アスペルガーの館の掲示板（旧）

あなたは番目のお客様です。

《アスペルガーの館》に戻る / 新しいアスペルガーの館の掲示板

ひま人 wrote:
>Maria wrote:
>>ひま人さん wrote:
>>＞ＡＳのための（特殊な）指導の手掛かりのひとつが、今述べた事柄に潜んでは
>>＞いないか？
>>
>>　うーん……こう言ったらなんですけど、単なる思いつきの域を出ていないような気がするぞ。
>
>そうですか？私としては、「思いつき」ではなく、よく考えたつもりなのです、、

この場合の「思いつき」とは思考過程ではなく、その内容についてのことでしょう。
自分の持つ理論体系とは違った形で組み立てられた体系は「思いつき」に見えることがあるようです。

例えばMariaさんが支持しているアージ理論も、私には「思いつき」に見えてしまいます。
実際は何十年もかけて、作られてきたものなのですが。

くるとさん wrote:
＞その他、哲学の原典を読むんだったら、ニーチェもお薦めかな。個人的には
＞
＞『ツァラトストラはこう言った』
＞『道徳の系譜』
＞『力への意志』
＞
＞が好きです。

　うーむ、『ツァラトストラはこう言った』と訳されると、多少つんのめってしまうぞ。できれば『ツァラトストラかく語りき』と訳していただきたい。ちゃーん・ちゃーちゃ・ちゃあーん・だんどんだんどんだんどんだんどん。（←『二〇〇一年・宇宙のオデッセイ』のテーマとしてつとに有名な『ツァラトストラかく語りき』）

　エーリッヒ・フロムの『自由からの逃走』『愛するということ』『悪について』あたりはたぶんファンも多いはず。『愛するということ』は、本屋さんで平積みにされていました。うーむ、みんな悩んでいるぞ。

　コミックスではございますが、「現代のディオゲネス」と呼ばれた川原泉さんの作品がお薦めでございます。『はみだしっ子』の三原順さんがお亡くなりになってから、川原さんはほとんど作品を発表されていません（『ブレーメン』くらいでしょう、たしか）。残念なことです。
　残念といえば、岡崎京子さん。『pink』『リバーズ・エッジ』等、愛しております。噂によれば交通事故に遭われて、現在療養中とか。復帰を心よりお待ち申し上げております。
　三原順さんの作品としては、『X-Day』と『ムーン・ライティング（１・２）』がおすすめ。コンピュータ・プログラマーのDDT（ディヴィッド・ダドリー・トレヴァー）氏がおちゃめでございます。

　（Maria）

ニキリンコに　Ｔシャツ代金　渡した人へ

昨年のオートリートの時期、Ｔシャツのお金をニキリンコに渡してしまった人。

お手元に、Ｔシャツは届きましたか？
もう今年のオートリートの時期。しかし、今年はオートリートの話はナシ。
おかしいねぇ。

詳細は
http://www2u.biglobe.ne.jp/~pengin-c/komatta/5465087890625.html
に記入済み。

Maria wrote:
>ひま人さん wrote:
>＞ＡＳのための（特殊な）指導の手掛かりのひとつが、今述べた事柄に潜んでは
>＞いないか？
>
>　うーん……こう言ったらなんですけど、単なる思いつきの域を出ていないような気がするぞ。

そうですか？私としては、「思いつき」ではなく、よく考えたつもりなのです、、

>＞ハンス・アスペルガーの論文にも書いてあるとおり、ＡＳの子どもは、他者と
>＞自分・自我の相互関係を察知しており、これらが互いにどういう位置関係にあ
>＞るのか知っている。これは物理現象などを眺めるときも似たようなものであり、
>＞アイザック・ニュートンがとった自然を観察するときの態度と重なってくるの
>＞である。
>
>　ひま人さんはたぶん「万有引力の法則」を意識しておられるのだろうけど、アイザック・ニュートンといえば「最後の錬金術師」と呼ばれた「構成主義おたく」「絶対主義おたく」で、造幣局長まで勤めたけっこうしぶといおっちゃんです。その意味で父性原理に基づく「神」としての宇宙の摂理、みたいなものを信奉してたひとなのね。だからあんまり相対主義者という感じはしないぞ。

