アスペルガーの館の掲示板(旧)

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Re:Re: KILROYさんへ 3563へのコメント
No.3568  Wed, 21 Mar 2001 12:53:37 +0900  KILROY [この発言にコメントする]

チイママさん wrote:
>こういう人なのだと言う事を理解して受けとめるということを私がしなけ
>ればいけないのだと思いました。私が余計なことを言ったためにKILROY
>さんのファンの方にも悪いことをしてしまいました。KILROYさんはこれ
>からもいままでのスタイルで。

 (以下、所長)

 私の言葉が足りなくてチイママさんに誤解させてしまい、チイママさんを恐縮させてしまったことを申し訳なく思います。ごめんなさい。

 誤解を与えてしまったのは、たぶん以下の部分だと思います。

> ですから、今後は冒頭で「これは誰某が喋ってます」と署名を入れること
>にします。「ヘンな奴だと思わないでくださいね」なんてことは言いません。
>実際ヘンな奴なんですから。ただし、チイママさんも「なるほど、この人は
>こういうものの考え方をする人なんだ」といったことを、頭の片隅に置いて
>読んでいただければ、と思います。

 たとえば小説家が自分の分身を小説に登場させて楽しみ、役者がいろんな人間を演じることを楽しんでいるように、何人かのキャラクターを使い分ける、ということを私は楽しんでいます。ですから、そのことで私が無理をしているとは思わないでください。

 ただ、こういうことをすると「この人は、これこれこういう人である」という定まった印象をその人について持つことができなくなってしまうので、多くの人は不安になります。そんなわけで私は面と向かって「キチガイ!」と呼ばれちゃったりしたわけですね。まあ、しかたないと思います。確かに迷惑な話ですから。「あのMr.Motoってぇのはまったく嫌な奴だと思いませんか?」と「所長」さんに言ったつもりがどっちも同一人物、とかいったら騙し討ちにあったようなもんです。いや、本当にそう思っているんならまったく問題がないんですけど、目の前にいる「所長」さん(Mac 関連のイベントや日本ソフトウェア学会主催のコンファレンスなどには、「大森総合研究所の所長さん」がちょくちょく顔を出してます。「MacLife」や学会のニューズレターにも顔を出してますんで)に気に入られようと思ってその論的と目されるMr.Motoの悪口を言う、みたいな人がやっぱりいますから。こういうのってお互い厭でしょう?

 ですから、チイママさんにも「この文章は本当は同じ人が書いているんだけど、この人が構築した世界に登場する『登場人物』のセリフなんだ」と思ってほしい、というつもりで
>ただし、チイママさんも「なるほど、この人はこういうものの考え方をする
>人なんだ」といったことを、頭の片隅に置いて読んでいただければ、と思い
>ます
と書いたんです。
 だけどマンガと違って具体的な絵ヅラがないから想像しにくいですね(^_^;)。参考までに私が想定している各キャラクターの容姿というのはこんな感じです。

所長:ちょっと太めの優しそうで真面目そうで頭のよさそうなおじさん。研究者なんだけど、町工場の社長さんみたいな風情。イメージとしては元・東大の解剖学教室の教授の養老孟司さんと、東北大学の学長さんである西沢潤一さん。こんなこと書いてもしょうがないけど、日本ソフトウェア科学会の1990/7/15発行のニューズレターには、この「所長」さんの文章が載っています。情報誌『ぴあ』の『はみだしYouとPia』で入選してテレカを貰ったこともあったな。いちばん「現実寄り」のキャラクターです。

KILROY:天才肌でマイペース。歩くコンピュータ。照れ症で強面。『風と木の詩』の「青バラ」ことパスカル・ビケくんや、『怪奇大作戦』に出演していた岸田森さん、『エイリアン2』に人造人間ビショップの役で出演していたランス・ヘンリクセン。そんな感じです。私が仕事の上で書いたマニュアルや保守用の資料、それにプログラムのほとんどはKILROY名義で書かれているので、半分は実在の人物。

Mr.Moto:必要以上にフォーマルで、銀行員のように無機質。特徴のないロボット的容貌。眼鏡使用だが、軽い遠視でほとんど度は入っていない。もっぱら背広で、徹頭徹尾クラシックな三つ揃いを着用。『雑魚亭』というBBSに登場する以外は、『ふたりで聖書を』に「加藤緑」の役で(眼鏡を外して)出演している。つまり完全に空想上のキャラクター。身長も私より頭半分くらい低いです。毒舌吐きまくりーの悪魔の代弁者。

Joshya:セサミ・ストリートに登場するカウント・ドラキュラにそっくり。性格その他のキャラクター設定は『ふたりで聖書を』をご参照ください(ついつい宣伝)。刑事コロンボじゃないけど、ほとんど常に薄いベージュのダスター・コートを着用し、本だの何だのがごちゃごちゃ入った黒い布製バッグをひっかついで早足で歩いている。イエス・キリストの性格を大幅に取込んでいます。現実の私よりよっぽど善人で正直者ですが、能力的には若いころの私と等身大のキャラクター。

 そんなわけで、今後ともよろしく 鬼子


自己診断ガイド 3541へのコメント
No.3567  Wed, 21 Mar 2001 11:58:50 +0900  KILROY [この発言にコメントする]


 (この項はKILROYによる)

 今回の話はめちゃめちゃ専門的である。素人さんについて来いとは言わないので、サラッと読み飛ばしてなんか気になるような部分ばあったらその点に対して問い質していただきたい。そうしたら所長に下駄を預けて詳しく解説してもらうことにする。

 失神というのは、自分が自分をコントロールできないことから、ふつうはたいへんな恐怖を本人に与える(恐怖を与えない場合についてはJoshyaがフォローするだろうから私はノーコメント)。

 「失神」と一口に言っても何種類かある。その場にへたへたと崩れるように失神し、ぐんにゃりと動かなくなってしまう脱力発作。突っ張らかったままバタンと倒れ(こういうのを「佛倒れ」という)、そのまま痙攣発作を起こす硬直性の失神発作。石像のように固まって動かなくなってしまう強直性発作、すなわちカタレプシー。この場合には二種類あるようで、癲癇の小発作のように発作が起きている間の時間が飛んでいる場合と、意識が消失しちゃっているというより、時間の経過する感覚がないもんだから気がつくと何時間か経っている、というタイプがある。
 失神ではないのだけれど、傍から見てるとちょっと反応が鈍いだけで普通に行動しており、後で本人に問い質してみるとその間の記憶が飛んでいる、というタイプもある。ただし、これは本人にとっては失神と同じで、その間に自分がどうなってたのか解らないだけに不安である。あるいは多重人格において人格交替が起きている間なんかも、本人にとっては深刻さにおいて失神と同列に扱うことができる。

