていけて、その「武器」の使い方を心得ている人間は「世の中を動かしているのはわれわれだ」といった「自分は世の中の主役である」という確信を得ることができます。ですから世の中に絶望しにくいんですね。
　自分の「善良さ」の有効な使い方を知らないひとにとっては、ななはさんの言うとおりだと思います。

＞＞「善良さ」というのは、本当は生きる上での武器なんです。だけど、現代では、
＞＞その「善良さ」に対する信頼っていうのがちょっと崩れかかっちゃっているも
＞＞んだから、「悪人」は「『善良さ』なんていうものは脆いものだ」と見くびっ
＞＞てるんですね。だから「悪人」が大きな顔をしていられるんです。そんな中に、
＞＞私みたいに「善良さ」を武器にする狡猾な人間が突然変異のように現われたも
＞＞んだから、どうやって対処していいのか、そもそもこいつは「善良」なのか
＞＞「悪辣」なのか判断すらできなくて、パニックを起こして私と共倒れに
＞＞なっちゃった、というのが私の今までの人生だったように思います。
＞
＞そうかなあ？善良か悪辣か状況で、人は変化することもあると思う。
＞好き嫌いで、えーっと、そばにいるかどうか判断は、されるんでしょうか？

　……うーん、これは相当に複雑な話なんですよねぇ……。この話は「悪辣」であることの二面性について語っているんですよ。その人が真に利己的だったら、自己の利益を最優先するわけですから、「自分にとってもっとも有利な選択肢」を提示されたらまったく迷いなくそれを選択するはずです。
　ですが、その人が「善良なるもの」に対する憎しみを最優先するならば、自己の利益なんていうものは一切無視して、「相手にとってもっとも被害が大きい選択肢」を選んじゃうんですね。
　ですが、真に「善良な人」というのは「自分にとってもっとも有利な選択肢」を選ばないで、「『悪』に対してもっとも強烈な報復たりうる選択肢」を選んじゃうんですよ。その意味では「善人」と「悪人」は、一枚のコインの裏表なんです。
　だから、「真に利己的」という意味で悪辣な人間は、「予測可能」「制禦可能」という点でそれほど有害ではないわけです。だから私は悪党よりバカが怖いと思ってるんですね。

＞＞　ですから私は叫ぶことにします。「いいかぁ？　真っ当に生きてる奴が
＞＞いちばん>強いんだぞぉ！　だけど善良さと狡猾さっていうのは、相反する
＞＞ものじゃないんだぞぉ！」。
＞
＞上手く言えませんけど．．．すごく良い奴面する人が私のそばに居たことが
＞あり、考えてみたら、良い奴！を自己強調する人って、たいていその逆だと
＞思います。
　まったく同意見です。狡猾で善良な人間は、ワルぶってるのが普通です。Mr.Motoに対する抗議・非難の書込みあるいはメールがひとつもない、というのは、あれが基本的に善人だというのが分かっている（だって、何だかんだ言ったって、あの所長の分身だもんな(^_^;)）からでしょう。

＞＞悪魔のように細心に　天使のように大胆に
＞
＞どこから、このフレーズを？？？　前いささか接近していた某団体を
＞思い出しました。封印していた思い出も。↑私の勘違いですよね……。
　黒沢明さんが出演していた、サントリー・ウイスキーのCMのコピーからです。山口瞳ではなさそうですから、開高健だと思います。開高氏がどこから引っ張ってきたかは知りませんが、ボルヘスかビアスあたりじゃないかと想像します。　

＞そういえば外国に行ったときの方が気が楽なんですが、
＞（あくまで短期滞在者として）どうしてだろ？
　「外国」っていうのが具体的にどういった場所を指しているのかが不明なので答えに窮するんですが、日本人の団体観光客の観光ルートから外れた場所に関していえば、「自分」に対する心理的な「構え」というものを相手が持ってないことと、相手が自分に対して興味を持ってくれているからだと思います。つまり、「日本人が珍しい」場所だと、私はリラックスできます。なんでかっていうと、「自分」の姿がそのまま相手に伝わるからなんですね。
　ただしその「自分」は相手にとってはそのまま「日本人」なものだから、ちょっと「日本人として恥ずかしくないように」とかいった似合わないことを考えちゃうわけですが。これでも合気道はそこそこ自信があるもんだから、アメリカのどっかの州のアマチュア・レスリングのチャンピオンを小手返しでぶん投げてみたりとか……あとはオクラホマ州の「さくらんぼの女王」に選ばれたこともあるとかいうテコンドー使いの女性とハイキック空中戦を演じて相手の踵落としを外回し蹴りで叩き落として「まいった」を言わせたり……言うとくけど私はぜんぜん強くないんですよ？　相手がこっちの手の内を知らなかっただけで。なにしろアメリカ人の日本に対する知識と日本人のアメリカに対する知識にはとんでもないギャップがあるわけで、その落差を利用させてもらっただけです。
　長期滞在とかいうとボロが出るから、ってことなんじゃないでしょうか。

　恋愛と結婚の関係に似ているような気もするが　KILROY

ななは wrote:

>よく「何を考えているのか分からない。」と言われるのですが、

私はおそらくASではないのですが、同じ様な素質を持つAタイプであると思っています。
私もよく何を考えているのか分からないと言われます。
原因として考えられることは、①何か質問されても答えをはぐらかす。（なぜかぼけ役になる）②みんなでどうでもいい事を深刻ぶって話している時、とりあえず笑う。（どう話して良いのか分からないため）③普段はただ笑っているだけの印象が強いにもかかわらず、普通の人よりも感情的でなく、理詰めで行動する。（とてもクールだと言われる事が多い）
何となく印象がアンバランスなので、他の人には分かりずらいのかも知れない。
考えてみれば中学校くらいまで、いつも理屈っぽくてみんなに煙たがれていたので、ある時いっさい自分を見せないと決めてからこんな風になったのでした。
（自分を見せないのだから、相手に分かるはずがない。もし分かったとしても自分を見せたくない人・・・くらいかな？）

>また大多数の一般の人々はお互い何を考えているのか微弱ながら、互いに感じ取っているものなのでしょうか？

からみつくように感じる時があります。ちょっとむっとするけどその時の体調によって、乗ってあげたり、鈍いふりをしたりします。

>どなたか同じ様なことをよく言われるかたや、見当の付く方いらっしゃいますか？

ななはさんの場合とは違うようですが、私はこんなとこです。

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