私がいいたかったのは、観察する対象としての自然界と、観察者の自分とが干渉しないということです。

>＞宇宙の果てはどうなっているのかとか、時間の始まりといったとてつもないス
>＞ケールでの空間的時間的な話題や、太陽は巨大な水素爆弾であるとか、太陽の
>＞直径は地球の直径の１０９倍もあるとか、表面から吹き上がるプロミネンスの
>＞高度は、地球の直径の数倍もあるとか、地球型惑星がどうの、赤色巨星は太陽
>＞の数百倍もあるとかいった、浮世離れした話題に夢中になっているときの状況
>＞とは、専門家と称する先生方がおっしゃるような、たんなるファンタジーとか、
>＞あるいはよく芸術家とか科学者とか哲学者とかいった人種について言われる、
>＞子どもの心をもった大人たち、とか、子どもの純粋な心を失わないでいる大人
>＞たちといった説明で片づけられるものであろうか。
>
>　一般の人々というのは、たぶん天文学者や数学者や論理学者といった人々に、願望を含めた幻想を貼りつけていらっしゃるのだと思います。研究者の多くはごくふつうの人々で、宇宙は有限であるけれども果てはないとか、時間というものは空間の性質の一部（正確にいうと、時空連続体のスケールの一部）であって空間のないところには時間もないとか、恒星はp-p反応とかCNOサイクルとかいったメカニズムで核融合を起こしているとか、太陽の「直径」とはいうものの、どこまでが本体でどこまでが大気かというのは議論の余地があるとか、そういった研究者にとっての「日常」レベルの話に落っことしてようやく安心するという意味で、けっこう「普通」の人々です。

Mariaさん自身天文学者なのでしょうか？
「太陽の直径とはいうものの、どこまでが本体でどこまでが大気かというのは議論の余地がある」という指摘は、たしかに厳密に定義しようとすれば問題にはなるでしょうが、こういうのは通常屁理屈といいませんか？

>　ですから、『こういった、宇宙の果てとかブラックホールとかタイムマシンといった日常生活からかけ離れた話題は、ロマンティクな心情の現われであると受け取れなくもないが、同時に非常に現実主義的（リアリズム）な面もはらんでいるような気がするのである。（これはあくまで小生についてのことであり、ＡＳのひとたちについてどこまで汎化できるのかは知りません）』というのはひま人さんが言っている通りあくまでひま人さんの視点であって、ASないしその傾向を持つ人々について何かを言及しているようには思えないのですね。
>
>＞これについてもひねくれ者のワタクシはこう反論したくなるのです。一般相対性
>＞理論によれば、極度に重力の強い場所では、時空が曲がってしまい、空間が湾曲
>＞すると同時に時間の経過も遅くなる。そしてその時空間の曲がり方が極限に達す
>＞るのがブラックホールの表面である。つまりブラックホールの表面（これを事象
>＞の地平線、あるいは地平面などという）に近づくにつれ時間の経過がどんどん遅
>＞くなっていき、表面に達するととうとう時間が停止してしまう。
>
>　えー、これは確かに「凍結」現象として知られているものであり、赤方変移の観測によって実験的に証明されてはおるのですが、相対論による「同時性の否定」によって、観測者にとっては時間経過が遅くなるように見えはするものの、落下する対象にとっては時間は通常通り流れているわけです。

そのとおりです。

>　ですから、
>
>＞ＳＦ的な話ですが、もしブラックホールが地球に接近してきたら、ブラックホー
>＞ルに吸い込まれる恐れがある。ということを指摘する人がいます。これも同様に、
>＞たとえブラックホールが接近しても、われわれはブラックホールに吸い込まれる
>＞ことはありません。なぜなら、一般相対論によれば、ブラックホールに接近する
>＞につれて時間の経過が遅くなるということですから、吸い込まれる人間にとって
>＞は、ブラックホールから離れた場所の時間の経過はどんどん速くなっていき、事
>＞象の地平線に到達するに及んで時間のスピードは無限大になってしまいます（と
>＞いうことは、事象の地平線には到達し得ない）。
>
>というのは、単に第三者から観測した場合にそう見える、というだけのことだったりします。
>
>＞なんでこんな話を持ち出したのかというと、これらの話を読んでもらうと解るよ
>＞うに、このようなＳＦ的な話題に浸っているように見えるときでさえ、読者（私）
>＞は、これらの話を外側から客観的に眺めているのであって、その話に参加しては
>＞いないのではないかということなのです。（世界の外側にいる）
>
>　つまりは、ひま人さんは（ひま人さんが言っている意味とは違う、本来の）「ニュートン的な視点」、すなわち「絶対的観測者としての神の視点」ということなのだろうと思います。で、それは、
>
>＞ついでに言えば、ＡＳ的な性格の人がコレクションや模型に熱中するのも、ロマ
>＞ンチストであるだけでなく、似たものの性質を持つものを収集（集合）したり、
>＞縮小版の偽物をある種の現実と認識することによって、その世界を創造し、自分
>＞の存在を世界の創造主の立場に投影させるという心理が働いているのではないか
>＞と考えることもできそうなのです。（創造主すなわち神は、あくまで世界の作り
>＞手であり、世界には参加しない）
>
>という発言にも表れているのですね。
>
>　だけど、自閉症方面の人間ってさぁ、「他者」っていう認識、薄いんですよね。ニュートン的な創造主というか、造物主というか、絶対者というか、そういう観念には到達するのはなかなかに困難なわけです。だから乗り物に乗っていたとしても、「自分が移動する」というよりも、世界のほうが移り変わってゆくような気がする。