 脱力発作の原因はショック症状である。本当ならここで中学校の保健体育の教科書を引張りだして確認してもらいたいのだが、この際だからここに書いてしまおう。
 ショック症状とは、「循環不全の状態」である。すなわち、
1)心臓から送りだされる血液の量が減る。
2)身体の中の血液の循環量が減る。
3)末梢血管の虚脱状態(後述)。
4)心臓に戻ってくる血液の量が減る。

 この結果何が起こるかといえば、
1)顔面蒼白で焦燥感に駆られる(放心状態になることもある。また、チアノーゼが出ることもある)
2)全身のさむけ(体温の低下)
3)全身発汗(びっしょりと冷や汗をかく)
4)末梢静脈の虚脱。もちろん動脈も虚脱しているのだけれど、外からは観察できない。腕をだらんと垂らしても血が通わず、静脈が浮いてみえる。
5)毛細血管がダレてしまう。皮膚の表面を押したときにつく赤みがなかなか消えない。
6)脈拍は「コトコト」といった固い感じではなく「トクトク」と柔らかくなり、速くなる(一分間に百回以上)。
7)呼吸は浅く、速く、あっぷあっぷした感じになる。
8)血圧は初期には正常であるが(焦燥感に駆られるのはこの時点)、だんだんと不明瞭になり、やがて意識不明となる。自発呼吸が停止することもある。
9)ときには手足の先からしびれ感が始まり、下腹部をつきあげるような感じになり、口の渇き、吐気、嘔吐をもたらす。舌が口の中でふくれ上がったような感じで喉の奥が重苦しくなる。前駆症状として、しばしば下痢をする。

 ……で、ここでちょっとバトンタッチ。

 (KILROY から Joshyaに交替)

 エッチの最中に女の子が死んじゃったと勘違いして救急車を呼んでしまうのがコレ。「着実に屍体に近づいている感じ」というのが確かにあります。要するに心臓の機能が低下しているわけですから。一般に「仮死状態」と呼ばれているのがこのショック症状の重篤なものです。完全に意識を消失したまま放っとかれて、そのまま三四時間も意識が戻らなかった場合、意識が回復したときには激烈な片頭痛を伴うことがあり、同時に逆行性の健忘(「私はなんでこんなところにこんな恰好で転がってたんだ?」状態)が起きることがあります。推理小説で「死体が消えた」場合に最初に疑うべきがコレ。
 朝、ふと気がつくと見覚えのない部屋のベッドで寝ていて、なんにも身につけてなかったりする。「やばい!」と思って跳ね起きようとしたとたんにズッキーン!と頭痛が来て、「痛たたたたたた」。枕から頭を上げるもならず、「困ったなぁ」と思いながら隣に寝ている男の顔をおそるおそる確認して、ああ、よかった、こいつだったか、と思う。そういえば昨晩はこいつとデートして、それから……えーと……(断片的にいろいろ思い出しているうちに、だんだん腹が立ってくる)。
 そんでもって女の子に肩口にがっぷりと咬みつかれ、「ぎゃあああああああっ!」と悲鳴とともに目を醒ました奴がおりました。あげく散々責めたてられ、「もう、男の言うことなんて絶対信じない」とか宣言されてしまったそうです。肩口にばっちり歯形が残ってしまって、「名誉の負傷だぜ」とか言うとったけど、あの思いきりのよい歯形は人間のものではありませんな、ケダモノです(^_^;)。

 (Joshya からふたたび KILROY に交替)

 このショック症状でいちばん警戒すべきは低血糖ショックでしょう。いきなり舌はもつれ腰が抜けてしまって立てなくなり、「あれ?」とか思っているうちに意識は消失、下手をするとそのままあの世行きとなります。「いつもの貧血だ」くらいに思っているとけっこうヤバい。
 なんでこの低血糖ショックを重視するかというと、ダイエットを強行して体脂肪率が下がっちゃった女性に多くみられるからです。そういう女性は母親との人間関係があまり良好でないことが多く、食事のたびにガミガミと母親に説教されて(なにせ、毋娘が嫌が応でも向き合わなければならない時間というと、食事の時間くらいしかないわけです)いたために、「食事を楽しむ」という習慣が身についてないひとが多いんですよ。だから一日二日は食事抜いても平気だし、ジャンクフードとサプリメントを詰めこんでこれで栄養はオッケー、とかやってたりします。
 この食習慣を改めようと思ったら自分で料理をするのが一番なんですが、そういう女性のお母さんという人は台所くらいしか自分の重要性をアピールできる場所がなかったりするものですから、「どうしてあたしが作ったものを食べてくれないの? あたしがそんなに嫌いなの?」とかいって逆上したり、「ああ、そんなんじゃダメよ。まったく見ていられないわ」とかいって盛んに干渉してきたりします(子供にやたら期待をかけるのも、つまりは自分の存在があやふやだからです)。
 これを解消するにはまず母親の精神的な自立を促す、といった気の長ぁーい話になってしまいますので、まあ現実的な方法としては一人暮らしをするかマメに家事をする男と同棲するか女友達と同居するか……あたりですかね。ただしそういう女性は一人暮らしをすると生活のペースがつかめなくなってやっぱり食習慣の構築がうまくいかず(だいいち忙しいもんだからいちいち食事なんか作っていられない)、男と同棲するにしても家庭環境が悪かったもんだから「ちゃんとした家庭」のイメージがないもんだから、とんでもない男に引っ掛かって食い物にされたりマメな男と同棲を始めたものの「家庭的な雰囲気」に取込まれてしまいそうな自分が怖くなってイライラしたあげく男に当り散らして一方的にキレてしまって別れちゃったりします。女の子同士の同居だと、しばしば共倒れになります。