そうなのですか？それはMariaさん自身がそうだということでしょうか？それとも大多数のＡＳの人がそうだということなのでしょうか。

>　絶対的な「個」の視点と絶対者の視点はよく似てるんだけどさ、外から自分を見つめる自己省察の視点を持たない点で明確に違います。そこを考えると、ひま人さんの分析には無理があると思うぞ。
>
>　（Maria）

私は宇宙やタイムマシンのことそのものを採り上げたかったのではなくて、どこかに可能性の手掛かりがないものかとあがいているわけです。
そこで博識なMariaさんに伺いたいのは、
もしも現在のあなたが幼児期のあなたに口出ししたりアドバイスしたり教育できるとしたら、あるいはこういうふうにしておけばもっと自分の可能性を広げたり能力を伸ばすことができたと思われるような事はありませんか？

>>>皆と服装とか趣味、思考を合わせようとしたり、
>>
>>これを実行しようとすると想像を絶するエネルギーを使わなくてはならないこ
>>とがわかったため、早々に諦めざるを得ませんでした。拷問を受けるような思
>>いまでして周りに合わすための勉強をするくらいなら、六法全書を暗記する方
>>がまだ楽です。
>
>そう、これは本当に時間の無駄使い。その分の労力と費用を才能開発にあて
>た方がましです。

しかし、開発された才能も、周りに合わせられず社会から浮いているために就職には結び付かず、結局無駄になるのだった。ああ、自閉者は悲しからずや、かくもむなしき究極の選択。

>そうでないのがアメリカ規格のヤード・ポンド法によるネジ

通称を「インチネジ」と言います。
ISOネジはISOになる前は「ミリネジ」と言っていました。いずれも長さの単位が略称になっています。ミリネジにはポッチがありません（ないものもある、だったかもしれない）ので、古いネジの中にはポッチがない同士なのに山が合わないものが存在します。

くると wrote:
>　話を障害に戻しましょう。わたし自身は医学的には「障害者」なのか「
>健常者」なのか判断しにくい位置にいるのですが、所属意識は「障害者」
>の側にあります。小学校の時点でいじめを受け「特殊学級に行け」とのの
>しられた時点で、「健常者」の側に所属したいと意識はなくしました。
>
>　しかし、周囲の人間はそうは見てくれないようです。わたしが「健常者
>」の側に所属したがっていると意図を誤解してしまうようです。そして、
>上記のように「君はどこからどうみても普通に見える」と言ってしまいま
>す。自分の所属を否定されたようで、すごくやりきれない気分になってし
>まいます。「君は健常者だ」と言われて喜ぶのは「健常者」の側に所属意
>識を持っている人だけで、わたしには無関係です。
>
>　しかも、自分が「障害者」であることを強調すれば、「支援を受けたが
>っているのか」と誤解されてしまう…。なんか八方ふさがりです。
>
>　こんな悩みを持っている人はいますか？

「見た目は普通の人」というので苦労しているのは、私たちだけではありません。
生まれつき聴覚に障害があるために言葉が不自由な「聾唖者」の人、社会復帰を目指している精神障害者・頭のけがによる高次脳機能障害者・大部分の知的障害者もそういうことで、苦労しています。

　例えばです。聾学校では、つい最近まで手話の使用は禁止されていました。「社会に出てから、そんな動物みたいなことはしないで、口を見て人の話が判るようになってほしい・・・」という親の意見からだったということです。つまり無理矢理
健常化させられてしまったのです。学校の授業というものは、口話で行われていたのでほとんど判らなかったようです。手話を使用すると、厳しく罰せられたようです。それでも手話が絶えなかったのは、聞こえない仲間同士での交流で互いの手話技術を切磋琢磨したからだということです。
　この前私は手話サークルの一員として、地元の聾唖者の人と市長さんとの懇談会に参加しました。その折り、「私たちには防災に対する放送が聞こえないので、どんなことが起きているのか？が判りません！メールやＦＡＸなどでの伝達体制を作って下さい！」という陳情がありました。それに対しての市長さんのの答弁は「予算が・・・」とのふがいないものでした。私は、「お金と人命どっちが大切なんだー」と本当にくってかかりたい気持ちでした。

　また東京のある会社には、昔２人の精神障害者の人が働いていたのですが、状態が悪くなった時に、１人は上司の人が憔悴しているところを見て、「休んで・・治療しろ！」と言ったので病院へ行き助かったのですが、もう１人の人は、本人が「大丈夫です。がんばります！」といったのを会社が信用して、次々に仕事をさせたために、追いつめられ自殺してしまったとのことです。