 そこで裏技として紹介したいのは、「一人暮らしのお婆さんに親切にしてお友達になる」です。で、いざとなったら親と喧嘩して家をおん出てそのお婆さんと同居してしまうという手もあります。てめぇの親だと思うから腹も立つし自分の子供だと思うからムチャな要求を押しつけてくるわけで、赤の他人だと思うと相当に嫌なババアでもそれほど腹は立たないし、向こうだって赤の他人にそうそう無理も言えません。昔だったらこういうお婆さんがやってた下宿屋なんていうものがあったんですが、最近はみんなワンルーム・マンションだからな。鴨居まさねさんの『雲の上のキスケさん』や榛野なな恵さんの『ダブルハウス』『ピエタ』あたりは他人と同居する際の距離感のつかみかたの参考になりそうです。

 物事というのはなかなか個別的には論じられないんですね。医者があんまり役に立たんのはこれが理由のような気がします。一般論っていうのは総じて役に立ちません。ついでながら「ぜんぜん恋人ができない」とかいってぼやいている女性は、捨て身でかかってくる男から反射的に逃げてしまっていることが多いようにお見受けいたします。これについてはそのうち「境界型性格」(「境界症例」とごっちゃにせぬこと)として別に論を立てたいと思います(また宿題を増やしている)。

 ああ、一向に終わる気配がない KILROY


Re: 聴覚情報を理解できないことは・・・・ 3564へのコメント
No.3566  Wed, 21 Mar 2001 11:07:09 +0900  武田好史 [この発言にコメントする]

武田好史 wrote:
>リゲル(Mind Blue) wrote:
>>>この掲示板で以前に、「ASの人は視覚情報に強くて聴覚情報に
>>弱い」との書き込みを読んだことがあるのですが、口頭で言われた
>>ことで興味のないことを何度聞いても理解できないのは、ASやADDの
>>自閉圏特有の先天的ハンディで、診断基準にもなるのでしょうか?
>>
>>よろしければ、教えて頂きたいと思います。
>
> 診断基準になるのかということはよく判らないのですが、この状態について、自分なりに考察してみたいと思います。
>
# 私たち人間が音を聴いて、それが誰かの発した「おはよう!」という声だということに気づくまでには、次のようなプロセスが正常に作動しなくてはなりません。

耳の中で・・・
1.鼓膜が音で振動する。
2.振動が中耳の耳小骨を伝わって内耳の蝸牛器官に達し、中に満たされている液体に波を起こす。
3.蝸牛器官の中に生えている繊毛が、音からできた波をキャッチし電気的な刺激の情報に変換して、聴覚神経に伝える。

脳の中で・・・
4.聴覚神経を通った情報の信号が、聴覚を感じる中枢に伝わり、音が鳴っていることが判る。

5.聴覚を感じる中枢を通った情報の信号が、言葉を理解する中枢に伝わり、鳴っている音が「おはよう」の「お」であることが判明する。

6.言葉を理解する中枢を通った情報の信号たちが、聴いた言葉をまとめる中枢に届き、相手が発した言葉が「おはよう!」であることが判る。

 耳が聞こえず・口が利けない聾唖者の人たちは、1から3の過程(3の場合が多い)に問題があるため無音の世界で生活し、コミュニケーションは手話で行っています。
 私たち自閉症者は、「聞こえている・・・けど何の音?」といった聴覚特性を持っていますが、これは4から6の過程である脳の中での音声情報の処理機構に、問題があるのです。ある音がうるさく聞こえてしまう、他の人が嫌がる音でも平気というのも、耳ではなく脳のせいなのです。


Re: カウンセリングを断られました 3536へのコメント
No.3565  Wed, 21 Mar 2001 11:03:11 +0900  マザー [この発言にコメントする]

このカキコに対しての疑問??

1・前の病院の診断は、本当に誤診か?の点について
たとえばHiroさんを(ASと想定した場合)ご両親は、Hiroさんの幼児期の状態を的確に医師に伝えられているのかどうか?

2・HiroのHPに書かれていたとおもいますが、Hiroさんは、通院医療費の公費負担(自己負担5%)を受けておられます。なぜ公費負担の申請をこの病院で受けられたのでしょうか?誤診だと思っているなら申請を出される前に(紹介状)書いてもらいべつの病院で、も一度診断を受けるべきだったのではないでしょうか?


>鬱状態のことを言ったら、死ぬ危険性のある人はちょっと・・・
>挙句には、「(もとの)●●病院で相談してください」(責任者らしき看護婦)

前の病院の紹介状が必要です。


>それに、「心配でしたら、前の病院に連絡しましょうか?」なんて会話もあった。
>前の病院が分裂と勝手につけたからそれを変えに来たのに
>(でも、病歴を聞かれて正直に答えてしまったので、今になってちょっと反省)

私が医療事務をしていた経験からもうしますと精神疾患の患者さんの病院の重複は危険を感じます。必要以上の薬を手にする事になりかねません

>嘘をついて他の病院に行って診察を受けない限り
>取り消せないのでしょうか?
>(出来れば、前の病院に診断書を持って叩き付けたいです)

まず前の病院で紹介状をもらいましょう。紹介状には主治医の所見と処方した薬の内容が書かれるはずです。それとHiroさんは、未成年のようですしHiroさんが書かれた文面からして精神の不安定さをかんじます。必ずご両親と受信してください。

御健闘を期待してます。


Re:Re: KILROYさんへ 3558へのコメント
No.3563  Wed, 21 Mar 2001 10:23:09 +0900  チイママ [この発言にコメントする]

こういう人なのだと言う事を理解して受けとめるということを私がしなければいけないのだと思いました。私が余計なことを言ったためにKILROYさんのファンの方にも悪いことをしてしまいました。KILROYさんはこれからもいままでのスタイルで。


Re: 自閉症を克服するって何? 3553へのコメント
No.3562  Wed, 21 Mar 2001 09:25:22 +0900  武田好史 [この発言にコメントする]

Xanadii wrote:
> 「アスペルガーの方でも、世間に認められている人はたくさんいます。障害と認定されるのは、介護が必要とされる人たちのことを言うんです。あなたは見たところ、情緒も安定しているようだし、生活に支障があるわけでもないんでしょう?」某協会の先生様よ。あんたのような見解の人間がいる限り、日本中のAs者は、永久に救われないことでしょう。あなたの態度は、まるで、「おまえのような人間は、本当の自閉症者の人たちに対して、失礼だし迷惑だ」と言っているようだった。町や電車で見かける典型的自閉症の人間に対して、私自身は別にいやだともかわいそうだとも思ったことはないけれど、彼らを指さして笑ったり、ひそひそ話をしているやつらを見て、いつもその場に居たたまれなくなる。私にとって社会とは、私という人間は、「差別されている劣等人種」であることに変わりないのだなということを、実感させてくれるところなのだ。
>
 そうですよね、世の中に適応するすべも教えてもらえないし、非定型精神病などと診断されて、トランキナイザーが生活改善に本質的に役立つわけでないのに、漫然と薬漬けにされるし、何も知らない親兄弟からグズ・デクノボーとののしられるし、楽しいことを思い出して笑っているのに周りの人は「きちがい」扱いするし、本当にこの国の人たちが、もっと隣にいるレインマンの気持ちを察するような、心のゆとりを持ってくれたらと、私も思わずにはいられません。

#自閉症を克服するとは・・・ということの判断基準として、次の5冊の本を薦めます。

グニラ・ガーランド著.ニキ・リンコ訳「ずっと普通になりたかった」 花風社

ドナ・ウィリアムズ著.河野万里子訳「自閉症だった私へ」 新潮社

ドナ・ウィリアムズ著.河野万里子訳「心という名の贈り物・続自閉症だった私へ」 新潮社

パトリシア・ハウイン著.久保紘章・谷口正隆・鈴木正子監訳「自閉症成人期に向けての準備・能力の高い自閉症の人を中心に」 ぶどう社

佐々木正美監修.内山登紀夫・青山均・古屋照雄編集「自閉症のトータルケア・TEACCHプログラムの最前線」 ぶどう社 


Re:Re: 差別語について 3552へのコメント
No.3559  Wed, 21 Mar 2001 00:41:33 +0900  KILROY [この発言にコメントする]


(この項、所長による)

ぺりこさんwrote:
>ここの掲示板でよく、”きちがいと言われた”というカキコを見るのですが、
>それはどのような状態の時、どのような人に対してつかわれる言葉なので
>しょうか?
>私は今まで、他人のことを”きちがい”、”気がふれている”と思ったこと
>はありません。

>何かに熱中している人のことを指しても使われるけど(今はほとんど
>依存症って言われてる?)、だいたいは異常な精神状態をさして使われ
>るんでしょうかね?
>・・・”基地外”・・・これか?

 語源についてはさて置くとして、「キチガイ」には現在少なくとも四種類の用法があります。

 「釣りキチ」「虎キチ」「碁キチ」などはそれぞれ「釣りキチガイ」「熱狂的な阪神タイガースのファン」「碁キチガイ」の意味ですが、この場合の「キチガイ」は英語の「マニアック」の訳語としての「キチガイ」です。差別的な言葉ではありますが、周囲の「しょうがねぇなぁ。でも、あいつらキチガイだから」という「赦し」の視線と「だってキチガイなんだもん、しょうがないじゃん」という「甘え」の関係によって成立する世界です。「バカ」と同じく、「蔑称でありながら受容されている」という意味で、差別的ではありません。ですが、ぺりこさんが言っている”きちがい”は、これではないでしょう。

 第二は、「褒め言葉としてのキチガイ」で、芸能関係でしばしば使われる言葉です。歌舞伎の中村仲蔵(江戸時代の人で、講談や落語にもなっています)なんかは「芸気狂い」と呼ばれました。「クレージー・キャッツ」は御存知だと思いますが、あれは「最高のジャズメン」という意味です。「気狂いだ。あいつ、気狂いだ。わはははははははは」みたいなのは、ジャズメンにとっては賞賛でしかありません。SFの世界でも、「筒井康隆は本物のキチガイだ」などと使われます。つまり、「世間の常識をかなぐり捨てることによって、真に自分の目指す分野において、常人の到達しえない高みに到達することができた人」を、「クレージー」あるいは「キチガイ」と呼びます(「基地外」は「キチガイ」という言葉が使えなくなっちゃったために、筒井康隆さんが使った表記です)。
 私が「面と向かってキチガイと呼ばれた」という場合、この「褒め言葉としてのキチガイ」を含めません。ですから、これもぺりこさんの言う”きちがい”ではないでしょう。

 第三は、英語の「ルナティック」あるいは「サイコ」の訳語としての「気狂い」、精神異常者としての「気狂い」です。ぺりこさんを含め、われわれのような「普通」の人の規準から外れた人間に対して、蔑称として叩きつけられた”きちがい”がこれです。
 「赤子の手をひねるようなものだ」という譬えがありますが、実際に赤ん坊の手をひねることができる奴はキチガイです。自分の娘を強姦することができる父親はキチガイです。自分の子供に保険金を掛けて殺すことができる母親はキチガイです。
 ですが、世間で「気狂い」と呼ばれているひとの多くは「キチガイ」ではありません。

 第四は、あまり一般的な用法ではありません。精神状態がオルタネートになっちゃった状態です。トリップしちゃった状態だとか、半狂乱になったとか、そういう日常的でない状態になったのが「気が違った」状態です。あるいは、そういう「本来日常的でない」状態になることが日常的になってしまった人のことを「気狂い」と呼びます。「酒乱」なんていうのは、この意味の「キチガイ」の一種です。
 「気がふれた」というのも、精神状態が日常的な状態から大きく外れている状態と考えられます。
 PTSDなんていうのは、「異常な事態に対する正常な反応」ですから、「気のふれた」状態であると言うことができます。あまりにも痛ましい現実を受入れてしまうと、自己を保っていられなくなってしまう場合に、現実の受入れを拒否してしまうことがけっこうあります。能には、こういう「もの狂い」の女性がしばしば登場します。
 大切な人の死を突きつけられて狂乱状態になったとしたら、それは「気狂い」の状態です。で、その現実を拒絶して、自分の世界に自分を閉じ込めちゃった場合は「気がふれた」状態です。「気がふれた」状態のひとをむりやり現実に引っ張り出そうとすると、「気狂いのように」抵抗します。

 (以下、Joshyaによる)