　障害者職業センターで私が訓練に参加したとき、訓練生の中には会社を転々としている人がいました。軽度の知的障害という人が主でした。ｋ君という２３才の青年は、一緒に実習にいった家具工場で、一生懸命に板にボンドを塗って段ボール
をはり緩衝材を作ろうとするのですが、塗りすぎで何回もボンドがはみ出して大変でした。彼は時間やお金には細心の注意を払っていて、がんじがらめでした。聞けば「会社を首になったので、どうしても器用になっていいところに勤めたい・・・」とのこと、私はそのとき初めて失業という言葉の意味を実感しました。

ひま人さん wrote:
＞ＡＳのための（特殊な）指導の手掛かりのひとつが、今述べた事柄に潜んでは
＞いないか？

　うーん……こう言ったらなんですけど、単なる思いつきの域を出ていないような気がするぞ。

＞ハンス・アスペルガーの論文にも書いてあるとおり、ＡＳの子どもは、他者と
＞自分・自我の相互関係を察知しており、これらが互いにどういう位置関係にあ
＞るのか知っている。これは物理現象などを眺めるときも似たようなものであり、
＞アイザック・ニュートンがとった自然を観察するときの態度と重なってくるの
＞である。

　ひま人さんはたぶん「万有引力の法則」を意識しておられるのだろうけど、アイザック・ニュートンといえば「最後の錬金術師」と呼ばれた「構成主義おたく」「絶対主義おたく」で、造幣局長まで勤めたけっこうしぶといおっちゃんです。その意味で父性原理に基づく「神」としての宇宙の摂理、みたいなものを信奉してたひとなのね。だからあんまり相対主義者という感じはしないぞ。

＞宇宙の果てはどうなっているのかとか、時間の始まりといったとてつもないス
＞ケールでの空間的時間的な話題や、太陽は巨大な水素爆弾であるとか、太陽の
＞直径は地球の直径の１０９倍もあるとか、表面から吹き上がるプロミネンスの
＞高度は、地球の直径の数倍もあるとか、地球型惑星がどうの、赤色巨星は太陽
＞の数百倍もあるとかいった、浮世離れした話題に夢中になっているときの状況
＞とは、専門家と称する先生方がおっしゃるような、たんなるファンタジーとか、
＞あるいはよく芸術家とか科学者とか哲学者とかいった人種について言われる、
＞子どもの心をもった大人たち、とか、子どもの純粋な心を失わないでいる大人
＞たちといった説明で片づけられるものであろうか。

　一般の人々というのは、たぶん天文学者や数学者や論理学者といった人々に、願望を含めた幻想を貼りつけていらっしゃるのだと思います。研究者の多くはごくふつうの人々で、宇宙は有限であるけれども果てはないとか、時間というものは空間の性質の一部（正確にいうと、時空連続体のスケールの一部）であって空間のないところには時間もないとか、恒星はp-p反応とかCNOサイクルとかいったメカニズムで核融合を起こしているとか、太陽の「直径」とはいうものの、どこまでが本体でどこまでが大気かというのは議論の余地があるとか、そういった研究者にとっての「日常」レベルの話に落っことしてようやく安心するという意味で、けっこう「普通」の人々です。

　ですから、『こういった、宇宙の果てとかブラックホールとかタイムマシンといった日常生活からかけ離れた話題は、ロマンティクな心情の現われであると受け取れなくもないが、同時に非常に現実主義的（リアリズム）な面もはらんでいるような気がするのである。（これはあくまで小生についてのことであり、ＡＳのひとたちについてどこまで汎化できるのかは知りません）』というのはひま人さんが言っている通りあくまでひま人さんの視点であって、ASないしその傾向を持つ人々について何かを言及しているようには思えないのですね。

＞これについてもひねくれ者のワタクシはこう反論したくなるのです。一般相対性
＞理論によれば、極度に重力の強い場所では、時空が曲がってしまい、空間が湾曲
＞すると同時に時間の経過も遅くなる。そしてその時空間の曲がり方が極限に達す
＞るのがブラックホールの表面である。つまりブラックホールの表面（これを事象
＞の地平線、あるいは地平面などという）に近づくにつれ時間の経過がどんどん遅
＞くなっていき、表面に達するととうとう時間が停止してしまう。

　えー、これは確かに「凍結」現象として知られているものであり、赤方変移の観測によって実験的に証明されてはおるのですが、相対論による「同時性の否定」によって、観測者にとっては時間経過が遅くなるように見えはするものの、落下する対象にとっては時間は通常通り流れているわけです。

　ですから、

＞ＳＦ的な話ですが、もしブラックホールが地球に接近してきたら、ブラックホー
＞ルに吸い込まれる恐れがある。ということを指摘する人がいます。これも同様に、
＞たとえブラックホールが接近しても、われわれはブラックホールに吸い込まれる
＞ことはありません。なぜなら、一般相対論によれば、ブラックホールに接近する
＞につれて時間の経過が遅くなるということですから、吸い込まれる人間にとって
＞は、ブラックホールから離れた場所の時間の経過はどんどん速くなっていき、事
＞象の地平線に到達するに及んで時間のスピードは無限大になってしまいます（と
＞いうことは、事象の地平線には到達し得ない）。