 エッチの最中に、女性が「気狂いになっちゃうよぉ……」とか訴えるのは、第四の意味の、『「本来日常的でない」状態になることが日常的になってしまった人』の意味です(^_^;)。「色情狂」なんていうのは、この意味の「気狂い」です。最初にあげた「キチガイ」にかなり近く、「色気違い」はこれに当ります。ちなみにKILROYは第二の意味で正真正銘のアルゴリズム・キチガイです(^_^;)。


Re:Re: KILROYさんへ 3554へのコメント
No.3558  Tue, 20 Mar 2001 23:41:44 +0900  KILROY [この発言にコメントする]

チイママさんwrote
>KILROYさんへ
>考え方や理論がたくさんあるとは思いますが、もっと簡潔にお願いします。
>読もうと努力はするのですが、難しくて頭に入ってきません。
>みんなの個性を大切にしなくてはいけないので、こんなことを言ってはい
>けないとは思うのですが。ごめんなさいね。
 まったく謝る必要はないと思います。だってあなたは正しいんだもん。ですから、「こんなことを言ってはいけないとは思うのですが」なんて言わないで、どんどん文句をつけてください。

 以前、私が開設していた『雑魚亭』では、私はハンドル名を思い出すだけでも「KILROY」「所長」「Mr.Moto」「SysOp」と使い分けていました。
 べつに人のせいにしようと思ってるわけではありませんが、「考え方や理論がたくさんあるとは思いますが」という苦情が出るのには「私に対して批判的な立場から物を見る」という人たちのために、あらかじめそれをプルーフしておく……というと解りませんね、つまり、「それが確かなことであること」をちゃんと示しておく必要がある、という理由があります。

 私が「Aである」と言ったときに、「『Aである』という説に対しては『Bである』というX氏の説があって、それが現在の定説とされている」みたいな反論があったりします。ですが、私はじつは「『Bである』というX氏の説に疑問を持ったので、いろいろ研究した結果、『Bである』というのが間違いであって、その間違った『Bである』という説を正すために、『Aである』と主張している」のかも知れません(簡潔でなくてごめんなさい。「ややこしいこと」を「簡潔に」説明するのは天才の仕事です。私は凡才なので、「ややこしいこと」は「ややこしく」しか説明できないんです)。

 だけど、世の中には「Bである」という説によって苦しめられ、それによってとことん悩んでいるひとというのがいます。その人に対しては、「Aなんだ!」と言えば済むんです。そんなわけで、私は「人を見て法を説く」わけです。

 ですが、普通の人にとって「私」というのは単に「私」でしかないんですね。その意味で説明しにくいことがあるわけです。「この人ならこう言うだろう」「この人ならこんなことは言わないはずだ」。そういった印象が説明の邪魔をすることがあるんです。そこで私は「KILROY」「所長」「Mr.Moto」という三つの人格を使い分けていたわけです。チイママさんが「読もうと努力はするのですが、難しくて頭に入ってきません」と思っていらっしゃるのは、現在『KILROY』の名前で喋っている「KILROY」で、百日紅さんが(おそらくは)立腹していらっしゃるのは「Mr.Moto」に対してだと思います。ちなみに現在こうして喋っているのは「所長」です。

 で、この三人のキャラクターは、それぞれ現実において存在しているんですね。KILROYは株式会社エー・アイ・テクノロジーという会社のアルゴリズム開発担当者で、ソフトウェア技術者を相手に技術的なサポートを行なっていました。ですから、相手も「こいつはガチガチのハッカーだ」と思って話しかけてきます。
 ですが、そういう人を相手に「ごくふつうのユーザ」が気安く話しかけられるでしょうか? 素朴な質問をぶつけられるでしょうか? たぶん無理だと思います。で、「横町のシンクタンク」である「大森総合研究所」の所長さん、というキャラクターを用意したわけです。「所長さんおすすめのラーメン屋『ピカ一』に行ったらなくなっちゃってました。閉店しちゃったんですか?」「通りをはさんだ反対側、美津濃の裏の足袋屋さんの並びに引っ越しました」みたいな会話ができるのが「所長」さんです。で、「Mr.Moto」というのがこれが悪魔のようなゲス野郎でして(←聞こえてるってば)、問題発言をしては物議をかもすという面倒な奴なわけです(←だってそれがあるからアクセス数が伸びるんじゃないか。誰も聞いてないところで喋ったってしょうがないだろ?)。

 で、最近妙にモテている照れ屋の「KILROY」さんは『ふたりで聖書を』に登場する納屋稔さん、あるいは納屋さんと蘇好美ちゃんの合作キャラクターである「救世義也」さんなわけです。No.3555の書込みで「もっと理論展開していってください」とromhitoさんにエールを送られているのはたぶんKILROYかMr.Motoのほうで、チイママさんに期待されているのはたぶん私、「所長」か「救世義也」さんです。

 一人の人間がいくつものハンドルを使い分け、それぞれ他人として発言する……というのが倫理的にどうなのかという問題もありますし、この掲示板において許されていることなのかも判断できかねます。それともうひとつ、toriさんやASの妻もどきさんが戻ってきたときに、「あれぇ? KILROYさんはどこへ行っちゃったの?」とかいう心配もあります(ASの妻もどきさんには、「名前、変えましたよ」と挨拶することすらできません)。

 ですから、今後は冒頭で「これは誰某が喋ってます」と署名を入れることにします。「ヘンな奴だと思わないでくださいね」なんてことは言いません。実際ヘンな奴なんですから。ただし、チイママさんも「なるほど、この人はこういうものの考え方をする人なんだ」といったことを、頭の片隅に置いて読んでいただければ、と思います。

 KILROY 改め KILROY & 所長(号は「鬼子」) & Mr.Moto & 救世義也(Joshya) より


Re: 質問(あなたの散歩道は・・・) 3525へのコメント
No.3557  Tue, 20 Mar 2001 23:22:11 +0900  やんちゃん [この発言にコメントする]


>1)どんな時に行きたくなりますか?
歩くのは好きです。でも純粋な「散歩」ではなくて、必ず目的地とか用事を作っていきます。で、目的地に向かって一直線・・・ん?ひょっとして周りをあまり見ていない?そうか、写真とかあればいろいろ見て歩けていいかもしれませんね。