というのは、単に第三者から観測した場合にそう見える、というだけのことだったりします。

＞なんでこんな話を持ち出したのかというと、これらの話を読んでもらうと解るよ
＞うに、このようなＳＦ的な話題に浸っているように見えるときでさえ、読者（私）
＞は、これらの話を外側から客観的に眺めているのであって、その話に参加しては
＞いないのではないかということなのです。（世界の外側にいる）

　つまりは、ひま人さんは（ひま人さんが言っている意味とは違う、本来の）「ニュートン的な視点」、すなわち「絶対的観測者としての神の視点」ということなのだろうと思います。で、それは、

＞ついでに言えば、ＡＳ的な性格の人がコレクションや模型に熱中するのも、ロマ
＞ンチストであるだけでなく、似たものの性質を持つものを収集（集合）したり、
＞縮小版の偽物をある種の現実と認識することによって、その世界を創造し、自分
＞の存在を世界の創造主の立場に投影させるという心理が働いているのではないか
＞と考えることもできそうなのです。（創造主すなわち神は、あくまで世界の作り
＞手であり、世界には参加しない）

という発言にも表れているのですね。

　だけど、自閉症方面の人間ってさぁ、「他者」っていう認識、薄いんですよね。ニュートン的な創造主というか、造物主というか、絶対者というか、そういう観念には到達するのはなかなかに困難なわけです。だから乗り物に乗っていたとしても、「自分が移動する」というよりも、世界のほうが移り変わってゆくような気がする。

　絶対的な「個」の視点と絶対者の視点はよく似てるんだけどさ、外から自分を見つめる自己省察の視点を持たない点で明確に違います。そこを考えると、ひま人さんの分析には無理があると思うぞ。

　（Maria）

くるとさん wrote:
＞「君は健常者だ」と言われて喜ぶのは「健常者」の側に所属意
＞識を持っている人だけで、わたしには無関係です。

　「白人」の仲間に入れてもらって喜ぶ「有色人種（カラード）」というのが昔はいて（今でも「国際人」と呼ばれているアメリカナイズされた人間の仲間に入れてもらって喜んでいるおバカな連中がいるんだけどさ）、その時代は「私は白人の仲間になんか入れられたくない」とかいっても「ひがみ」としか見られなかったりするのね。

　で、たとえば「東大卒」と「その他の大学の卒業生」、「大卒」と「高卒」みたいな、「同一の軸の上でのランクづけ」みたいな物差に相手を押込んで優越感を感じる「特権意識」みたいなもので自分をごまかしている人というのはいっぱいいるわけです。

　そういう人は、自我のよりどころが脆弱なのですね。ですから、そういうあんまり意味のないものに頼らざるをえない。つまりは「健常者」であることくらいしか取り柄のない人が、「障害者」は「健常者」に対して羨望している、みたいな世界観に「こだわって」（「こだわり」っていうのはあたしたちASにおいて特徴的な特性なんですけどね？）いたりするわけです。

　塙保己一やヘレン・ケラーやレイ・チャールズや長谷川きよしやスティービー・ワンダーに対して、「私は『健常者』だが彼ら（彼女ら）は『障害者』でしかない」とかいった物差を押しつけ、それが絶対的なものであるかのように思い込んで自我を支えている人がいる。だけど、そのみじめさから目を逸らしていて、他者の批判は頑として受けつけない。「だって、『障害者』と『健常者』の区別は事実としてあるじゃないか」。そういった主張にしがみつかざるを得ない。