>2)コースはどんなふうですか?
というわけで、通勤コースとか、家からスーパーまでの道。
行動範囲狭いです。

>3)散歩中に見た光景で、印象に残っているものは、どのようなものですか?
猫によく会います。猫は好きです。といっても近寄ってなでたりはしない。遠巻きに見て「あ、猫だ。」と言う。なんだそりゃあ、て感じだけど。
あとは何見てるんでしょうかね。とくに興味をひかれるものがあれば近寄ってみるけど。基本的にはわき目もふらずに歩いています。とにかく外に出て動いているのが気分転換になっているのかもしれません。


Reじゃないけど差別語について 3552へのコメント
No.3556  Tue, 20 Mar 2001 22:38:35 +0900  KILROY [この発言にコメントする]


 そんなわけで、まだ「差別語」問題は続くのである。うっとうしいけどごめんなさい。「ばかちょん」と「キチガイ」について片付けたらすぐ止めます。「続けろ」というのなら続けますが。

 「バカチョン・カメラ」というものがあって、これはバカでもチョンでも使えるがゆえにバカチョン・カメラであり、これは要するに技術用語でいう「フール・プルーフ」「フェイル・セイフ」性を具えたコンパクト・カメラのことをこう言うわけです。そうすると「フール」=「馬鹿」という共通認識がある(「エイプリル・フール」=「四月馬鹿」)と思われますので、「ちょん」というのはおそらく「おっちょこちょい」類似の意味であるのだろうな、と漠然と思っておりました。

 ところがです。「ちょん」というのは「朝鮮の人に対する蔑称」であり、したがって「バカチョン・カメラ」という言葉も使ってはいけないのだ、という話が世間ではいきなり持ちあがってしまったわけです。とはいえバカチョン・カメラは「各種表示がハングルで表示されている韓国向け輸出仕様のカメラ」ではありませんので「知的能力にチャレンジされている人々および朝鮮半島に原住するモンゴロイド系の一民族の人々のためのカメラ」ではないわけで、バカチョン・カメラの「チョン」が朝鮮半島に原住するモンゴロイド系の一民族の人々に対する差別につながるなどと言えたものではないというのはほぼ明確であります。「バカチョン」=「フール・プルーフ」「フェイル・セイフ」、あるいはこれに「全自動」を付け加えてもいいと思います。「バカチョン」はせいぜいその程度の意味なんですね。

 では、「馬鹿でもちょんでも」の「ちょん」は、本当に「朝鮮の人に対する蔑称」なんでしょうか。ひょっとしたら、「チョンボ」と関連した言葉なのでしょうか。だとすると「ちょん」=「失敗ばかりしている人」という解釈もできます。
 それに、だとすると「ちょんまげ」は「朝鮮風の髷」なんでしょうか。「総角(チョンガ)」(「総髪」と以前に書いたのは間違い。誰かツッコミを入れてほしかった。ついでながら「青バラ」のパスカル君は『風と木の詩』の登場人物でした。そういやぁフランス名前だもんな。『トーマの心臓』はギムナジウムが舞台だからドイツです)という、朝鮮語の未成年男子の髪型の名前で、未成年男子に対する蔑称と関係があるんでしょうか。

 で、私は徹底的に文献を追っかけまわして「ちょんまげ」と「ばかでもちょんでも」の語源を突き止めました。これは間違ってないと今のところ確信しております。で、「ちょんまげ」を「丁髷」と書くのは厳密にいうと間違い(というか、読みそこないである可能性があります)であり、「ちょんまげ」と「馬鹿でもちょんでも」の「ちょん」は同源の言葉だという結論に達しました。

 だけど、にもかかわらず、「えーいうるさいうるさいうるさいっ! 理屈なんかどうでもいいんだっ! その言葉によって傷つく人がいるんだから、そういう言葉は使っちゃいけないんだっ!」という立場の人がいて、そういう人たちは「バカチョン・カメラ」という言葉を使わせまい使わせまいとして、それに応じて「自粛」しちゃう人たちというのがいるわけです。

 なんかおかしいんじゃないでしょうか。
 「バカチョン・カメラ」ってそんなに悪い言葉かなぁ。いい言葉だと思うんだけどなぁ。「バカチョン楽器」「バカチョン・コンピュータ」とかいったら技術者の夢だもんなあ。だいいち、他になんて呼んだらいいんだ?

 「そんなの知らない」「そんな難しいことを言われてもわからない」「だって、私がそう感じたんだからそうなんだ」。そういう意見があって、「じゃあ、面倒くさいから止めちゃおう」。それで済ませちゃうから差別っていうのはなくならないんじゃないですか?

 真面目に考えてもらいたいと思います。AS傾向の人間って、そういうの得意なはずなんだから。

 「ちょん」の語源についてはそのうち発表 KILROY


KILROYさんへ
No.3555  Tue, 20 Mar 2001 22:17:11 +0900  romhito [この発言にコメントする]

これからもいろんな事をどんどん理論展開して行ってください。
KILROYさんの言葉は私には、飢えた心が水を飲むようにどんどん吸収されて行きます。
本当の意味で個性的な人はどのくらいいるものか。これからも期待しています。


KILROYさんへ
No.3554  Tue, 20 Mar 2001 21:39:38 +0900  チイママ [この発言にコメントする]

考え方や理論がたくさんあるとは思いますが、もっと簡潔にお願いします。
読もうと努力はするのですが、難しくて頭に入ってきません。
みんなの個性を大切にしなくてはいけないので、こんなことを言ってはいけないとは思うのですが。ごめんなさいね。


自閉症を克服するって何?
No.3553  Tue, 20 Mar 2001 20:50:47 +0900  Xanadii [この発言にコメントする]

 初めまして。ザナディ、30歳、Asです。
 友達が作れない、「奇妙な」ひとり遊びに没頭する(本人はもちろん変だなどと気づいてはいない)、視線が合わない、人々の間を無言で通り抜けてしまう、無口なくせに口を開けばドギツイ(もちろん本人は夢にも思っていない)発言をしてしまう、特に3人以上での会話のタイミングがかみあわない、不器用で、他の人間なら特に考えなくてもできることでも、人の3倍ぐらいの時間をかけて、やっと人並み以下、犬のほえる声や鋭い破裂音がひどく苦手、流行にはまったく関心がなく、自分の世界を追求しつづける、そのくせ周囲の人間がわきあいあいと楽しそうにしている中、自分だけが場違いで、右も左もわからないまま、常に居たたまれなさにさいなまれている...
 自分のこんな状態に、まさか病名がついているなんて知ったのは、やっと数ヶ月前、年の暮れも迫ったころ、私にとっては、それこそ20世紀最後の爆弾だった。
 一気に目くらましを払われた感じだった。気が動転したかというと、むしろホッとした。