　そういう人には『十人の怒れる男たち』でも見てほしいと思うんだけど……そこに描かれているのが自分の姿だというのは理解だきないんだろうな、たぶん。

　「認識の歪み」を「思想信条の自由」とすりかえちゃってる人って多いと思うんだけど……これに関しては解決策が見当たりません。

　「自分をごまかしてるバカはいじめていい」くらいに思っとくのが精神衛生上よろしいかと思います。

　体調不良のせいで黒Maria全開　－ Maria －

実存的な問題。
ハンス・アスペルガーの論文にも書いてあるとおり、ＡＳの子どもは、他者と自分・自我の相互関係を察知しており、これらが互いにどういう位置関係にあるのか知っている。これは物理現象などを眺めるときも似たようなものであり、アイザック・ニュートンがとった自然を観察するときの態度と重なってくるのである。
宇宙の果てはどうなっているのかとか、時間の始まりといったとてつもないスケールでの空間的時間的な話題や、太陽は巨大な水素爆弾であるとか、太陽の直径は地球の直径の１０９倍もあるとか、表面から吹き上がるプロミネンスの高度は、地球の直径の数倍もあるとか、地球型惑星がどうの、赤色巨星は太陽の数百倍もあるとかいった、浮世離れした話題に夢中になっているときの状況とは、専門家と称する先生方がおっしゃるような、たんなるファンタジーとか、あるいはよく芸術家とか科学者とか哲学者とかいった人種について言われる、子どもの心をもった大人たち、とか、子どもの純粋な心を失わないでいる大人たちといった説明で片づけられるものであろうか。
こういった、宇宙の果てとかブラックホールとかタイムマシンといった日常生活からかけ離れた話題は、ロマンティクな心情の現われであると受け取れなくもないが、同時に非常に現実主義的（リアリズム）な面もはらんでいるような気がするのである。（これはあくまで小生についてのことであり、ＡＳのひとたちについてどこまで汎化できるのかは知りません）
例を上げますと、参考図書として手元に「時間の不思議」（講談社・都筑卓司著）というのがあります。この本の前半に、タイムマシンのパラドックスについて言及されている箇所があるのですが、話をまとめますと、「かりにタイムマシンなるものが存在して、それを使って過去に行き１０年前の自分にばったり会ったとします。ここで、タイムマシンで過去に行った年上の“自分”が若い“自分”を殺してしまったらどういうことになるのか」というものです。
これについてのいわゆる「常識的」解答とは、
①若い自分を殺したとたんに、殺した自分も消えてしまう。なぜなら、若い自分が殺されたという【事実】が発生すれば、その時点で自分の生命も終りになるから。
②若い自分は殺されない。なぜなら、もし若い自分が殺されるのなら、その時点で自分という存在は消滅したのであり、そうなれば若い自分を殺しに来る年上の自分も存在しなくなるから。
なにやら、「クレタ人はうそつきであるとあるクレタ人が言った。彼は本当のことを言っているのか、それとも嘘をついているのか」というパラドックスと似たものを感じます。
ところで私はこのような批評を加えたくなるのです。タイムマシンを使って過去の世界に行くという話では、この、過去に向かってタイムトラベルをしているときの時間の経過はどうなっているのだということです。すなわち、過去に向かって飛行しているときでさえ、因果関係が逆転してはいないし、時間が逆行していることもなさそうだということなのです。とすれば、タイムマシンに乗って過去の世界に行ったとしても、そこは、タイムマシンに乗る寸前の世界よりも時間的に後（ということは未来）の世界なのではないか。
こんなのはどうでしょう。一昔前まではブラックホールというのはＳＦマニアか科学マニアの間にしか知られていなかったタームですが、最近はブラックホールが実在するらしいということがマスコミでも報道されるようになり、名前だけは知っているという人も多いのではないかと思います。ブラックホールとはアインシュタインの一般相対性理論によって予言された現象であり、極端に高密度の天体では、重力があまりに強くなり過ぎて光さえも脱出できなくなるというものです。
いったんブラックホールに吸い込まれたら、どんな方法を駆使しても脱出することが不可能で、また、ブラックホールの内部がどうなっているのかということはどうやっても知ることはできないということです。
こんにちでは、ブラックホールが実在するということはほぼ間違いないというのが天文学者の認識であるらしいのです。
これについてもひねくれ者のワタクシはこう反論したくなるのです。一般相対性理論によれば、極度に重力の強い場所では、時空が曲がってしまい、空間が湾曲すると同時に時間の経過も遅くなる。そしてその時空間の曲がり方が極限に達するのがブラックホールの表面である。つまりブラックホールの表面（これを事象の地平線、あるいは地平面などという）に近づくにつれ時間の経過がどんどん遅くなっていき、表面に達するととうとう時間が停止してしまう。
だとすれば、この宇宙にはブラックホールになる寸前の天体なら存在し得るが、ブラックホール自体は存在しないのではないか？（それゆえに、ブラックホールの内部について詮索することも意味がない）
ＳＦ的な話ですが、もしブラックホールが地球に接近してきたら、ブラックホールに吸い込まれる恐れがある。ということを指摘する人がいます。これも同様に、たとえブラックホールが接近しても、われわれはブラックホールに吸い込まれることはありません。なぜなら、一般相対論によれば、ブラックホールに接近するにつれて時間の経過が遅くなるということですから、吸い込まれる人間にとっては、ブラックホールから離れた場所の時間の経過はどんどん速くなっていき、事象の地平線に到達するに及んで時間のスピードは無限大になってしまいます（ということは、事象の地平線には到達し得ない）。
スペースシャトルが宇宙の長期間滞在の成功を収めるにつれて、マスコミには「宇宙時代の到来」とか「一般人も宇宙に旅行する時代がすぐそばまできている」といったたぐいのコピーが溢れるようになってきましたが、元宇宙マニア惑星マニアの小生は、これについてもひねくれた批評を投げかけたくなるのです。
詳しいことは知らないのです（僕はスペースシャトルにはあまり興味がないので）が、スペースシャトルが人工衛星として地球の周囲を公転している高度は、せいぜい数百か数千キロでしょう。これだけの距離を地球から離れたからといって、はたして宇宙に行ったと言えるのかどうか、、なにしろ宇宙というのは、数百億光年（あるいはそれ以上）というとてつもない空間的な広がりなのです。これにくらべれば、スペースシャトルで地球の周囲を公転するなど、海岸の水辺で、片足だけ海水に突っ込んだ程度のものではないのか、これを以って宇宙に行ってきたというのは、海岸線から片足だけ海水に浸けて太平洋を横断したというようなものではないのか。
なんでこんな話を持ち出したのかというと、これらの話を読んでもらうと解るように、このようなＳＦ的な話題に浸っているように見えるときでさえ、読者（私）は、これらの話を外側から客観的に眺めているのであって、その話に参加してはいないのではないかということなのです。（世界の外側にいる）
ハンス・アスペルガーの言う「洞察の精神病理的明晰性」とは、このような、自分の実存から乖離して、まるで幽体離脱のように時間的空間的にあちこち飛び回り、いろんな方角から眺めるという心理的特性を指しているということではなかろうか。
タイムマシンのパラドックスにせよ、宇宙論にせよ、こうした日常離れしたことをイメージするのはロマンチックですが、それがさも目の前に存在するかのごとく記憶を現象化させ、実存を飛び越えて思索するというのはリアリスト的な側面も併せ持っていると思われるのです。
ついでに言えば、ＡＳ的な性格の人がコレクションや模型に熱中するのも、ロマンチストであるだけでなく、似たものの性質を持つものを収集（集合）したり、縮小版の偽物をある種の現実と認識することによって、その世界を創造し、自分の存在を世界の創造主の立場に投影させるという心理が働いているのではないかと考えることもできそうなのです。（創造主すなわち神は、あくまで世界の作り手であり、世界には参加しない）
ＡＳのための（特殊な）指導の手掛かりのひとつが、今述べた事柄に潜んではいないか？