 物心ついたころから、自分はどこか普通じゃないって気がついてはいたけれど、学校時代は常にいじめられていて、それこそ毎日のように「オシ」だの「ツンボ」だの「低脳児」(今でこそ国立大出ちゃってるけどさ)だの言われっぱなしで、その上なんでそんなことを言われるのかがさっぱりわからない。これがどのくらい苦しい状況か。こんなままでいるよりは、ちゃんとした病名で秩序を与えてくれて、自分がどこにも属さない人間以下の生物だと信じ込んでいるよりは、ずっといい。
 「早期診断にもれていて、普通児として集団の中にいる子供の中には、絶望的なほどみじめな子供がいる」自閉症を扱った本には、確かそんな記述があったけれども、的を得た言葉だと、私は体の内側で理解している一人なんだろうと思う。

 「アスペルガーの方でも、世間に認められている人はたくさんいます。障害と認定されるのは、介護が必要とされる人たちのことを言うんです。あなたは見たところ、情緒も安定しているようだし、生活に支障があるわけでもないんでしょう?」某協会の先生様よ。あんたのような見解の人間がいる限り、日本中のAs者は、永久に救われないことでしょう。あなたの態度は、まるで、「おまえのような人間は、本当の自閉症者の人たちに対して、失礼だし迷惑だ」と言っているようだった。町や電車で見かける典型的自閉症の人間に対して、私自身は別にいやだともかわいそうだとも思ったことはないけれど、彼らを指さして笑ったり、ひそひそ話をしているやつらを見て、いつもその場に居たたまれなくなる。私にとって社会とは、私という人間は、「差別されている劣等人種」であることに変わりないのだなということを、実感させてくれるところなのだ。

 今、私が試みていることというのは、私が信頼できると認定した人たちに、「私は実は自閉症(アスペルガー)なんだよ」ということを、「告白」し、「了解」してもらうということだ。私が本当に望んでいる世界というのは、自閉症について、われわれが内側から理解していることを、すべての人に認知してもらえるところのことなんだけれど、21世紀中には無理なんじゃないかなって気もする。その準備段階として、微力ながら生きているうちにやっておけることが見つかればいいいと思っている。

 Asをふくめてすべての自閉症者の還るべきところは、病室じゃない。どっかの山奥でもなければ、社会不適格者とレッテルを貼られた地下組織でもない。
 人間社会だ。
 ではまた。読んでくれてありがとう。何かあったらそのうちね。

 
 
 

 
 
 
 


Re: 差別語について 3544へのコメント
No.3552  Tue, 20 Mar 2001 20:21:06 +0900  ぺりこ [この発言にコメントする]

突然こんな事書くのも気が引けるのですが、思い切ってお尋ねします。
ここの掲示板でよく、”きちがいと言われた”というカキコを見るのですが、それはどのような状態の時、どのような人に対してつかわれる言葉なのでしょうか?
私は今まで、他人のことを”きちがい”、”気がふれている”と思ったことはありません。
壁から声が聞こえてくると言う友人のことは、疲れるだろうな、と思うだけだし、薬中でらりってる人を見ては、ああ薬中だ、と思うだけ・・・
ちなみに、私が今まで直接聞いた”きちがい”という言葉の使われ方・・・
”あなたのお母さんは色きちがいかい?”小学校5年生の時の担任が私に向けていった言葉。(私がいつも赤とか黄色の原色の服を着せられていたので・・・)
”この大学は、きちがいとおたくの集まりだ”初対面の人がいきなり私に言った言葉。結局この人には、”あなたは亡霊のようだ。過去の物として消し去りたい。”と言われてしまったのですが・・・
何かに熱中している人のことを指しても使われるけど(今はほとんど依存症って言われてる?)、だいたいは異常な精神状態をさして使われるんでしょうかね?
・・・”基地外”・・・これか?


Re: 差別語について 3549へのコメント
No.3550  Tue, 20 Mar 2001 17:07:04 +0900  KILROY [この発言にコメントする]

さるすべりさん wrote:
>KILROYさんの文章は私には難しくて理解できません。
 文章というものは、誰に向けて書くかによって違います。また、読む側が「この人はこんな意味でこういう用語を使う人なんだな」といった「相手に対する印象」によって、同じ文章がどう受取られるかも違います。
 この掲示板に文章をUPする場合は、レスポンスが早くなければならないので文章を一気に書く必要があるとか、読む人がプリントアウトしてから読むか画面上で流し読みするかも考慮しなければならない、といった制約もあります。ですから画面上で流し読みされることを前提とした文章は、リズムを大切にするため論理を端折ったり、いちいち正式名称を使わず略称を用いることもあります。
 本当に「難しいから」理解できないのかどうか、もう一度考えてみてください。私もこの件に関しては、十分に解りやすく書くことを心がけるつもりです。

KILROY wrote:
> 最近、「ホモは遺伝である」とする説が流行しています(この場
>合の「ホモ」は「ヘテロセクシャル」の反対語で、いわゆる「バイ
>セクシャル」を除いた、「レズビアン」を含む同性愛者のことです)。

さるすべりさん wrote:
>すみません。一言言わせてください。「ホモ」ということばは、
>「差別語」です。正式名称は「ホモセクシャル」です。

>私がKILROYさんの文章で気になったことは、↑のやりとりの中で、
>KILROYさんは、「レズ」を「レズビアン」と、正式名称で書いて
>おきながら、「ホモ」については正式名称で書いていなかったこと
>です。だから、「ホモ」は差別語です、ということばを書きました。

 まず最初に。私は『最近、「ホモは遺伝である」とする説が流行しています』と書きましたが、この「同性愛傾向・生得説」を私は信じていません。ですから、『最近の研究では、「ホモは遺伝である」とされています』とは書きませんでした。いちいち紹介するような説でもないと思ってます。考え方として面白いには面白いけど。