　くると（包括性ＬＤ）です。多くの人がわたしに対して「君はどこから
どうみても障害者に見える」と強調します。もしかするとお世辞や社交辞
令でそう言っているのかもしれませんが、どうもひっかかっています。な
ぜ、ひっかかっているのかを最近のニュースを題材にしてコメントします。

　ニュースで北海道選出の議員が「アイヌ民族は日本に同化された」とい
うような発言をして、アイヌ人のひんしゅくを買っていました。民族には
所属という性格が含まれています。アイヌ人たちが腹を立てたのは自分た
ちの所属を否定された、という思いからでしょう。

　普通、アイヌの人，在日韓国人，在日朝鮮人の人に対して、「あなたは
どこからどうみても日本人に見える」というのは失礼にあたります。個人
的には「日本は単一民族だ」と考えている人でも、それを上記の人々に向
けて発言することが挑発行為にあたることは容易に想像できるはずです。
「あなたはどこからどうみても日本人に見える」という発言を聞いて喜ぶ
のは、日本に所属意識を持つ人だけです。

　話を障害に戻しましょう。わたし自身は医学的には「障害者」なのか「
健常者」なのか判断しにくい位置にいるのですが、所属意識は「障害者」
の側にあります。小学校の時点でいじめを受け「特殊学級に行け」とのの
しられた時点で、「健常者」の側に所属したいと意識はなくしました。

　しかし、周囲の人間はそうは見てくれないようです。わたしが「健常者
」の側に所属したがっていると意図を誤解してしまうようです。そして、
上記のように「君はどこからどうみても普通に見える」と言ってしまいま
す。自分の所属を否定されたようで、すごくやりきれない気分になってし
まいます。「君は健常者だ」と言われて喜ぶのは「健常者」の側に所属意
識を持っている人だけで、わたしには無関係です。

　しかも、自分が「障害者」であることを強調すれば、「支援を受けたが
っているのか」と誤解されてしまう…。なんか八方ふさがりです。

　こんな悩みを持っている人はいますか？

ひま人さん wrote:

>ルートウィヒ・ウィトゲンシュタインの『反哲学的断章』（青土社）があり
>ます。これは彼の本のなかではいちばん読みやすい、そして文章が美しい。

小さい子にはちょっと難しいかもしれませんけど。その他、哲学の原典を
読むんだったら、ニーチェもお薦めかな。個人的には

『ツァストラはこう言った』
『道徳の系譜』
『力への意志』

が好きです。

　あとマイナーだけど、デービット・ヒュームというイギリスの哲学者の本
もお薦めです。「社会化されたＡＳ」の本領を発揮していると思います。

オレンジブルー wrote:
>武田好史 wrote:
>>夏休みも終盤に近づきそろそろ「読書感想文どんな本で書こうか？」と悩んでいる子がいたり、また「うちの子は、本の読み聞かせをしても、直ぐにあきてしまって・・・・」と、悩んでいるお母さんもいるのではと思います。
>>そこでみなさんに質問します！
>>　あなたが、若い・幼い自閉連邦市民たちに、薦めたいと思う本はどんなものですか？