 次、用語について。
「ホモセクシャル」=「同性愛者」。俗語では、「ホモ」「ゲイ」。ただし、「ホモ」「ゲイ」共に「男性の同性愛者」を指すことが多い。
「ヘテロセクシャル」=「異性愛者」。俗語では「ヘテロ」「ストレート」「直(ちょく)」「ノンケ」。
「バイセクシャル」=「両性愛者」。俗語では「バイ」「両刀使い」「AC/DC」。
「Aセクシャル」=性欲を欠いた人。
「ホモ」=「同一の」「均一な」。
「ヘテロ」=「異なった」。
「バイ」=「二つの」。
「レズビアン」=「女性の同性愛者」。ギリシャの女性詩人サッフォーが住んだレスボス島の名称から。俗語では「レズ」「ビアン」「『れ』の字」。

 「レズビアン」は「レスボス島の住人」という意味で、「レズ」と略してしまうと現密性を欠くという点で「正式名称」ではないということができます。
 しかしながら、「ホモセクシャル」「ヘテロセクシャル」「バイセクシャル」に関しては、セクシャリティが「ホモ」「ヘテロ」「バイ」のいずれであるか、という問題ですので、セクシャリティについて話題にしている場合には「略称」をもって「正式名称」に代えることに不都合はありますまい。

 さらに、私は「ホモ」という「差別語」が存在するということを踏まえたうえで、「ホモ」を「差別語」として使うな、学術語の略称と使え、と主張しているわけです。同じように、「『ハッカー』は差別語だから使うな」というのではなくて、「『ハッカー』を正しい意味で使い、『コンピュータ犯罪者』という差別的な語(すなわち「差別語」)として使うな」と主張しているわけです。
 スペインのプロ野球チームで助っ人投手として活躍した人が、相手チームのファンから「帰れ! 中国人!」コールを浴びせられるのを怒った味方チームのファンが相手チームのファンに抗議し、以来ちゃんと「帰れ! 日本人!」コールが浴びせられるようになった、という話があります。この場合、日本人を「日本人!」と呼ぶのは差別なんでしょうか、そうじゃないんでしょうか?
 あるいはホモセクシャルの人が「ホモ」を自称したり、ホモセクシャルの人がホモセクシャルの人を「ホモ」と呼んでいたら、「『ホモ』は『差別語』だから、使ってはいけません」と言ってあげなければいけないのでしょうか。
 「ホモセクシャルは性的異常者である」と考えるのではなく、「世の中にはホセクシャルの人とヘテロセクシャルの人がいる」と考えると、ホモセクシャルの人とヘテロセクシャルの人がお互いを「ヘテロ」「ホモ」と呼びあうのは、普通のことなんじゃないでしょうか。

 『しかし、実のところ、当のインディアンの多くは、「インディアン」と呼ばれることに何ら抵抗を感じていないらしい。むしろ、ある調査によれば、居留地のインディアンには「ネイティブ・アメリカン」よりも「インディアン」という呼び方に好感を持つ者が多いという。
 彼らが「ネイティブ・アメリカン」と呼ばれるのを必ずしも好まないのは、この呼び方に、ある種のイヤらしさを感じているからではないだろうか。非インディアンの人たちが、従来親しまれてきた「インディアン」という用語を避けて、あえて「ネイティブ・アメリカン」という用語を使うとき、そこには「私は差別問題に十分気を使ってますよ」とアピールする気持ちがこめられているような感じがある。しかし、インディアンにしてみれば、「今さらうわべの呼び方を変えたぐらいで現実の問題をうやむやにされるのでは、たまったものではない」という気持があるようだ。』
 (横須賀孝弘『北米インディアン生活術 自然と共生する生き方を学ぶ』、グリーンアロー出版社)

 「ネイティブ・アメリカン」を「ホモセクシャル」に、「インディアン」を「ホモ」に置換えて考えてみてください。いくらか分かりやすいと思います。

 『しかし、実のところ、当のホモの多くは、「ホモ」と呼ばれることに何ら抵抗を感じていないらしい。むしろ、ある調査によれば、新宿二丁目の住人たちには「ホモセクシャル」よりも「ホモ」という呼び方に好感を持つ者が多いという。
 彼らが「ホモセクシャル」と呼ばれるのを必ずしも好まないのは、この呼び方に、ある種のイヤらしさを感じているからではないだろうか。ノンケの人たちが、従来親しまれてきた「ホモ」という用語を避けて、あえて「ホモセクシャル」という用語を使うとき、そこには「私は同性愛者差別の問題に十分気を使ってますよ」とアピールする気持ちがこめられているような感じがある。しかし、当のホモにしてみれば、「今さらうわべの呼び方を変えたぐらいで現実の問題をうやむやにされるのでは、たまったものではない」という気持があるようだ。』

 これは「精神分裂病」を「スキゾフレニー」と呼びかえても同じだと思いますし、「アスペルガー症候群」を「高機能広汎性発達障害」と呼びかえても同じだと思います。

 そうそう、「ゲイ」も「ホモ」と同様「差別語」とされていますから、「ゲイ」はホモセクシャルで言い換える必要がありそうです。そうすると、「ゲイ・ムーブメント」は「ホモセクシャル・ムーブメント」になるわけで……なんかヤダ。そういうの。

 まだ「ばかちょん」の件も残っとるんだよな KILROY


Re: 差別語について 3544へのコメント
No.3549  Tue, 20 Mar 2001 13:41:38 +0900  さるすべり(百日紅) [この発言にコメントする]

KILROY wrote:
>
> 「さるすべり」が戻ってくるまでは、と自ら封印していた「差別語」問題について述べようと思う。

私がKILROYさんの文章で気になったことは、↓のやりとりの中で、KILROYさんは、「レズ」を「レズビアン」と、正式名称で書いておきながら、「ホモ」については正式名称で書いていなかったことです。だから、「ホモ」は差別語です、ということばを書きました。

KILROY wrote:
> 最近、「ホモは遺伝である」とする説が流行しています(この場合の「ホモ」は「ヘテロセクシャル」の反対語で、いわゆる「バイセクシャル」を除いた、「レズビアン」を含む同性愛者のことです)。

さるすべりwrote:
すみません。一言言わせてください。「ホモ」ということばは、「差別語」です。正式名称は「ホモセクシャル」です。

KILROYさんの文章は私には難しくて理解できません。

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