他の方の返答をみて「ああ。そおそおそれもあったよね」と後で思い出しちゃいました。

ムーミン谷のシリーズ、いいですよね。（「ムー民」と変換されてビビりました）
あ、ちょっと図書文学からはずれちゃいますが、「スヌーピー」も大好きです。
こころがホクホクするんだよね。
芥川龍之介の本は、私は純粋にクリアに着色された彫刻作品のような奥行きを感じられて（本によるんだろうけど）、こころと眼に焼き付くように読みやすかったです。
イヤラシサもあの人だとなんかイヤラシク無いような。。。そう、無駄が無く〝地〟でカッコいい感じ。なんかこの標題に刺激されて、本嫌いな私が自然に本を読みたくなってしました。。

武田好史 wrote:

>みなさんに質問します！
>　あなたが、若い・幼い自閉連邦市民たちに、薦めたいと思う本はどんなものですか？

わたしの大好きな本なんですけど、

「星の王子さま」

「アルケミスト」(パウロ・コエーリョ)

こども向けではないけど
若者なら大丈夫。
とくにアルケミストは大好きな本です。
星の王子さまもそうですが、精神世界を描いた物語です。
ピラミッドの夢を見た少年が、旅をしながらいろんなことを学び、成長していきます。
何度読んでも飽きない本です。

武田好史 wrote:
>みなさんこんにちは。
>　夏休みも終盤に近づきそろそろ「読書感想文どんな本で書こうか？」と悩んでいる子がいたり、また「うちの子は、本の読み聞かせをしても、直ぐにあきてしまって・・・・」と、悩んでいるお母さんもいるのではと思います。
>
>そこでみなさんに質問します！
>
>　あなたが、若い・幼い自閉連邦市民たちに、薦めたいと思う本はどんなものですか？

単に愛読書なんですが
夢野久作「ドグラ・マグラ」

子供の頃、感想文というとこの本しか思いつかなかったもの
フランツ・カフカ「変身」

くると wrote:
>
>>武田好史さん wrote:
>>
>>>そこでみなさんに質問します！
>>>
>>>　あなたが、若い・幼い自閉連邦市民たちに、薦めたいと思う本はどんなもの
>>>ですか？
>
> 自閉症以外の本を紹介するのを忘れていました。
>
>・永井均『こどものための哲学対話』

ルートウィヒ・ウィトゲンシュタインの『反哲学的断章』（青土社）があります。これは彼の本のなかではいちばん読みやすい、そして文章が美しい。

>　あなたが、若い・幼い自閉連邦市民たちに、薦めたいと思う本はどんなものですか？

小さい子ども達には

「だるまちゃんとてんぐちゃん」「きょうはなんのひ？」
「きんぎょがにげた」「かいじゅうたちのいるところ」
「バーバパパ」「おやつがほーい　どっさりほい」

もう少し大きくなったら

「はてしない物語」「モモ」（エンデ）
「大どろぼうホッツェンプロッツ」（プロイスラー）
「思い出のマーニー」
「グリーンノウの子どもたち」（ボストン）
「山賊の娘ローニャ」「長靴下のピッピ」（リンドグレーン）
「ムーミン　シリーズ」（ヤンソン）
「銀河鉄道の夜」（宮沢賢治）

若者向きには

「クラバート」（プロイスラー）
「ゲド戦記　影との闘い」（グウィン）
「こころ」（夏目漱石）
「罪と罰」（ドストエフスキー）
「トーマの心臓」（萩尾望都）
「二十歳のころ」（立花隆）

なんかもー趣味に走りまくってます。でもみんなおすすめです。

武田好史 wrote:
>武田好史 wrote:
>>
>>　あなたが、若い・幼い自閉連邦市民たちに、薦めたいと思う本はどんなものですか？

科学について学びたい人に
ジェームス・トレフィル著　美宅成樹訳
「科学１００１の常識」講談社ブルーバックス

心のしくみ・森田療法について学びたい人に
大原健士郎著
「子どもための精神医学」講談社Sophia Books

「自分は不幸だ」とどうしても悩んでしまう、少年・少女諸君へ
ミヒャエル・エンデ
「モモ」「果てしない物語」

トリィー・ヘイデン
「檻の中の子」

宮沢賢治
「銀河鉄道の夜」「光の素足」「よたかの星」

>おいおい待てよ、小学生から見ればかなりの分量で、重い気分になってしまう宿題
>帳が、なんで「友」なんじゃい。
>　当時わしはつくづく「『友』じゃーねーよな」と思ったものでした。その矛盾す
>る名前に、わしは「名前変えろや」とばかり思ったものでした。

私の内部コード、あるいは「夏休みの友」を指す自分だけ語は「夏休みの敵」でした。

新しい話題を投稿

次の20件を表示